目次
1. ドレスコードの基本をおさらい

はじめに、ドレスコードの基本からおさらいしておこう。ドレスコードとは、服装規定を意味する言葉であり、メンズやレディースを問わず、シーンにふさわしい服装を着用するというファッションのマナーである。例を挙げると、結婚式ではフォーマルなスーツを着用するのが一般的だが、これもドレスコードにあたる。
ドレスコードが設定されている理由とは、主催者の目的や、気持ちへの配慮である。ドレスコードを設定することで参加者の服装にも統一感が生まれ、場の雰囲気がまとまるのだ。しかし、ドレスコードを無視してしまうと、主催者をはじめ、周囲の人にも不快な思いをさせてしまう可能性も考えられる。ドレスコードは、大人のエチケットとして必ず覚えておきたい。
2. メンズのフォーマルな服装例

では、メンズのフォーマルな服装例から解説していこう。フォーマルとは、ドレスコードのなかでも最も格式が高く、正礼装や正装とも呼ばれる。主に結婚式や国家式典など、重要なシーンで着用されることが多い。
その1.モーニングコート
モーニングコートとは、メンズの昼間の正礼装である。着用例を挙げると、結婚式や披露宴では、主に新郎や新郎新婦の父親・主賓が着用し、入学式や卒業式などの学校行事では、教職員が着用する。モーニングコートの着こなしは、黒やグレーのジャケットとベストに、縞の入ったスラックスで合わせるのが一般的だ。ウエストから裾にかけてカットが入り、バックに長い尾を持つ形が特徴である。
その2.タキシード
タキシードとは、メンズの夜の正礼装である。別称ではディナージャケットとも呼ばれる。主に夕方に始まる結婚式や披露宴をはじめ、晩餐会や記念行事などで着用される。タキシードの着用が義務付けられる場合、招待状にブラックタイと指定があるので、蝶ネクタイと合わせて、タキシードを着用することを忘れずに。
その3.燕尾服(テールコート)
燕尾服とは、メンズの夜の正礼装のなかでも最も高級な正礼装である。別称では、テールコートとも呼ばれる。着用シーンはタキシード同様で、招待状にホワイトタイと指定がある場合は、燕尾服の着用義務があることを覚えておきたい。こちらはタキシードとは異なり、白い蝶ネクタイを選ぶのがマナー。ジャケットの背丈が短く、裾が長くツバメの尾のように先割れした形が特徴だ。
3. メンズのセミフォーマルな服装例

続いて、メンズのセミフォーマルな服装例を解説する。セミフォーマルとは、フォーマルに次いで格式が高いドレスコードであり、準礼装とも呼ばれる。主に結婚式や披露宴をはじめ、入学式などの学校行事で着用される。
その1.ディレクターズスーツ
ディレクターズスーツとは、メンズの昼間の準礼装である。結婚式では、主に親族や主賓、上司など、上の立場にあたるゲストが着用する。ブラックスーツよりも格式が高くなるので、大人のマナーとして持っておくと便利である。黒のジャケットに、黒やグレーのストライプ柄のスラックスで合わせるスタイルが一般的だ。
その2.タキシード
タキシードは、フォーマルだけでなく、セミフォーマルでも活用できる。夜に開かれる催事では幅広く使える点が特徴だ。結婚式や披露宴、パーティーなどに、ゲストとして招待される際にぴったりである。
4. メンズのインフォーマルな服装例

最後に、メンズのインフォーマルな服装例を解説する。インフォーマルとは、フォーマルのドレスコードのなかでも自由度が高く、正礼装とカジュアルの中間にあたり、略礼装とも呼ばれる。結婚式などの場面では、友人や同僚が着用するのがふさわしい。こちらは昼と夜の使い分けのルールがなく、堅苦しさのないコーデが楽しめる。
その1.ブラックスーツ
ブラックスーツとは、メンズの略礼装の定番である。インフォーマルだけでなく、セミフォーマルでも活用できる。この場合のブラックスーツとは、ビジネススーツとは異なるので注意。フォーマルなブラックスーツの場合、ビジネススーツのように光沢がなく、黒の色味が深いほど格式が高くなると覚えておこう。
その2.ダークスーツ
ダークスーツとは、ブラックスーツとは異なり、ビジネスシーンでも着用できる略礼装である。黒やネイビー、ダークグレーなどがダークスーツにあたる。招待状に平服と指定がある場合は、ダークスーツを着用すれば問題ない。色柄に細かい制限がないので、ネクタイやシャツ、ポケットチーフなどを活用して、オシャレなコーデを演出できる。
結論
ドレスコードの種類によって、メンズファッションにもさまざまなバリエーションがあることを、知ってもらえただろう。シーンにふさわしい着こなしができることは、デキる大人の条件のひとつ。ドレスコードの意味を知らず、ひとり浮いてしまわないためにも、本記事の内容はしっかり頭に入れておこう。