1. ネクタイの色ごとの意味や印象
ネクタイはスーツスタイルのアクセントとして、重要なアイテムであることに加え、色によって意味や印象が変わることを知っておきたい。それぞれの特徴をしっかり押さえておこう。
ブルー系ネクタイの印象
ブルー系のネクタイには、誠実・聡明・知的などの意味がある。また、暗めのブルーであれば、フレッシュな若々しさも演出できるだろう。とくに相手に好印象を与えやすい、ネクタイの定番色とされている。
ブラウン系ネクタイの印象
ブラウン系のネクタイには、堅実・温厚・努力家などの意味がある。とくに落ち着きのある印象を与えやすいので、大人の余裕を見せたいシーンにぴったりである。
レッド系ネクタイの印象
レッド系のネクタイには、情熱的・積極的・力強さなどの意味がある。アクティブな印象が強い色なので、営業やプレゼンなど、しっかり自分をアピールしたい場面で活躍できるだろう。
オレンジ系ネクタイの印象
オレンジ系のネクタイには、社交的・外交的・フレンドリーなどの意味がある。話しやすそうな印象を与えられるので、初対面の相手との商談・会食時をはじめ、イベントの盛り上げ役などのシーンにもおすすめだ。
ピンク系ネクタイの印象
ピンク系のネクタイには、やさしさ・かわいらしさ・無邪気などの意味がある。人あたりのよい印象を与えやすく、コミュニケーションを円滑に進めたいシーンに適している。また、女性受けのよさもピンク系のネクタイの特徴だ。
イエロー系ネクタイの印象
イエロー系のネクタイには、明るさ・面白さ・ポジティブなどの意味がある。とくに陽気で社交的な印象を与えられるので、自分を明るく見せたいシーンにぴったりである。
グリーン系ネクタイの印象
グリーン系のネクタイには、穏やか・平和的などの意味がある。相手に安心感のある印象を与えやすく、対話でのぶつかり合いを避けたい席などにおすすめできる。
パープル系ネクタイの印象
パープル系のネクタイには、エレガント・高貴などの意味がある。上品なイメージに加え、堂々とした印象も与えられるので、自分に自信がほしいシーンに取り入れるのも効果的だろう。
グレー系ネクタイの印象
グレー系のネクタイには、冷静・慎重などの意味がある。クールな印象を与えやすく、商談や交渉などのシーンで、自分の感情や思惑を相手に隠したいシーンにも適している。
ブラック系ネクタイの印象
ブラック系のネクタイには、ストイック・威厳などの意味がある。冠婚葬祭など、フォーマルな印象が強い色なので、頻繁に人と接するシーンではなるべく避けた方が無難だろう。
ホワイト系ネクタイの印象
ホワイト系のネクタイには、美しさ・純粋などの意味がある。上品な清潔感のある印象を与えられるが、ビジネスシーンでの着用というよりは、結婚式や披露宴などのシーンにおすすめしたい。
2. ネクタイの柄ごとの意味や印象
ネクタイの色ごとの意味や印象に続き、柄ごとの意味や印象についても確認しておこう。ネクタイは色だけでなく、柄によってもイメージが大きく変わる。色と柄それぞれの意味や印象を理解しておけば、今後のスーツスタイルの着こなしに役立つだろう。
無地
無地のネクタイはソリッドとも呼ばれ、誠実・品格などの意味がある。清潔感のある印象を与えられ、ビジネスシーンはもちろん冠婚葬祭など、あらゆるシーンでのコーディネートで活躍する、まさに王道アイテムといえるだろう。
ストライプ柄
ストライプ柄のネクタイには、知的・勤勉などの意味がある。この意味からもわかる通り、ビジネスシーンでとくに相手に好印象を与えやすいことが特徴だ。ストライプに使われる色数や、ストライプの幅によって基本的なイメージが変わり、色数が少なく幅が細いものはフォーマル、対して色数が豊富で幅が太いものはカジュアルと分けられている。
ドット柄
ドット柄のネクタイには、上品・品格などの意味がある。こちらもビジネスシーンの定番の柄とされているが、ドットの大きさによってイメージや呼称が変わるので、覚えておきたい。基本的にはドットが小さいほどフォーマル度が高く、ドットが小さい順にピンドット・ポルカドット・コインドットと、種類が分けられている。
チェック柄
