目次
- 1. スーツ(スラックス)の裾上げとは?
- 2. スーツ(スラックス)の裾上げ方法
- 3. スーツ(スラックス)の裾上げの長さ
- 4. スーツ(スラックス)の裾上げの方法
- 5. 自分でスーツ(スラックス)の裾上げをする方法
1. スーツ(スラックス)の裾上げとは?

裾上げとは、ズボンの丈が余っている場合に裾を切って丈を詰めることだ。スーツのスラックスに限らず、既製のズボンの丈はどんな人にも対応できるよう長めに設定されているものが多く、ほとんどの人は裾上げが必要である。
スーツは体型に合ったサイズを選ぶことで、いわゆる「デキる男」を演出できる。しかしスラックスが長すぎると野暮ったく、全体の印象が悪く見えてしまう可能性があるのだ。
裾上げで自分の脚の長さに合わせたスラックスに変えて、魅力あるスーツスタイルを楽しもう。
2. スーツ(スラックス)の裾上げ方法

スーツの代表的な裾上げの方法として「シングル」と「ダブル」があり、それぞれ仕上がりの印象が違うので紹介したい。向いている素材やスラックスの形があるため、裾上げ後のシルエットがイメージと違った、など裾上げで後悔しないよう参考にしてほしい。
その1.シングル
プレーンボトムスとも呼ばれるシングルは、裾を折り返さない裾上げ方法。足元がすっきり見えるのでさわやかな印象になり、ダークスーツやフォーマルスーツを着用するシーンでも選ばれる定番の仕上げ方だ。
シーンを選ばないシングルは、細身やウール素材のスラックスにも適している。ファーストスーツや裾上げをどうするか迷う場合は、シングルを選んでおけばまず間違いないだろう。
その2.ダブル
カルドボトムスとも呼ばれるダブルは、裾を折り返す裾上げ方法。ダブルの特徴はなんといっても重厚感だろう。ダブルと聞くとカジュアルな印象を抱く人もいるが、スリーピーススーツやダブルブレストといった重々しさのある着こなしと相性がよい。
アクティブな印象を与えるため、エネルギッシュに仕事をこなすビジネスマンにはダブルもおすすめだ。
3. スーツ(スラックス)の裾上げの長さ

スーツ(スラックス)の裾上げの長さには呼び名が3種類ある。スラックスの丈が長い、短いで与える印象も変わるので、スーツスタイルは身体に合った、いわゆる「丈感」が重要。
ここではそれぞれの裾上げの違いについて解説するので、裾上げの長さにもしっかりこだわろう。
その1.ワンクッション
3種類の長さのなかで一番丈が長く、スーツの裾が靴の甲に当たるワンクッション。折り目が1つできる長さで、裾幅が20cm以上のスラックスに向いている。歩いていても靴下が見えないため、清潔感と上品さが演出できる。
その2.ハーフクッション
スラックスの裾が靴の甲に軽く触れる長さを指すハーフクッションは、裾幅が20cm以下な細身のスラックスに向いている。比較的短い長さのため、スタイリッシュな印象になるのが特徴。
その3.ノークッション
3種類のなかで一番丈が短く、裾が靴の甲に当たらないノークッション。裾幅が18cm以下とかなり細見のスラックスに向いているが、ややカジュアルな印象を与える。ビジネスシーンにおいてノークッションを選ぶ人もいるが、装いにも気を遣うようなシーンやフォーマルを求められるような場には不向きなため覚えておこう。
4. スーツ(スラックス)の裾上げの方法

気に入ったスーツを購入してスラックスの裾上げをしたい場合、どこで、どれくらい時間がかかり、料金はいくらかかるのかなど悩んだ経験を持つ人もいるだろう。スーツの裾上げの方法として今回3種類紹介するので、自分にあった方法で裾上げをしよう。
その1.購入店で頼む
一番手間がかからない方法は、スーツを購入したショップで裾上げを依頼することだろう。フィッティング時に裾上げを聞かれることがほとんどなので、料金や自分で持ち込む手間が惜しいという人は購入店で注文しよう。裾上げにかかる時間や料金の有無は店舗によってさまざまなため、裾上げに当日~数日ほど時間を要するものと考えておこう。
その2.仕立て直し店に頼む
気に入った服を自分サイズに変更してくれる、仕立て直し屋へ持ち込むのもひとつの手だ。チェーン店や小規模な店舗のほか、在宅で行っているケースもある。相場料金は約1,000円~1,500円。シングルやダブルなどの仕上げも選べることもあるので、仕立て直しを依頼する前に確認しよう。
その3.自分で裾上げをする
テープで簡単に仕上げる方法や手縫いで仕上げる方法など、自分でスーツの裾上げを行う方法はいくつかある。自分で裾上げを行うメリットとしては、費用を抑えられ、修正が完成したスラックスを取りに行く必要がないことにあるだろう。手直しをする時間にゆとりがある場合は、自宅で裾上げに挑戦してみよう。
5. 自分でスーツ(スラックス)の裾上げをする方法

ここでは、自分でスーツ(スラックス)の裾上げを行う方法と手順を紹介する。完成したスラックスを取りに行く時間を省きたい、裾上げにかかる費用をできるだけ抑えたいなど、裾上げに興味があるという人は参考にしてほしい。
その1.手縫いで裾上げする
手縫いの場合は、スーツに使用されている糸の太さや色と似ている「手縫い用」の糸を選び、合わせたい長さに裾を調節したら安全ピンや待ち針で固定しよう。
スラックスの裏側から針を通して、まつり縫いをする。まつり縫いとは裾上げに用いられる縫い方で、表に縫い目が目立たないように縫える。
その2.専用テープで裾上げする
裾上げ専用のテープを使用すれば、より簡単に裾上げが可能だ。テープには種類があり、水で濡らしたテープをアイロンの熱で接着するもの、アイロンの熱のみで接着するもの、両面テープのような要領で接着するものがある。工作感覚でできる手軽さが魅力である一方、貼り直しが効かないなどデメリットもあるので覚えておこう。
その3.ミシンで裾上げする
自宅にミシンがある人は、手縫いで裾上げをするよりも早く、キレイに仕上げられる。縫い方は手縫い同様まつり縫いで仕上げ、最後のアイロンでは糸を目立たせないために低温で裏から優しくあてよう。表の生地にはアイロンを押し当てず、スチームの蒸気でスーツのシワを伸ばすようにあてるのがポイントだ。
結論
スーツスタイルをより洗練されたスタイルに仕上げるには、スラックスの裾上げが大切。どのような印象になりたいのか、着用するシーンを想像しながら裾上げの種類や丈の長さを選ぼう。仕上げる方法はいくつかあるので、自分のライフスタイルに合ったやり方で、おしゃれな足元が演出できるスラックスを手に入れよう。