目次
- 椅子や台などに手を置き、腕立て伏せの構えをとる
- 胴体を一直線に保ちながら、肘を曲げて身体を下げる
- 限界まで下げたら、ゆっくりと持ち上げる
1. インクラインプッシュアップとは?

インクラインプッシュアップとは、両手をベンチなどの段差に置き上半身に角度をつけて行うプッシュアップ(腕立て伏せ)である。上半身を高くすることで、上腕三頭筋のほか大胸筋の下部を刺激することができるのが特徴だ。また傾斜があることで、腕立て伏せができない方にも挑戦しやすい筋トレである。
デクラインプッシュアップとの違い
インクラインプッシュアップと対照的なのが、上半身より足を高く上げて行うデクラインプッシュアップだ。足を高い位置に置くことで上半身に強い負荷をかけられるため、上腕三頭筋のほか大胸筋の上部にしっかり刺激を入れることができる。
初心者にも取り組みやすいインクラインプッシュアップと違い、高負荷のデクラインプッシュアップは上級者向けのトレーニングといえる。筋力のレベルや鍛えたい部位によって、2種類のプッシュアップを使い分けるのもよい方法だ。
2. インクラインプッシュアップで鍛えられる筋肉

インクラインプッシュアップで鍛えられる筋肉部位について詳しく見ていこう。
大胸筋の下部
手を足より高い位置に置いて行うインクラインプッシュアップでは、主に大胸筋の下部を鍛えることが可能だ。大胸筋下部を鍛えることで大胸筋の輪郭を浮き上がらせることができるため、大胸筋を際立たせたい方や大胸筋の上下のバランスを整えたい方にインクラインプッシュアップはおすすめである。
上腕三頭筋
インクラインプッシュアップでは普通のプッシュアップ同様に上腕三頭筋も鍛えることができる。ただし上半身に傾斜をつけることで、普通のプッシュアップやデクラインプッシュアップより上腕三頭筋にかかる負荷は低くなる。上半身を高くするほど軽い力で身体が持ち上がるため、筋力不足で腕立て伏せができない方の練習にもインクラインプッシュアップは向いている。
3. インクラインプッシュアップのやり方

インクラインプッシュアップのやり方を、正しいフォームと回数・セット数に分けて紹介しよう。
正しいフォーム
インクラインプッシュアップは手の位置を高くするほどに負荷が軽くなる。自分のレベルに応じて台の高さを調整するとよいだろう。大胸筋下部の収縮を意識しながら動作することで、しっかり刺激を入れることができる。
回数やセット数
インクラインプッシュアップの回数・セット数は、筋肥大を目指す場合10~15回×3セットが基本である。引き締めや筋力アップが目的の場合は、20~30回ほど反復できるよう身体の角度を調整しながら、ある程度回数をこなすのがおすすめだ。インターバルは30秒~1分を目安としよう。
4. インクラインプッシュアップの効果を高めるコツ

インクラインプッシュアップの効果をもっと高めるために覚えておきたいコツも紹介する。
広背筋を意識する
インクラインプッシュアップを大胸筋にしっかり効かせるには、広背筋の力で肩甲骨を中央に寄せておく意識が大切だ。動作中は常に、肩甲骨を寄せ胸を開いた姿勢をキープするようにしよう。
身体を一直線に保つ
プッシュアップで背中が丸まったり反ったりしてしまうと、腹筋や背筋に負荷が逃げてしまう。疲れてきても身体の軸がぶれないよう、常に一直線に保つよう注意しよう。
ゆっくりとした動作で行う
反動をつけてすばやく身体を上げ下げしてしまうと筋肉への刺激は減ってしまう。大胸筋下部や上腕三頭筋への負荷を感じながら、1回1回ゆっくりとした動作で行うのもコツである。
バランスボールを活用する
インクラインプッシュアップの負荷を高めたい場合は、バランスボールをベンチ代わりに活用するのもおすすめだ。身体のバランスをとろうとすることで、インナーマッスルも同時に鍛えることができる。レベルアップを目指す方は挑戦してみよう。
結論
インクラインプッシュアップは、大胸筋下部をピンポイントで鍛えられる筋トレだ。形よく盛り上がった大胸筋を作りたい方は、ぜひプッシュアップやデクラインプッシュアップと一緒に取り組んでみてほしい。また手の位置を高くするほど負荷が軽くなるため、腕立て伏せの初心者にもおすすめである。