チェック柄のネクタイには、明るさ・親しみやすさなどの意味がある。とくにカジュアルな印象を与えやすく、ビジネスシーンというよりは、パーティーなどのシーンと好相性の柄といえるだろう。
小紋柄
小紋柄のネクタイには、慎ましさ・知的などの意味がある。幾何学模様や花柄などデザインに個性があり、上品な印象を与えやすい。ドット柄と共通する点だが、小紋柄も同じく、柄が小さいほどフォーマル度が高くなることが特徴だ。
3. シーン別のネクタイの色柄の選び方
本項では、シーン別のネクタイの色柄の選び方について解説する。ネクタイの色や柄によって異なる意味や印象をもとに、シーンにぴったり合う着こなしを意識したい。
就活の場合
就活の場合、ネクタイの色はレッド系・ブルー系が定番である。いずれも無難な色なので相手に好印象を与えやすく、失敗することもないだろう。ただし、レッド系を選ぶ場合は、あまり明るい色味のものは避けるようにしたい。選ぶ柄も同じく、定番の無地やストライプ柄がおすすめだ。
ビジネスシーンの場合
ビジネスシーンの場合、シーンによってネクタイの色柄を変えて、与える印象を上手にコントロールしたい。たとえば、商談の場では誠実の意味を持つブルー系や、堅実の意味を持つブラウン系を選び、プレゼンなどの勝負どころでは、情熱をアピールできるレッド系を選ぶなど、アレンジしてみよう。柄はカジュアルになりすぎないよう、無地やストライプ柄、控えめなドット柄や小紋柄を選びたい。
結婚式の場合
結婚式の場合、ネクタイの色はホワイトやグレー、シルバーが定番となっているが、友人として出席するなら、シャンパンゴールドやパステルカラーなど、少しカジュアルな色を選んでもOK。柄に関しては、殺生などのネガティブなイメージを与えやすいアニマル柄を避ければ、とくに制限なく好みの柄を選んでも問題ない。
パーティーの場合
パーティーの場合、自由度の高い着こなしが楽しめるので、思い切った色柄使いにトライしてみるのもおすすめだ。たとえば、オレンジ系・イエロー系の明るめの色に、チェック柄を組み合わせてみよう。とくにカジュアルで親しみやすい印象を与えやすく、パーティーでのコミュニケーションにぴったりである。仕事の接待など、パーティーでも少しフォーマル寄りの場合は、ブルー系・ブラウン系のネクタイを選んでおけば無難だろう。
お葬式の場合
お葬式の場合、ネクタイの色柄はブラックの無地を選ぶことがマナーである。また、光沢のある生地を選ぶこともNGとされている。とくに厳粛な場面なので、マナーは必ず守り、失礼のないように注意したい。
4. スーツ・シャツ・ネクタイの色の合わせ方
最後に、スーツ・シャツ・ネクタイの色の合わせ方についても解説する。ネクタイの色柄の意味や印象を意識するあまり、スーツやシャツとの組み合わせをいい加減に考えてしまうと、スタイリッシュな着こなしができるとはいえない。ここでおすすめの色の合わせ方の例を確認していこう。
まず、スーツ・シャツ・ネクタイの色を合わせた同系色スタイルは、スーツスタイルの定番だ。ブルー系・グレー系などでまとめてみよう。次にホワイトのシャツをベースにネクタイを選ぶ場合、ネクタイの色柄がしっかり映えるので、相手にしっかり印象を与えやすい。スーツやシャツもネクタイと同じく、ストライプ柄やチェック柄など、デザインもさまざまなので、ぶつかり合いが起こらないよう、統一感のあるコーディネートを心がけたい。
色の相性を表すものに、色相環という言葉がある。類似色・同系色・対象色の3つの色の組み合わせから、それぞれの特徴を頭に入れておこう。まず、類似色はバランスがよく、まとまりのある着こなしに仕上がる。次に同系色になると、よりファッション性が高くなることが特徴だ。そして対象色は、オシャレのアクセントが引き立つ仕上がりとなる。色相環も着こなしのヒントとして活用してみよう。
結論
これまでは、自分の好みだけでネクタイを選んでいた方もいたはずだ。しかし実はネクタイには、スーツスタイルの印象を決める、重要な役割があったことを理解してもらえただろう。日常的に身に着けるものだからこそ、色柄選びにはこだわり、シーン別の選び方やスーツやシャツとの合わせ方も参考に、着こなしをマスターしてもらいたい。