目次
1. 水泳で筋肉は鍛えられる?
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水泳は浮力・水圧・密度を利用しながら身体を移動させるため、全身の筋トレに効果的だ。しかし、水泳は特定の筋肉を鍛えるのには向いていない。その理由を以下で説明していこう。
特定の筋肉を鍛えるのには不向き
水泳は特定の筋肉を鍛えるのには不向きなスポーツといえる。たとえば、ウェイトを持ち上げて重みに耐えながら下ろすという負荷を利用した筋トレメニューも、水中で行えば水の浮力があるためラクラクできる。腕で水をかいたり、足で蹴ったりする泳ぎの動作は確かに筋トレにはなるが、そもそも水泳は通常の筋トレの動きとは違うため、特定の筋肉を鍛えるのには向いていないスポーツなのだ。
2. 筋トレ効果が期待できる水泳競技

筋トレ効果が期待できる水泳競技を紹介していこう。
その1.クロール
クロールはスピードが早い水泳競技で、全身の筋肉をバランスよく動かせる。上半身の筋肉8割と下半身の筋肉2割を使うといわれているクロールは、背中から肩の筋肉を主に使う。広背筋・肩関節周辺・体幹・臀部・大腿四頭筋などの筋肉からインナーマッスルまで動かせる水泳競技なので、全身の筋トレ効果が期待できるのだ。
その2.背泳ぎ
背泳ぎは仰向けになったクロールのような水泳競技で、腕を大きく動かして進むため広背筋・僧帽筋・上腕三頭筋などが主に使われる。また、浮きやすい姿勢を保ったまま泳ぐので、インナーマッスルへの効果も期待できるのだ。
その3.平泳ぎ
平泳ぎは主にキックの力で進む水泳競技だ。簡単そうに見えるが、バランス感覚が必要なため、ほかの水泳競技よりも難易度が高い。上半身では上腕三頭筋・三角筋、下半身では股関節・臀部・内転筋などの筋トレに効果的とされている。
その4.バタフライ
バタフライは両手両足を交互に同じタイミングで動かすため、難易度の高い水泳競技だ。コツをつかめばほかの水泳競技よりも高い筋トレ効果が得られるだろう。ストロークでは僧帽筋・三角筋・広背筋、キックでは大腰筋・腸骨筋などに効果が期待できる。
3. 水泳の筋トレ効果をアップするコツ

水中で筋肉に大きな負荷をかけることは難しいが、コツを習得すれば筋トレ効果が期待できるだろう。ここでは水泳の筋トレ効果をアップするコツを紹介していこう。
その1.短距離競技を行うようにする
水泳で筋トレ効果を高めるには、100m以内の短距離(スプリント)競技を、インターバルを挟みながら行うことがコツだ。早いスピードで短距離を泳ぐことによって無酸素運動の要素が強くなるため、身体に多くの負荷がかかり、筋トレ効果が期待できる。1度に長距離を泳ぐと有酸素運動になってしまい、筋トレ効果が薄れるので注意が必要だ。また、インターバルを挟むことによって、身体が回復して泳げる量が増える。そのため5?20秒を目安に休みつつ泳ごう。
その2.エネルギー不足に注意する
エネルギー不足に注意することも、水泳で筋トレ効果を高めるコツだ。水泳は多くのエネルギーを消費するため、空腹状態で泳ぐとエネルギーの不足分を、筋肉を分解して補おうとする。水泳前にはバナナなどに含まれている糖質を摂取するとよい。(※1)また、水泳後は筋肉の材料であるタンパク質を摂取することで筋トレ効果が高まるだろう。(※2)
結論
水泳は、特定の筋肉を鍛えることには向いていない。しかし、コツを習得したり筋トレ効果が見込める水泳競技を行ったりすれば、筋トレの効果が期待できるだろう。今回紹介した、水泳で筋トレ効果が見込めるコツは簡単なのでぜひ試してほしい。
(参考文献)
※1大場内科クリニック|バナナ食べると太りますか?-わかりやすい糖尿病の食事療法 -
※2厚生労働省|e-ヘルスネット|たんぱく質