1. 低糖質ダイエットの基本
はじめに、低糖質ダイエットの基本から確認していこう。そもそも糖質とは何なのか、また糖質ダイエットの意味について、詳しく解説する。
そもそも糖質とは何か?
糖質とは、たんぱく質・脂質と並んで3大栄養素のひとつである、炭水化物の一部だ。炭水化物は、人間が消化・吸収できる糖質と、消化できない食物繊維に分けられる栄養素である。糖質は人間が生活していくうえで必要不可欠なエネルギー源であり、単糖類・少糖類・多糖類に分類されている。糖質という言葉から、甘いものを連想する方は多いだろうが、米や小麦粉、イモなどに含まれるデンプンのように、甘くない糖質も存在することを覚えておこう。
低糖質ダイエットとは何か?
低糖質ダイエットとは、普段の食事から摂取する糖質を控えるダイエットである。前述の通り、糖質は生活において重要な栄養素なので、まったく糖質を摂らないという意味ではなく、あくまで摂取量を減らしてダイエット効果を得るのが目的だ。低糖質ダイエットはメリットが多い反面、正しいやり方を守らないと、逆効果になるばかりか、体調不良の原因を作ることもある。次項から解説するポイントをよく理解したうえで、実践しよう。
2. 低糖質ダイエットの主なメリット
本項では、低糖質ダイエットの主なメリットについて解説する。糖質を抑えることによって、得られるメリットは大きい。それぞれしっかり押さえておこう。
その1.脂肪が使われやすくなる
糖質を抑えると、日々の代謝の中で、脂肪が優先して使われる体質に変わりやすくなる。普通は人間のメインのエネルギー源となる糖質を制限することで、代わりにたんぱく質や脂質をエネルギー源として使うようになるのだ。これが結果、低糖質ダイエットが脂肪燃焼に効果的である理由につながるのである。
その2.無駄な水分が取り除ける
低糖質ダイエットでは、短期間で結果が見られやすいことが特徴だ。この大きな理由として、体内の無駄な水分が取り除けることが挙げられる。糖質は質量のなんと約3倍もの水分と結びつく性質を持っており、低糖質ダイエットで糖質を制限することにより、同時に体内の水分も減少し、一時的に体重が落ちるという現象が起こるのだ。すぐに根本から痩せられるという意味ではないが、目に見える体重の減少は、ダイエットへのモチベーション維持にも効果的といえるだろう。
3. 低糖質ダイエットのやり方
続いて、正しい低糖質ダイエットのやり方を2パターン紹介する。自分に合った方法を選び、健康的に低糖質ダイエットを実践してもらいたい。
その1.厳しい低糖質ダイエット
厳しい低糖質ダイエットでは、1日の糖質の摂取量を70gに抑える必要がある。数字で見るとどれくらいの厳しさなのか見当がつきにくいが、日本人の場合、1日の炭水化物の目標摂取量の目安は250g~325gとされている。つまり糖質70gと考えると、半分以下までコントロールしなければいけないのだ。主食で糖質量の例を挙げると、食パン1枚で約26g、ご飯1杯で約50g、パスタであれば1束で約70gとなる。厳しい低糖質ダイエットを行う場合は、いかに糖質を制限しながらバランスよく栄養を補うかという点がキーポイントとなるだろう。
その2.緩やかな低糖質ダイエット
緩やかな低糖質ダイエットの場合、前述の厳しい低糖質ダイエットに比べ、1日の糖質の摂取量が130g以下と、制限が緩くなっていることが特徴だ。この摂取量であれば、主食もきちんと摂りながら低糖質ダイエットが可能である。これから初めて低糖質ダイエットにトライする方は、まずはこちらから試してみることをおすすめしたい。
4. 低糖質ダイエットの注意点
低糖質ダイエットのやり方に加え、低糖質ダイエットの注意点もあわせて確認しておきたい。無理をして体調不良などのトラブルを引き起こさないためにも、よく覚えておこう。
その1.極端な制限は行わない
低糖質ダイエットとはいえ、極端な糖質制限は行わないのが基本だ。糖質を摂らないほど痩せられるというわけではなく、一時的に大きな体重の減少があったとしても、そこで安心してしまいすぐにリバウンドしてしまうというケースも。長期的に見て、糖質を上手く抑えながらダイエットを行うことを心がけよう。
その2.たんぱく質などを摂る
低糖質ダイエットを行う際は、とくに意識してたんぱく質や脂質を摂ることをおすすめしたい。体重とともに基礎代謝も下がってしまうと、反対に太りやすい体質を作る原因にもなりやすい。基礎代謝を維持するためにも、たんぱく質や脂質をしっかり摂り、加えて運動も行えばより効果的である。食事からたんぱく質を十分に摂れない場合は、プロテインを摂取するのもおすすめだ。
結論
低糖質ダイエットは、決して極端な糖質制限とは異なり、適度に糖質を摂りながら行うダイエットであることを、理解してもらえただろうか。低糖質まではいかなくとも、普段ついつい多く摂りがちな糖質を少し抑えるだけでも、効果は得られるはずだ。食生活の見直しという意味でも、低糖質ダイエットを取り入れてみよう。