1. レジメンタルタイとはどんなネクタイ?
はじめに、レジメンタルタイとはどんなネクタイなのか、その基本的な特徴から確認していこう。レジメンタルの意味や、レジメンタルタイの種類、またストライプタイとの違いについて解説する。
レジメンタルの意味
レジメンタルとは、英語で「連隊に属する」という意味を表す言葉であり、レジメンタルタイの歴史は、17世紀頃までさかのぼる。もとはイギリス陸軍が、連隊ごとに異なる色のストライプタイを着用したことをきっかけに、ストライプタイを総称してレジメンタルタイと呼ぶようになったのが、始まりとされる。そして19世紀頃になると、オックスフォードを代表とする、イギリスの名門大学もルーツにならい、大学ごとに異なる色のレジメンタルタイを制定するようになり、その風習は現在にも続いている。
レジメンタルタイの種類
伝統的なイギリス式のレジメンタルタイは、正面から見てストライプの向きが左から右に上がっている形になるが、アメリカ式になると、正面から見て左から右に下がっている形が特徴だ。これはアメリカ・ニューヨークのアパレルブランド、ブルックスブラザーズの社長が独自に柄を反転させて販売したもので、リバースとも呼ばれている。
ストライプタイとの違い
レジメンタルタイとストライプタイの両者には、実際のところほとんど違いはないため、同義語として使っても間違いではない。ただしストライプ柄には、レジメンタルのような斜めのほかに、主流ではないものの縦や横のパターンもあり、この場合はレジメンタルタイとはいわないため、注意しておこう。
2. レジメンタルタイの選び方
続いて、レジメンタルタイの選び方について、ポイント別に解説する。ストライプ柄の幅や、色の数などによって印象が大きく変わるので、よく頭に入れておきたい。
ストライプ柄の幅
ストライプ柄の幅は、基本的には太くなるほどカジュアル度が高くなると覚えておこう。つまりビジネスシーンなど、フォーマルな場面で使う場合は、ストライプ柄が細いものを選ぶようにしたい。
使われている色の数
レジメンタルタイに使われている色の数が多いと、ネクタイの印象をより強くアピールできるものの、そのぶんコーデの難易度は上がってしまう。失敗を避けるためにも、まずはシンプルな色のレジメンタルタイを選んでおくと、あらゆるシーンで使いやすく、無難といえるだろう。
Vゾーンの見え方
スーツスタイルにおけるVゾーンとは、スーツ・シャツ・ネクタイの3つの要素が見える部分を指し、コーデ全体を占める面積が小さいとはいえ、見え方はしっかり意識したい。レジメンタルタイをコーデに取り入れることで、スーツスタイルのアクセントになり、よりVゾーンが目に留まりやすくなる効果がある。
3. レジメンタルタイのシーン別の合わせ方
レジメンタルタイのシーン別の合わせ方も知っておけば、よりスーツコーデにメリハリをつけることができる。それぞれしっかり押さえておこう。
ビジネスシーンの場合
レジメンタルタイは、ビジネスシーンとの相性がバツグンだ。ストライプの幅が細めで、なるべく落ち着いた配色のものを選べば、ビジネススタイルにふさわしいオシャレのアクセントになり、相手にも好印象を与えやすくなる。
リクルートシーンの場合
レジメンタルタイは、リクルートシーンでも使いやすい。フレッシュで若々しいデザイン展開が多く、就活でもよい印象を与えやすいことが特徴だ。色選びは、知的なイメージの青系や、情熱的なイメージの赤系がおすすめ。ただし、ビジネスシーン同様、ピンクや紫など、派手な色のレジメンタルタイは、避けるのがベターである。
ブライダルシーンの場合
ブライダルシーンでは、基本的には白いネクタイを着用するのがマナーとされてきたが、近年はフォーマルスタイルの自由度が上がったこともあり、オシャレを重視したコーデも増えている。結婚式でレジメンタルタイを着用する場合は、色の差を抑えた、ストライプの細いグレーをおすすめしたい。
4. レジメンタルタイのおすすめコーデ
最後に、レジメンタルタイのおすすめコーデをいくつか紹介する。スーツの色ごとに、相性のよいレジメンタルタイとの組み合わせを覚えておこう。
グレースーツ × レジメンタルタイ
グレースーツにレジメンタルタイを合わせるなら、同系色のグレー系でワントーンにまとめたり、さわやかな印象のネイビー×サックスや、鮮やかで目を引くオレンジ×ブルーなどもおすすめ。グレーはスーツの色味がないため、どのような色のレジメンタルタイとも相性がよいことが特徴だ。
ネイビースーツ × レジメンタルタイ
ネイビースーツにレジメンタルタイを合わせるなら、同系色のブルー系が入ったものが好相性だ。ブルー×ホワイトや、ネイビー×ボルドーなどを選んでみよう。ブルー系のほかには、グリーン系やブラウン系とも合わせやすい。ネイビースーツはビジネススーツの定番色なので、コーデのバリエーションを知っておくと便利だろう。
ブラックスーツ × レジメンタルタイ
ブラックスーツにレジメンタルタイを合わせるなら、レッド系が入ったものを選び、存在感をアピールしてみよう。ブラックスーツは全体的に暗めな印象を与えやすいので、胸元を明るく演出すれば、好印象である。同系色のブラック系のレジメンタルタイもオシャレではあるが、ブラック×ブラックは喪服のイメージもあるため、この場合スーツはストライプ柄を選ぶなど、工夫が必要となる。
結論
レジメンタルタイの意味や種類をはじめ、選び方やシーン別の合わせ方、またスーツの色別のおすすめコーデについて、詳しく解説した。レジメンタルタイは、ビジネスシーン以外にも活用できる、汎用性の高いネクタイであることを、知ってもらえただろう。ネクタイでオシャレのアクセントを楽しみたい方は、ぜひ本記事の内容を参考に、自分に合ったレジメンタルタイを手にとってみてほしい。