プロテインのカロリーは高い？低い？太ってしまう理由も解説

まずは、実際のところプロテインのカロリーは高いのか、低いのかという疑問について解説していく。

そもそもカロリーとは何なのか。カロリーとは、身体や脳を動かすためのエネルギー量のことを指す。摂取量が足りなければ生命活動の維持に支障をきたし、多すぎれば脂肪に変わってしまう。そのため、ダイエットを行うときは一日あたりの消費カロリーが摂取カロリーを上回るように調節することが重要だ。

結論として、食品と比較するとプロテインのカロリーは低いといえる。タンパク質を手軽に摂取できるプロテインのカロリーは、一般的に一食分は70?180kcal程度だ。（※1）仮にプロテインと同等のタンパク質を鶏モモ肉や鯖といった食品で摂取しようとした場合、プロテインの2倍以上ものカロリーを摂取することになる。また、食品は調理に使う油や調味料も含めて過剰に脂質を摂ってしまう可能性があるため、プロテインのほうが低カロリーで効率よくタンパク質を摂取できるだろう。

食品に比べればカロリーを抑えられるプロテインだが、飲み方次第で太ってしまう可能性もある。ここでは、カロリーオーバーになるプロテインの飲み方をみていこう。

プロテインを牛乳に溶かして飲む場合は、牛乳の分のカロリーが上乗せされるので注意が必要だ。牛乳は1杯200gあたり122kcalあるので、減量中でカロリーを抑えたい場合は水に溶かして飲むなどの工夫をするとよいだろう。（※2）

身体によいからといって、必要以上にタンパク質を摂取するのは好ましくない。過剰に摂取したタンパク質は、脂肪として蓄えられたり臓器に負担をかける原因になったりするからだ。（※3）プロテインを飲むときは、食事と合わせて適切な量のタンパク質を計算し、その分を摂れるように配慮するとよいだろう。

プロテインには大きく分けて3つの種類があり、特徴やカロリーなどに違いがある。ここでは、プロテインの種類とそれぞれの正しい飲み方を紹介していく。

牛乳から作られるホエイプロテインは、栄養が凝縮されていながら低カロリーであるという特徴を持っている。吸収が早いので、トレーニング直後に飲むとより効果的だろう。

牛乳から脂肪とホエイを取り除いて作られるカゼインプロテインは、吸収速度がゆっくりで腹持ちがよいため、ダイエットにも最適だ。時間をかけてタンパク質を吸収できるので、就寝前に摂取するとよいだろう。

大豆から作られるソイプロテインは、カゼインプロテインと同様に腹持ちがよく空腹感を抑えてくれるため、摂取カロリーを少なくしたい場合におすすめだ。

一般的な粉末状のプロテインの摂取量は、一食あたり15?30gだ。製品によってタンパク質の量やカロリーに違いはあるものの、ほとんどのプロテインは付属しているスプーンで2?3杯程度を一食分とし、150?200ml程度の水か牛乳に溶かして飲む。また、一日に必要なタンパク質は体重1kgあたり2.0g程度である。自分の体重や活動量に合わせてプロテインの摂取量を調節すれば、カロリーオーバーになってしまう恐れもないだろう。摂取カロリーを抑えて効率よくタンパク質を摂りたい場合は、プロテインの適切量を守った飲み方がおすすめである。

プロテインは、正しい飲み方をすればカロリーを抑えてタンパク質を摂取できるため、トレーニングやダイエットに役立つだろう。種類や製品によって特徴や飲むべきタイミングが異なるので、購入する際は一度チェックしてから選ぶことをおすすめする。

※1出典：農林水産省

※2出典：文部科学省

※3出典：国立循環器病研究センター