目次
- 手は肩幅より少し広い位置にセット
- お腹に力を入れ、つむじから足首までが一直線になるよう身体を固定する
- 姿勢をキープさせたまま脇を締め、肘を曲げて身体を降ろす
- 手の平で床を押し、元の状態に戻していく
1. プッシュアップの効果とは?

プッシュアップとはいわゆる腕立て伏せのことだ。上腕三頭筋という二の腕部分の筋肉を鍛えるほか、大胸筋や肩周りの筋肉を鍛えられる。プッシュアップは、上半身の筋肉を鍛えるには効果的なトレーニングだ。トレーニングマシンや道具を使わず自重を利用したトレーニングのため、身ひとつあれば自宅で気軽に行えるのもプッシュアップの魅力である。
2. プッシュアップの正しいやり方

目的達成のために、ただひたすらプッシュアップを行ってはいないだろうか。フォームの崩れや過度な回数設定は怪我の原因になることがある。まずは基本的なプッシュアップの正しいやり方、フォームを確認しよう。
肘が開くと胸にかかる力が逃げ、負荷が弱くなってしまう。また、肘関節にも負担がかかるので注意して行おう。10回2セットを目安にするとよいだろう。回数を増やすよりも正しいフォームを意識し、ゆっくりと動くだけでも十分効果のあるトレーニングになる。
プッシュアップは毎日すべき?
プッシュアップは継続することで効果が出やすくなるが、筋肉痛がある時は身体を休める期間を作ろう。筋肉痛は筋肉の繊維が傷ついて起こる痛みのため、その状態のまま続けるとさらに傷つけることになってしまうからだ。筋肉は傷つき、回復を繰り返すことで成長するので、筋肉痛がある時は筋肉を休めてほしい。筋肉が回復してからトレーニングを再開すると、効果的に続けられる。
3. プッシュアップの効果を高めるコツ

プッシュアップは正しいやり方とフォームを意識し継続することが大切だが、コツを掴めばより効果が高まり理想の身体に近づける。プッシュアップを行う際に意識すべきポイントを3つお伝えしよう。
肩甲骨を意識する
プッシュアップで大胸筋を鍛えるためには、胸を張った状態をつくるのがポイントだ。肩甲骨を寄せることで自然と胸が張り、より効果的に鍛えられる。プッシュアップを行うときは肩甲骨を寄せることを意識しよう。
手は八の字にする
手を八の字にする理由は、手首への負担をやわらげるためと、大胸筋に負荷をかけるためである。プッシュアップを行っていて手首を痛めた経験のある人は、手の位置を八の字にするとよいだろう。
呼吸を止めない
身体を下ろしながら息を吸い、息を吐きながら身体を戻す。息を吸うことで、肺が膨らむため大胸筋の張りが大きくなる。力を入れると呼吸を止めてしまう人も多いだろうが、息を止めることで血圧が上がってしまうので気をつけよう。呼吸法は動きと合わせて覚えておくとよいだろう。
4. プッシュアップトレーニングの種類

プッシュアップにはいくつか種類があり、それぞれ手の幅や位置、姿勢や重心の位置が変わることで鍛えられる部位が変わってくる。効率よくトレーニングを行うために、自分の目的に合う種類のプッシュアップを選ぼう。
リバースプッシュアップ
背中側に手をついて行うプッシュアップだ。背面に負荷がかかるため、背中の筋肉である広背筋を鍛えられる。逆三角形の背中を目指している人におすすめのプッシュアップだ。
ナロープッシュアップ
手の幅を狭めたプッシュアップで、大胸筋よりも上腕三頭筋に負荷がかかりやすく、腕回りをたくましくしたい人におすすめだ。ある程度の筋力が必要になるため、基本的なプッシュアップが余裕をもってできるようになったら次のステップとして挑戦するとよいだろう。
ワイドプッシュアップ
手の幅を大きく広げたプッシュアップだ。幅を広げたことで上腕三頭筋への負荷は減るが、大胸筋への負荷は増える。大胸筋を主に鍛えたい人におすすめだが、メニューに取り入れるのであれば、ナロープッシュアップと同じく筋力に余裕が出てきたらがよい。
バックプッシュアップ
バックプッシュアップでは、手の位置を脇腹付近まで下げてセットする。胸と背中、身体の前後を鍛えられる効率のよいプッシュアップだが、大胸筋よりも広背筋への負荷が強くなるため、広背筋を鍛えたい人におすすめだ。いくつかあるプッシュアップの種類の中でも難易度が高いので、正しいフォームで行えるくらいの筋力をつけてからトライしてみよう。
パイクプッシュアップ
パイクプッシュアップは腰を折り曲げて行うプッシュアップだ。腰を曲げることにより体幹が前方に傾くので、大胸筋上部や肩回りの筋肉への負荷が増える。パイクプッシュアップも筋力がついてから行うのがおすすめだ。
デクラインプッシュアップ
デクラインプッシュアップでは、足を椅子などに乗せたままプッシュアップを行う。足が高い位置にあることで重心が前方に傾き、足の位置が高いほど大胸筋上部への負荷が強くなる。高く設置しすぎると腰や肩を痛める原因になるため、無理のない高さで行うとよい。
5. プッシュアップができないときの対処法

正しいフォームでプッシュアップを行おうとチャレンジしたが、たった数回しかできないといった場合は筋力不足が多くの原因である。筋力が十分にないままプッシュアップを行っても、正しいフォームを保つことは難しいだろう。まずは、初心者向けのプッシュアップから始めてみよう。
膝つきプッシュアップ
膝つきプッシュアップは、その名の通り膝をついて行うプッシュアップだ。負荷は下がるが基本的なプッシュアップと効果は変わらず、大胸筋と上腕三頭筋を鍛えられる。負荷が下がる分、プッシュアップの正しいフォームを身につけられる。
アイソメトリクスプッシュアップ
プッシュアップで自分の身体を押し上げられない人は、姿勢をキープするアイソメトリクスプッシュアップがおすすめだ。肘を曲げ、身体を下ろした状態の姿勢を10秒間キープさせてみよう。アイソメトリクスのトレーニングは力を入れ続けた姿勢を保つため、動かない状態でも筋肉にしっかりと刺激を与えることができる。
インクラインプッシュアップ
インクラインプッシュアップは椅子や台に手をついて行うプッシュアップだ。基本的なプッシュアップと同じく、大胸筋を鍛えられる。負荷は下がるが、動作をゆっくり行うことで筋肉にしっかりと刺激が伝わる。
結論
プッシュアップは種類が多く、初心者でも無理せず行えるハードルの低いトレーニングだ。簡単に行えるトレーニングではあるが、正しいやり方を意識すればしっかりと効果が出る。たくましい上半身を手に入れたい人は、ぜひメニューに組み込んでみてほしい。