目次
1. 運動しないのにプロテインは必要なの?

「運動しないでプロテインを飲むと」と知恵袋で検索すると、太るのではないかという質問がでてくる。つまり、運動しない場合はプロテインが必要ではないと考えている方が多いようだ。では本当に運動しないでプロテインを飲むことは必要なのだろうか?結論からいってしまうと、生活習慣や普段の食事内容によっては飲む必要があるといえる。
プロテインが日本語で「たんぱく質」と訳されるように、プロテインは人間にとって最も重要な栄養素のひとつであるたんぱく質を豊富に含むものだ。厚生労働省の資料(※1)によると、たんぱく質は筋肉・臓器・皮膚・毛髪など身体を構成する成分であり、生命の維持に欠くことができないものとしている。
しかし、国立健康・栄養研究所の調査(※2)によると日本人の1日あたりのたんぱく質摂取量は1995年から2019年までの間に、10gも減少している。この統計から、現代の日本人にはたんぱく質が足りない方も多く、運動しないでプロテインを飲む必要がある場合も多いといえるのだ。
2. プロテインがおすすめなのはどんな人?

この項目では運動しないでプロテインを飲むメリットを感じられるのはどんな方なのか、詳しく見ていく。
その1.1日3食食べていない
「朝はお腹が空かないから食事をしない」「仕事で忙しく、昼食抜きになってしまうことが多い」「仕事で夜遅くなるけど太りたくないから、夕食は食べないようにしている」などの理由で、1日3食食べないという方も多いのではないだろうか。食事の回数が少ない分、たんぱく質を含めた栄養素は不足しがちになる。運動しないでプロテインを飲むことも考えた方がよいだろう。
その2.1回の食事量が少ない
1日3食食べていたとしても、食事量自体が少なければ栄養が不足する可能性もある。ドリンクやゼリータイプのプロテインであれば、小食の方はもちろん、運動しないでプロテインを飲む場合でも手軽に摂取しやすい。
その3.栄養バランスが偏りがち
「パンやごはんばかり食べてしまう」など、栄養バランスが偏った食事ばかりになってしまってはいないだろうか。その場合、たんぱく質を多く摂取できるよう食生活を改善することが必要だ。まずは取っ掛かりとして食事の代わりや間食にプロテインを飲んでみてはいかがだろう。
3. 成人男性は1日にどれくらいたんぱく質が必要?

運動しないでプロテインを飲むことを習慣づけようと考えた時に気になるのは、実際にどのくらいたんぱく質を摂取すればよいのか、ということだろう。詳しく見ていこう。
成人男性(18~64歳)の推奨量は65g/1日
厚生労働省の調査(※3)によると、18歳から64歳までの成人男性が1日あたりに摂取すべきたんぱく質の量は、65gである。筋肉を増やしたいなどの場合であればよりたんぱく質量を増やす必要があるものの、運動しないでプロテインを飲むことを考えている方であればこの量を目安にしてよいだろう。
ささみ(生)であれば100gあたり24.6g、全卵(生)であれば100gあたり12.2g、絹ごし豆腐であれば100gあたり5.3gのたんぱく質が含まれている。上手に組み合わせれば、食事だけで摂取するのも可能だろうが、先ほど挙げたような食生活では、なかなか難しいだろう。そんな方は、運動しない場合でもプロテインを飲むことをおすすめする。
4. 運動しない人がプロテインを飲むポイント

最後に、運動しないでプロテインを飲む場合のポイントについてまとめていく。
その1.プロテインを摂り過ぎないようにする
プロテインを1度にたくさん摂取したからといって、すべてが身につくわけではない。1日の目安量を超えないようにするだけでなく、1度の摂取量も25g程度にするようにしよう。
また、たんぱく質にもエネルギーは含まれているので、多く摂りすぎればカロリーオーバーになってしまう。運動しないでプロテインを飲むのだから、カロリーが多くなってしまっては意味がない。
その2.なるべく寝る直前に摂らないようにする
就寝の直前にプロテインを飲むと、休もうとしていた胃腸が働き、負担をかけてしまう。胃腸が弱い場合には胃痛や胃もたれにもつながりかねないため、遅くとも就寝の30分~1時間前までには飲むのがベター。
運動しないでプロテインを飲む場合に最適なタイミングは、朝食時だ。朝目が覚めたとき、人間の身体は水分や栄養が不足している状態。必要な栄養素であるたんぱく質を、プロテインでしっかりと補充してあげよう。
結論
たんぱく質が足りない食生活を送る方であれば、運動しないでプロテインを飲むことに多くのメリットがあることが分かった。ポイントを踏まえながら手軽にたんぱく質をプラスできるプロテインを取り入れ、より健康的な毎日を送ろう。
(参考文献)
※1出典:e-ヘルスネット(厚生労働省)「たんぱく質」
※2出典:国立健康・栄養研究所「国民健康・栄養調査」
※3出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」