目次
1. スマートカジュアルとは?

スマートカジュアルとは、服装の格式を示すドレスコードの一種だ。格式が高い順にフォーマル(正礼装)、セミフォーマル(準礼装)、インフォーマル(略礼装)があるが、それに次ぐ4番目がスマートカジュアルである。ドレスコードのなかでもカジュアルな位置づけだが、カジュアルすぎるとマナー違反になりかねずバランスが肝心となる。
スマートカジュアルが必要になるシーン
スマートカジュアルが必要になるのは、高級レストランや結婚式の二次会などある程度きちんとした着こなしが求められるシーンだ。各種パーティーや同窓会などでスマートカジュアルが指定されることもある。また、案内に「平服」「普段着でお越しください」などと記載されている場合にも、単に自由な服装というわけではなくインフォーマルかスマートカジュアルで出向くのが基本となっている。
2. フォーマルな場に合うカジュアルアイテム

スマートカジュアルに正確な定義はないが、短パンやジャージ、サンダルなどはフォーマルシーンではもちろんNGだ。ではどんなコーデが相応しいかといえば、王道はジャケット×パンツの組み合わせ「ジャケパン」スタイルである。それぞれどんなアイテムを選ぶべきなのか見ていこう。
その1.ジャケット
適度なフォーマル感が求められるスマートカジュアルでは、基本的にジャケットが必須だ。テーラードジャケットであれば、素材や色・柄などは好きなものを選んでよく、比較的自由度は高い。どんな場所でも使いやすいのは黒や紺・グレーなどの無地のジャケットだが、チェックなど柄物で個性を出してももちろんOKだ。ただしなるべく仕立てや品質のよいものを選び、フォーマル感を意識するよう心がけよう。
ちなみにスーツやセットアップでも問題はないが、インナーをドレスシャツやカットソーにするなど、あえてビジネスシーンとは差をつけることが大切である。
その2.シャツ
シャツは仕事用のYシャツではなく、ボタンダウンやホリゾンタルカラーなどのカジュアルな襟型や、ストライプやチェック柄など「オシャレをしている」と分かるアイテムがおすすめだ。ジャケットの下に着るのであれば、シンプルなTシャツやポロシャツなどでも問題はない。派手なプリントTシャツや、胸元が空きすぎているシャツは避けよう。基本的にノーネクタイで大丈夫だ。
その3.パンツ
スマートカジュアルでは、パンツの選択肢もスラックスからチノパン、きれいめなジーンズまで幅広い。あまりダボついたデザインやダメージジーンズでなければ許されるケースがほとんどなので、こちらもある程度自由に考えてOKだ。ジーンズを選ぶ場合は足元を革靴にするなど、そのほかのアイテムとの兼ね合いでフォーマル度を調整するとよいだろう。迷ったら細身のスラックスかチノパンが最も無難である。
3. 季節別のスマートカジュアルのコーデ例

季節別に、スマートカジュアルのポイントやおすすめのコーデ例を紹介しよう。
春夏に合うスマートカジュアルのコーデ
春夏のスマートカジュアルは、暑苦しくならない工夫が大切だ。ジャケットを麻やコットンにしたりインナーをTシャツやポロシャツにしたりするなど、見た目も着心地も涼しげなアイテムを選ぶと季節感が出る。薄いグレーやベージュなど軽めの色味を活用するのも春夏のポイントだ。ノージャケットの場合は、きれいめなシャツ・ポロシャツなど襟のあるアイテムが必須。タックイン(裾をズボンに入れる)するか、丈が短ければ裾を出してもOKだ。
秋冬に合うスマートカジュアルのコーデ
秋冬シーズンのスマートカジュアルでは、ジャケット+シャツに加え、Vネックのニットやカーディガンなどをプラスするとオシャレに見えて防寒にもなる。また、タートルネックやネクタイを使って、首元がさびしくならないようコーデするのも秋冬らしくてよいだろう。色味は、ダークネイビーやブラウンなど落ち着きのあるカラーをメインにするのがおすすめ。深みのあるグリーンやボルドーなども秋冬に挑戦しやすいカラーだ。
4. スマートカジュアルに関するよくある質問

はっきりとしたルールがないスマートカジュアルは、どこまでOKなのか迷うケースが多々ある。スマートカジュアルに関するよくある質問にも答えておこう。
Q1.必ずジャケットを着用すべきか?
スマートカジュアルではジャケット着用が基本だが、春夏シーズンやアットホームなパーティーなどではジャケットなしでOKの場合もある。ただしジャケットを着ないなら、ドレスシャツや台襟付きのポロシャツなど、襟のあるきれいめインナーは必須と考えよう。また靴を革靴にするなど、フォーマルなアイテムと合わせてバランスをとることを意識するとよいだろう。
Q2.スニーカーは履いてもいいのか?
スマートカジュアルではスニーカーも使えるアイテムのひとつだ。セットアップの足元をあえてスニーカーにするなど、外しアイテムとして活用してもスマートカジュアルらしい雰囲気が出ておすすめである。ただし細身なデザイン&ダーク系か白を選び、できればレザー製のものがベスト。足元が浮かないよう、小奇麗に見えるアイテムを選ぶことが大切だ。
結論
フォーマルな印象は保ちながらも、堅すぎないカジュアルさが求められるスマートカジュアル。シーンによって着こなしの幅が広いため難しい面もあるが、ドレスコートのひとつであることを忘れず、その場の雰囲気を損なわないことを考えてコーデを決めていこう。自信がない場合、HPを確認したり主催者側に問い合わせて何がNGなのかを聞いておくと安心である。