1. オーダースーツの基本をおさらい
オーダースーツとは、自分の体型や好みに合わせて仕立てるオリジナルのスーツのことだ。既製品のスーツと違い注文を受けてから作り始めるため、フィット感の高い自分だけの1着を手に入れることができる。サイズだけでなく生地やデザインの細部までカスタマイズが可能で、こだわりや理想を細かく形にできるのがメリットだ。
オーダースーツの注文方法には3種類ある。型紙から完全にオリジナルのスーツを作り上げるフルオーダー、既成の型紙を体型に合わせて調整するイージーオーダー、既成の型紙をもとに着丈やウエスト、パンツ丈など限られた部分のみを調整するパターンオーダーの3つだ。フルオーダーとなると20万円以上と高額だが、イージーオーダーは5万円~、パターンオーダーなら2万円前後~と手に届く価格が相場である。安いオーダースーツを望むなら、イージーオーダーかパターンオーダーから試すのがよいだろう。
2. 【3万円以下】安いオーダースーツ4選
3万円以下で気軽に注文でき、品質にも定評のある安いオーダースーツブランドを4つ紹介しよう。
その1.SADA
プロ野球やJリーグチームの公式スーツも手掛けることで知られるSADA。初回お試し価格なら税抜19,800円~(2回目以降も24,800円~)と、かなり安い価格でオーダースーツを注文できる。全国に50店舗を展開する大手であり、さまざまな著名人にスーツを提供する実績もあるため、安心感のあるブランドだ。購入後1か月はサイズ調整無料、ウエストのお直しは永年無料、大きいサイズの割増料金なしなど、細かなサービスも充実している。
その2.DANKAN
創業40年の老舗オーダースーツ店であるDANKANは、イージーオーダーが税抜17,000円~と格安だ。イタリアやイギリス産の高品質な生地を独自ルートで大量購入することで、リーズナブルな価格を実現している。こちらも全国展開しており採寸もしっかり店頭で行うため、着心地やデザインなどにも十分こだわることが可能だ。初回は3か月以内なら全身の微調整が無料、ウエストと股下の調整は1年無料と安心のアフターフォローもある。
その3.BIG VISION
関東と愛知、大阪に出店しているBIG VISIONでも、税込27,500円~と低価格でオーダースーツが手に入る。とくに都内には16店舗を構えるため、東京周辺の方であれば行きやすく、1度店舗で採寸すれば2回目以降はWEBから注文できるなどの気軽さも魅力だ。また、注文から納品までが1週間で完了する「7Daysオーダー」は、税込36,300円~ではあるが忙しい方にとってはありがたいサービスである。
その4.DIFFERENCE
DIFFERENCEには、専用アプリで採寸することで一度も来店せずにオーダーが完結するサービスがある。全身の写真をアプリにアップロードすると、トップテイラー約30人の採寸技術を学んだAIが最適なサイズを計測してくれる。店頭で採寸するのは敷居が高い...と感じる方にはおすすめといえる。2着同時注文により、1着あたり税抜24,000円~オーダーが可能だ。全国に55店舗を展開しており、来店での注文も受け付けている。
3. 安いオーダースーツの基本的な選び方
最近では安い価格でオーダースーツを作れるブランドが増えているため、値段だけに注目してもよい店を選ぶのは難しいといえる。そこで安いオーダースーツを選ぶ際に確認するべきポイントも知っておこう。
その1.生地の種類数で選ぶ
産地や手触り、光沢感に至るまで、生地に徹底的にこだわれるのがオーダースーツの大きな魅力だ。生地の種類が多いほどオーダーの選択肢も増えるため、なるべく多くの生地を取り扱う店を選ぶとよいだろう。また品質も重視したいなら、レダやカノニコ、ロロ・ピアーナといった有名ブランドの生地を低価格で提供している店を選ぶのも賢い方法だ。店頭では生地サンプルを1枚ずつ確認できるため、実際に訪問してチェックするのが最もおすすめである。
その2.お直し期間で選ぶ
サイズが合っていなかった、ウエストサイズが変わってしまった...という場合に必要になるのがお直しだ。お直しはほとんどの店で一定期間無料で行ってくれるが、無料の期間や直せる箇所などは店によってマチマチである。どの箇所をどのくらいの期間無料で直してくれるかなどは、オーダー前にしっかりチェックしておこう。期間が過ぎると有料になったり、対応不可となるケースもあるので気を付けたい。
4. 安いオーダースーツを選ぶときの注意点
価格が安いことだけに飛びついてスーツをオーダーしてしまうと、後々欠点が見つかり後悔することもある。安いオーダースーツを選ぶときの注意点も見ておこう。
その1.サイズが合わない
せっかくオーダースーツを注文したが、完成品を着てみたらサイズが微妙に合わないというのはよくある失敗だ。ネットで注文が完結するオーダースーツも増えてはいるが、ジャストサイズを求めるならやはり店頭でしっかり採寸してもらうことを前提としよう。採寸の段階で着心地についてしっかり意見を述べる、完成後にサイズが合わない場合は遠慮せずお直しをお願いすることも大切である。
その2.高額になってしまう
オーダースーツは細かい部分までカスタマイズができるため、オプションを追加していくと知らないうちに10,000円以上も上乗せされてしまうことがある。ボタンや裏地などメジャーな部分の変更にも基本的には費用がかかるため、オプションをつける場合はひとつずつ金額を確認するようにしよう。心配なら最初に出せる予算を伝えておき、オーバーしないようお願いしておく方法がおすすめである。
結論
安い価格で満足できるオーダースーツを手に入れるには、事前の調査が大切だ。値段だけを見るのではなく、ブランドの実績や口コミ評価などもチェックしながら店を選ぶことで失敗を避けやすくなるだろう。実際お店に出向き、採寸したり生地サンプルをチェックすることもオーダースーツを作る醍醐味だ。今は2~3万円台でオーダーできる店も多いため、まずは気軽に相談してみるのもよいだろう。