1. 筋肉痛になる原因
筋肉痛が起こるメカニズムを解説していこう。筋肉痛のメカニズムにはいくつかの説があるが、現在は激しい運動が原因で傷ついた筋繊維を修復する際に起こる炎症が原因とする説が有力である。そのため、普段と違う動きをしたり、いつもより負荷の大きなトレーニングをしたりすると、筋肉痛になるのだ。
ひどい筋肉痛の症状
ひどい筋肉痛になると、激しい痛みや腫れを起こすことがある。痛みで思うように動けなくなってしまうこともあるだろう。ただし、通常の場合は数日で筋肉痛が引いていくことがほとんどだ。
2. 筋肉痛の種類
筋肉痛は、大きくわけて即発性筋痛と遅発性筋痛の2種類がある。ここでは、それぞれについて解説していこう。
即発性筋痛
即発性筋痛は、身体を動かしている最中や直後に痛みを感じる筋肉痛だ。筋肉を刺激すると代謝される物質が原因といわれている。
遅発性筋痛
遅発性筋痛は、運動から時間が経ってから発生する筋肉痛だ。我々が感じる筋肉痛のほとんどが、遅発性筋痛といえるだろう。
3. 筋肉痛のひどい痛みの治し方
ここでは、筋肉痛の痛みへの対処法を紹介していこう。
熱をもっている場合は冷やす
筋肉痛を感じている部分が熱をもっている場合は冷やすとよい。氷のうや冷却スプレーを使うのがおすすめである。また、冷やすのは20分程度に留めよう。
痛い部位を温める
筋肉痛を感じる場所が熱を持っていない場合は、温めて血行を促進しよう。お風呂に入ったり、カイロや蒸しタオルを使ったりすると簡単に温められる。ただし、温めすぎると逆効果になるため、20分程度でストップしよう。
軽いストレッチをする
筋肉痛があるときは、軽いストレッチをして血行を促進するとよい。ただし、筋肉痛がひどい場合には、無理してストレッチをする必要はないだろう。体調と相談しながら、身体を動かしてほしい。
過度な筋トレはしてはいけない
ひどい筋肉痛があるときは、過度な筋トレは避けたほうがよい。なぜなら、筋肉痛があるときは、まだ傷ついた筋繊維の修復が終わっていないからだ。無理に身体を動かしても、パフォーマンスが落ちてしまうだろう。そのため、ひどい筋肉痛があるときは、無理をせずに身体を休めよう。トレーニングをしたい場合は、ひどい筋肉痛のあるパーツは避け、ほかの部分を刺激するとよい。
タンパク質とビタミンB1を摂取する
傷ついた筋繊維を修復するときに必要なタンパク質とビタミンB1を摂取することも重要だ。また、バランスのよい食事を意識して、ほかの栄養素もしっかりと摂取しよう。
質のよい睡眠をとる
睡眠中には、筋繊維の修復をサポートする成長ホルモンが分泌される。そのため、できるだけ質のよい睡眠がとれるように工夫しよう。寝る前のスマホや激しい運動、食事などは避け、熟睡できる環境を整えてほしい。
4. 筋肉痛を予防するコツ
できるならば、ひどい筋肉痛は避けたいものだ。ここからは、筋肉痛を予防するコツを見ていこう。必ず筋肉痛にならないわけではないが、少しでも痛みを抑えたいときに試してみるとよいだろう。
運動前後にストレッチする
身体を動かす前後にストレッチをすると、筋肉痛の予防に効果的といわれている。運動の前には身体の柔軟性をアップする動的ストレッチ、運動の後には身体をゆるめる静的ストレッチを行うとよい。
栄養補給する
身体を疲れにくくするためには、栄養バランスのとれた食事が欠かせない。筋繊維の修復に必要なタンパク質とビタミンB1だけでなく、エネルギーとなる炭水化物や身体をサポートするビタミン・ミネラルを積極的に摂取しよう。
こまめに水分摂取する
身体を動かしているときは、しっかりと水分を摂取しよう。のどの渇きを感じてから飲むのではなく、こまめに摂ることが重要である。
ぬるめのお湯にゆっくり浸かる
激しく身体を動かした日には、ぬるめのお湯にゆっくりと浸かろう。身体が温まると血行が促進されるだろう。さらに、浴槽につかりながら、動かした部分をマッサージするのもおすすめである。
結論
ひどい筋肉痛が起こる原因や対処法について解説した。筋肉痛があるときは、筋繊維の修復が完了していない証拠なので、無理をして身体を動かさないでほしい。また、今回紹介した対処法を試して、痛みが増す場合や違和感がある場合は、すぐに中止しよう。筋肉痛とうまく付き合って、より健やかでたくましい身体を目指してほしい。