目次
1. 寝る前に食事するデメリット

寝る前に食事を摂ると、太りやすいだけでなく、睡眠の質の悪化や肌荒れなどを引き起こす可能性がある。ここでは、寝る前に食事を摂るデメリットを解説していこう。
太る可能性が高くなる
寝る前に食事を摂ると、カロリーがエネルギーとして消費されにくいため、太る可能性が高くなる。(※1)さらに、夜遅い時間になると、脂肪を溜め込むホルモンが多く分泌されるので、エネルギーが脂肪になりやすいといわれている。
肥満は、糖尿病や高血圧、脂肪肝などさまざまな病気の原因になる。(※2)そのため、すでに太り気味の方は、寝る前の食事を避けたほうがよいだろう。また、ダイエットをしている方にも、夜遅い時間の食事はおすすめできない。
睡眠の質が悪くなる
寝る前に食事を摂ると、胃の中に入ったものの消化にエネルギーが使われるため、睡眠の質が悪くなる。睡眠の質がよくないと、日中の疲れがとれにくく、生活の質も下がってしまうだろう。
肌荒れの原因になる
寝る前に食事をして睡眠の質が悪化すると、肌荒れを引き起こす可能性もある。睡眠中は成長ホルモンが皮膚の再生をサポートしているが、しっかり眠れていないと分泌量が減ってしまうからだ。すると、日中に受けた肌のダメージが修復しきれず、肌荒れを引き起こす原因になる。
2. 寝る前の食事は何時間前までなら大丈夫?

では寝る前の食事は、何時間前まで摂ってもよいのだろうか。可能であれば、横になる3時間前には食事を済ませるようにしてほしい。なぜなら、食事から3時間ほど経てば、胃の中のものがある程度消化できているので、睡眠の妨げになりにくいからである。
しかし、帰宅時間が遅くなったり、寝る前にどうしてもお腹が減ったりすることもあるだろう。お腹が減ったまま眠りにつくと、身体によくない影響があることも覚えておこう。ここでは、空腹状態で寝るデメリットを紹介する。
空腹状態で寝るデメリット
過度な空腹状態のまま横になると、なかなか寝つけず、睡眠の質が落ちる可能性がある。空腹が原因でしっかり眠れなかった場合にも、寝る前に食事を摂ったときと同じように疲労の蓄積や肌荒れをといったデメリットがあるのだ。そのため、眠れないほどお腹が減っている場合は、無理をせず食事を摂ることをおすすめしたい。
3. 寝る前に食事する際のポイント
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お腹が減って眠れない場合は、ガマンせずに食事を摂って、空腹をまぎらわせよう。ただし、寝る前に脂っぽいものやボリューミーなものを食べると、太ったり睡眠の質が悪化したりしてしまうだろう。ここからは、寝る前に食事を摂る際に注意してほしいポイントを見ていこう。
消化しやすい食材を食べる
寝る前の食事は、消化しやすい食材を選ぼう。すでに夕食を摂っていて、夜食として食べる場合は、暖かいドリンクや具の少ないスープなどがおすすめだ。空腹がまぎれるだけでなく、身体が温まると、眠りにつきやすくなるだろう。
一方、夕食を遅い時間に食べる場合には、蒸した魚や刺身のような油の少ないものをメインにして、野菜を使った副菜や暖かいスープを加えたメニューが適している。(※3)食事を摂るときは、よく噛んで満腹中枢を刺激しよう。また、夕食が遅くなる場合は、夕方に間食をはさむのもおすすめだ。間食を摂った場合は、その分夕食を軽いメニューにして調節しよう。
水分を摂取する
空腹を感じていても寝る前に食事を摂りたくない場合は、水分を多めに摂取しよう。水分をたっぷり摂ると、空腹がまぎれるだろう。寝ているあいだは水が飲めないため、寝る前の水分補給は健康管理の面でも重要である。空腹を感じていなくても、寝る前に1杯の水を摂取するようにしてほしい。
結論
寝る前に食事を摂ると、太りやすくなったり睡眠の質が悪化したりするだろう。そのため、可能であれば横になる3時間前には食事を済ませよう。また、お腹が減って眠れない場合や仕事でどうしても夕食が遅くなる場合には、消化しやすい食材を選んでほしい。身体に優しい食生活を心がけて、より健やかな状態を目指そう。
(参考文献)
※1、3 農林水産省「夜遅く食事をとるときは」
※2 公益財団法人 やまがた健康促進機構「肥満傾向にご用心」