目次
1. チェスターコートとは?

チェスターコートとは、テーラードジャケットのような襟に膝上ほどの丈があるロングコートだ。名前の由来は、19世紀に英国のチェスター・フィールド侯爵が着用していたことから来ているという。フォーマルな装いの際に用いられた上着であり、現代でもその格調高い雰囲気は多くの男性を引きつけている。
チェスターコートはシンプルなデザインだが華やかさも兼ね備えており、とくにフォーマルやビジネスシーンでは人気のアウターだ。しかし着こなし方次第ではカジュアルコーデの主役にもなる、じつは着回し力も高いアイテムである。大人のメンズなら1枚持っておき、シーンに合わせて着こなせると格好よいだろう。
2. チェスターコートの選び方

チェスターコートを上手に着こなしたいなら、購入前にチェックしておきたい点がいくつかある。チェスターコートを選ぶ際のポイントを見ていこう。
サイズ
チェスターコートは、どちらかと言えば細身なシルエットが魅力のアウターだ。ただスーツの上などに羽織ることも多いため、あまり余裕のないサイズを選ぶとパツパツになってしまうこともある。インナーに何を着るかを考えてサイズを決めることが大切だ。同じサイズでも、スリムに作られているタイプ、多少ゆとりを持たせてあるタイプといろいろなので、できれば試着して選ぶことをおすすめする。
素材
チェスターコートをフォーマルやビジネスシーンで活躍させたい場合、ウールやカシミア、ツイードなどの素材を選んでおくと安心だ。高級感がありどんな場所で着用しても恥ずかしくないだろう。ただポリエステルなど合成繊維を使ったコートは、価格が安い・自宅で洗えるなどメリットもあり、気兼ねなく着られるのが魅力だ。着用シーンを想像しながら、自分に合った素材を選ぶようにしよう。
丈の長さ
チェスターコートの丈は膝上ほどが一般的だが、ショート丈やロング丈も存在する。スタンダードに着こなしたいならやはり膝上丈がおすすめだ。ジャケット風にカジュアルに着たい方はショート丈を選ぶとよいだろう。トレンド感を求めるなら、膝下まであるロング丈で今っぽく着こなすのもオシャレである。
3. チェスターコートの着こなし方

続いては、チェスターコートのさまざまな着こなし方を具体的に紹介していこう。
細身のパンツと合わせる
上品な雰囲気が魅力のチェスターコートには、細身のパンツがよく似合う。初めてチェスターコートを着るなら、テーパードやスキニーなど細身のパンツでスマートに着こなすのがおすすめだ。太めのパンツを合わせるとトレンド感のあるコーデになるが、やや上級者向けになる。
インナーで違った印象を演出する
チェスターコートの印象は、選ぶインナーによってもかなり変わる。チェスターコートの品のよさを生かしたいなら、シンプルなシャツ、ニットやタートルネックなどと組み合わせるとよいだろう。カジュアルな着こなしを楽しむなら、Tシャツやパーカーなどとも意外に好相性。個性を出したい方にはおすすめだ。
スーツと組み合わせる
チェスターコートの着こなしでは、スーツとの組み合わせもぜひ楽しみたい。スーツの上から羽織るとぐっと格調高い雰囲気に押し上げてくれるので、ドレッシーに決めたい場面にはもってこいだ。どんなスーツにも合うのは無地のチェスターコートだが、スーツが無地の場合はコートをグレンチェック柄などにしても華やかになりよいだろう。
4. チェスターコートの色別の着こなしコーデ

チェスターコートにはさまざまな色があるため、どれを選ぶか迷うこともある。ここではチェスターコートの色別に、それぞれの個性や着こなしの参考例を紹介しよう。
キャメルチェスターコートのコーデ例
明るい印象のあるキャメルのチェスターコートの場合、インナーやパンツの色は抑え目にするのがおすすめだ。ブラックやグレーの上にキャメルのチェスターコートを羽織ると、キャメルの色味がパッと引き立つだろう。インナーにブラウンやオレンジなど、キャメルと同系色を持ってきても収まりがよいコーデになる。
ブラックチェスターコートのコーデ例
使いやすいブラックのチェスターコートだが、全体的に暗くなりすぎないよう注意したい。ダークトーンでまとめる場合も白シャツの襟を覗かせたり、マフラーで色味をプラスするとアクセントになる。また、パーカーやジーンズなどのカジュアルコーデの引き締め役にブラックのチェスターコートを羽織るのも今っぽい着こなしだ。
グレーチェスターコートのコーデ例
上品な印象のグレーのチェスターコートは、奇をてらわずモノトーンなどでシックに決めよう。ネイビーやブラウンのスーツと合わせても、バツグンに大人の色気漂う落ち着いたコーデになる。またグレーの場合、ツイードやグレンチェック柄など、無地以外のタイプを選んでみるのもおすすめだ。
ネイビーチェスターコートのコーデ例
ネイビーのチェスターコートは、意外にもデニムやスニーカーを用いたカジュアルな着こなしにも向いている。とくに白スニーカーや白パーカーとの相性は◎。さわやかで好感度も高いコーデになるので試してみてほしい。もちろんキレイめスタイルに合わせるのもおすすめある。
カーキチェスターコートのコーデ例
カーキのチェスターコートには、ほかの色に比べ無骨な雰囲気がある。他人と被らない新鮮味あるコーデを楽しみたい方によいだろう。相性のよい色はネイビー・ブラウン・グレー、白、黒など。あまり派手な色は使わず、男っぽい着こなしを意識するとワンランク上の着こなしになるはずだ。
結論
大人の余裕たっぷりのアウター、チェスターコート。ほかのコートにはない正統派な雰囲気が魅力なので、ぜひスタイリッシュに着こなしてほしい。30代・40代ならジャストサイズで着るのがおすすめだが、最近では少し大きめサイズでカジュアルな着こなしを楽しむメンズも増えているようだ。新しさを求めるなら、既成概念にとらわれず冒険してみてもよいだろう。