PFCバランスの計算方法を解説！ダイエットや健康管理に役立てよう

1. PFCバランスとは？

PFCバランスの計算をする前にそもそもPFCバランスがなんなのか紹介していこう。PFCバランスとは、健康を維持する三大栄養素であるたんぱく質・脂質・炭水化物が、摂取カロリーのうちどれくらいの割合を占めているのかを計算した比率のことだ。PFCは「Protein／たんぱく質」「Fat／脂質」「Carbohydrate／炭水化物」のそれぞれの頭文字をとってつけられている。無理のないダイエットや健康的な食生活を送るために、自分に合ったPFCバランスを計算して意識することが大切だ。

2. 三大栄養素それぞれの働き

PFCバランスが三大栄養素の比率であることがわかった。私たちのエネルギー源である三大栄養素はどのような働きをしているのだろうか。PFCバランスを構成している三大栄養素のそれぞれの働きを紹介していこう。

その1．たんぱく質（Protein）

たんぱく質は、筋肉や血管、髪の毛、皮膚などの身体の基礎を作る重要な栄養素だ。たんぱく質が不足すると、体調を崩しやすくなったり筋肉が衰えたり、さまざまな不調が起こる恐れがある。（※1）1日に必要なたんぱく質の量は、「体重×約1g」で計算できるので参考にしてほしい。

その2．脂質（Fat）

脂質は、体温を保つ働きをしたり細胞やホルモンの原料になったりする栄養素だ。脂質に蓄えられたエネルギーで私たちは日々活動できているが、脂質を溜め込みすぎると肥満を招く恐れがあるので注意が必要である。（※2）1日で摂取したカロリーの10～20％が脂質になるように食事をするといいだろう。1日分の脂質の摂取カロリーは、「1日の総摂取カロリー×0.1～0.2」の式で計算することができる。

その3．炭水化物（Carbohydrate）

炭水化物は、食物繊維と糖質の合計で表される身体の重要なエネルギー源だ。（※3）炭水化物が不足すると疲労を感じたり集中力が減少したりする。しかし、過剰に摂取しすぎると中性脂肪として蓄積されてしまい、肥満や生活習慣病の原因となるため注意が必要だ。（※4）1日分の炭水化物の摂取カロリーは、「1日の総摂取カロリー×0.5～0.6」の計算で算出することができる。PFCバランスの目安にしてほしい。

3. PFCバランスの目安と計算方法

PFCバランスを構成する三大栄養素のそれぞれの働きがわかった。PFCバランスの理想的なバランスと計算方法を説明していこう。

PFCバランスの理想的なバランス

PFCバランスの理想的なたんぱく質：脂質：炭水化物のバランスは、3～4：1～2：4～6だ。1日の摂取カロリーのうち、13～20％がたんぱく質、20～30％が脂質、50～65％が炭水化物の割合になるように食事をとろう。

1日の必要エネルギー量から計算する方法

デスクワークと軽い運動を行っている基礎代謝が1200kcalの人を例に、1日の必要エネルギー量からPFCバランスを計算する方法を紹介していこう。1日の消費カロリーは「1200×1.75」の計算で2100kcalと算出できる。男性の1日の必要エネルギーは、2200＋200 kcalを目安にしよう。

たんぱく質は「2100×0.2（20％）＝420kcal」脂質は「2100×0.25（25％）＝525kcal」炭水化物は「2100×0.55（55％）＝1155kcal」のように計算する。たんぱく質は1gが4kcalのため「420kcal÷4kcal」の式から105g、脂質は1gが9kcalなので「525kcal÷9kcal」の式から58gと出すことができるのだ。炭水化物は1gが4kcalのため「1155cal÷4kcal」の式から288gと算出することができる。

4. PFCバランスの計算はアプリを使うと便利

PFCバランスの理想的なバランスと計算方法がわかったが、実際に計算すると時間がかかる。そこでおすすめしたいのがPFCバランスの自動計算をしてくれるアプリだ。管理栄養士のサポートが受けられるアプリや人工知能がアドバイスしてくれるアプリまで、さまざまなタイプのPFCバランスの計算をしてくれるアプリがある。いくつか試して自分に合ったアプリを見つけてみてはいかがだろうか。