目次
1. アンコンジャケットとは?

アンコンジャケットのアンコンとは、unconstructed(アンコンストラクティッド)の略で、日本語では「非構築的」といった意味だ。一般的なスーツやテーラードジャケットには裏地や芯地、肩パッドが入っており、形が崩れないようかっちりと作られている。対してアンコンジャケットは、それらを省くことで軽くソフトな着心地に仕立てられているのが特徴だ。ジャケット特有の堅苦しさが抑えられ、ビジカジや休日用のジャケットとして気軽に着用できることから、今注目されているアイテムである。
2. アンコンジャケットのメリット

裏地や芯地、肩パッドなどの素材を省くことで、軽やかな着心地を実現しているアンコンジャケット。そのメリットについてもう少し細かく見ていこう。
ビジカジに対応
かっちり感が控えめのアンコンジャケットだが、テーラードジャケットの一種でありビジネスシーンでももちろん活用できる。ネクタイやスラックス、革靴などと合わせればビジネスカジュアルにうってつけのバランスよいコーディネートになるだろう。スニーカーやジーンズなどとも相性がよいため、1枚あれば着こなしの幅をぐっと広げてくれる。ただしジャケットの中ではかなりカジュアルな部類なので、固い職種の方はドレスコードを確認してから着用するほうがよいだろう。
見た目がラフ
肩パッドや芯地がないことで、ラフで軽い印象に見えるのもアンコンジャケットの魅力だ。普通のジャケットに比べてリラックス感があり、相手に威圧感を与えすぎない親しみある雰囲気を演出できる。休日のお出かけ用やリモートワーク用のジャケットとしてもおすすめである。
軽量で動きやすい
使う素材を極限まで減らしたアンコンジャケットは、軽量で動きやすいのもメリットだ。スーツジャケットの場合、ずしっと重量感があり肩や腕の動きも窮屈になりがちだが、アンコンジャケットではそれらがずっと軽減される。裏地がないことで通気性もよいため、春夏シーズンやクールビズ期間にもぴったりだ。
3. アンコンジャケットのデメリット

軽く快適な着心地が魅力のアンコンジャケットだが、肩パッドなどの素材を省くことによるデメリットもある。
シワになりやすい
アンコンジャケットは裏地や芯地が使われてない分、生地が柔らかくシワになりやすい。畳んだり脱いだまま放置したりするとすぐにシワになるので、ハンガーにかける習慣をつけたり、こまめにシワを取ったりすることが大切だ。
型崩れしやすい
薄い仕立てのため、型崩れしやすいのもアンコンジャケットのデメリットのひとつだ。リュックや斜め掛けの鞄を頻繁に使う、いつも椅子の背もたれにかけてしまう、ポケットに沢山ものを入れるなどは型崩れの原因となるので気を付けよう。
着にくい
滑らかな裏地が付いていないことで、袖を通す際に着にくさを感じる場合もある。インナーが長袖だと腕がスムーズに通らず、袖がヨレてしまうことも。気になる方はインナーをツルツルとした素材にすることで解決できる。
4. アンコンジャケットの季節別の着こなし方

アンコンジャケットは春夏のイメージも強いが、秋冬用の厚手のアンコンジャケットも販売されておりオールオールシーズン使える。春夏用・秋冬にわけて季節別のおすすめの着こなし方も紹介しよう。
春夏の着こなし方
コットンやリネンなどの薄手の素材のアンコンジャケットを選び、涼しげな印象に見せるとよいだろう。またブルーや薄いグレー、ベージュなどさわやかな色をチョイスするのもおすすめだ。Tシャツやカットソー、ポロシャツなどのカジュアルアイテムとも相性がよいため、春夏シーズンには積極的に組み合わせてみてほしい。足元は革靴やローファーなどできれいめにまとめるとほどよくきちんと感のあるコーデになる。
秋冬の着こなし方
秋冬は、ウールやツイード、コーデュロイなど温かみのある素材のアンコンジャケットがおすすめだ。インナーにニットやタートルネックを合わせれば、より季節感のあるコーデになるだろう。あるいはネクタイを締めて、胸元に重厚感を出すのもよい方法だ。ブラックやブラウン、濃紺など落ち着いた色をメインにして秋冬らしくシックにまとめよう。重ね着しても着ぶくれしにくいアンコンジャケットを、寒い季節にも大いに活躍させてほしい。
結論
きちんと感とほどよいラフを併せ持つアンコンジャケットは、ビジネスウェアが多様化する現在にフィットするアイテムといえる。ジャケットの堅苦しさが苦手な方でも、軽い仕立てのアンコンジャケットなら抵抗なく着られるはずだ。これからジャケットを1枚買い足すなら、アンコンジャケットを候補に入れてみてはいかがだろうか。