1. インナーマッスルとは何か?
筋肉には、アウターマッスル・インナーマッスルがある。インナーマッスルとは、身体の深層部に存在する筋肉群のことだ。決して大きくはないパーツだが、身体を支えて安定させる役割を担っている。
アウターマッスルとは?
アウターマッスルとは、身体の表面にある筋肉のことだ。身体を動かす役割を担っていて、トレーニングをして鍛えると見た目にも変化が現れる。たとえば、腕を曲げると盛り上がる二の腕にある筋肉や、鍛えると割れる腹筋などがアウターマッスルである。
体幹との違いとは?
インナーマッスルと混同されやすい言葉として、体幹がある。体幹とは、身体から四肢と首から上を除いた胴部分を指す言葉だ。つまり、インナーマッスルは筋肉の存在する深さ、体幹は身体のパーツを指す言葉なので、2つは別物である。もちろん、体幹にもインナーマッスルは存在する。
2. インナーマッスルの主な役割・作用
ここでは、インナーマッスルが担っている役割や作用を解説していこう。
その1.安静時の関節・内臓を安定させる
インナーマッスルの役割とは、身体の関節や内臓を支え、安定させることだ。たとえば、腹部にあるインナーマッスルには、腹圧をかけて排泄をサポートする働きがある。このように、アウターマッスルのように目に見える筋肉ではないが、健やかな身体の状態をキープするためには欠かせないパーツである。
その2.動作時の姿勢・動作を安定させる
姿勢保持筋と呼ばれることもあるインナーマッスルは、身体を支えて姿勢や動作を安定させる働きがある。そのため、インナーマッスルを鍛えると正しい姿勢をキープしやすくなるだろう。さらに、身体を上手に使えるようになり、スポーツのパフォーマンスアップの効果も期待できるだろう。
3. 身体にある主なインナーマッスル
インナーマッスルは、身体のさまざまな場所に存在する。ここでは、そのなかでも有名なパーツを紹介していこう。
その1.体幹のインナーマッスル
体幹にあるインナーマッスルとは、腹横筋や横隔膜、骨盤底筋群などが挙げられる。腹横筋とはお腹の横側にある筋肉で、上半身の動きや呼吸などをサポートしている筋肉だ。横隔膜は、呼吸と一緒に上下し、呼吸に関わっているパーツだ。骨盤底筋群は、骨盤の近くにある筋肉の総称で、排泄機能に大きく関わっている。このように、体幹には日常生活に深く関わるインナーマッスルが多く存在している。
その2.肩関節のインナーマッスル
肩関節にあるインナーマッスルは、肩甲下筋・棘上筋・棘下筋・小円筋の4つだ。まとめてローテーターカフとも呼ばれる。さまざまな方向に動く肩を安定させているパーツである。
その3.股関節のインナーマッスル
股関節には、梨状筋や外閉鎖筋、内閉鎖筋など、さまざまな筋肉が存在している。歩くときに身体を安定させる働きがあるといわれている。
4. インナーマッスルの主なトレーニング方法
インナーマッスルは、トレーニングで鍛えることが可能だ。ここからは、インナーマッスルのトレーニング方法を解説していこう。自宅でできるものを紹介するので、ぜひ生活に取り入れてほしい。
その1.筋力トレーニング
インナーマッスルは、筋力トレーニングで鍛えられる。代表的なメニューとしては、お腹を凹ませた状態で呼吸を繰り返すドローイングや、腕立て伏せの状態でキープするプランクなどが挙げられる。また、バランスボールやバランスパッド、バランスボードのようなトレーニンググッズもおすすめだ。本格的にインナーマッスルを鍛えたい方は、用意してみてもよいだろう。
その2.ピラティス
ピラティスも、インナーマッスルを刺激できるメニューだ。ピラティスとは、胸式呼吸をしながら身体を動かすエクササイズである。最近では、オンラインレッスンを受け付けているスクールがあったり、YouTubeでレッスン動画を見られたりするので、チャレンジしてみるとよいだろう。
結論
インナーマッスルとは、身体の深い部分にある筋肉だ。インナーマッスルをトレーニングすると、身体が安定して日常生活やスポーツのパフォーマンスが上がる効果が期待できる。インナーマッスルのトレーニングは、自宅で行えるものも多いため、ぜひチャレンジしてほしい。インナーマッスルを鍛えて、より健やかな身体を目指そう。