目次
1. スーツの生地~素材の基礎知識~

スーツに使われることが多い生地を紹介していこう。それぞれの特徴を把握すると、スーツ選びがしやすくなるだろう。
その1.ウール
羊からとれるウールは、スーツに使われる代表的な生地だ。夏は涼しく冬は暖かいため、オールシーズン心地よく着用できる。また、シワや汚れがつきにくく、ついても落ちやすいので、メンテナンスしやすいのも魅力である。スーツの生地選びに迷ったら、ウールからチェックしてみるとよいだろう。
その2.コットン
コットンで作られたスーツは、カジュアルな雰囲気が漂う。そのため、オンオフ問わず活用できるアイテムが欲しい方におすすめだ。コットンは肌着にも使われる生地なので、手ざわりがよいのもメリットである。
その3.リネン
通気性に優れているリネンは、夏に着るスーツに多く使用されている。サラッとした肌触りで、暑い季節も心地よく着られるだろう。また、独特のツヤが出るので、周りの男性と差をつけたオシャレを楽しみたいときにもおすすめだ。
その4.カシミア
保温性に優れたカシミアは軽量なので、秋冬に着るスーツによく用いられる。また、柔らかいため肌触りに優れているのも特徴だ。ただし、希少性が高いため、高額になりやすい。ほかの生地と比べると、メンテナンスが必要な生地でもある。
その5.ポリエステル
タフでシワがつきにくいポリエステルは、比較的リーズナブルなスーツに多く使われている。外回りのようにスーツで動くことが多い方やコストを抑えたい方におすすめだ。
2. スーツの生地~織り方の基礎知識~

スーツの生地は、種類だけでなく織り方によっても印象が変わる。ここからは、スーツ生地の織り方について解説していこう。
その1.平織
経糸と横糸が交互にクロスする平織は、もっとも基本的な生地の折り方だ。経糸と横糸のあいだに隙間ができるため、通気性に優れた生地が完成する。そのため、春や夏に着用するスーツに多く用いられている。また、耐久性に優れているので、移動が多い男性におすすめの生地だ。
その2.綾織
平織よりもクロスする回数が少ないのが綾織である。線が斜めに浮き上がっているように見え、うつくしいツヤがあるのが特徴だ。糸の密度が高く、風を通しにくい。保温性に優れているので、秋冬のスーツに多く用いられる生地である。
その3.朱子織
朱子織で作られた生地は、ツルツルとした独特の質感がある。光沢があるため、タキシードやネクタイを作るときに多く使われている。ビジネスシーンで着用するスーツに使われることはあまりないだろう。
3. スーツの生地~柄・デザインの基礎知識~

スーツには、柄が入った生地が使われることもある。ここからは、スーツの生地に入っている柄やデザインについて紹介していこう。
その1.ピンストライプ
ピンストライプは、細い点を並べてストライプを描いた柄である。控えめな柄なので、さまざまなアイテムとコーディネートしやすい。また、ビジネスシーンでも着用できるだろう。
その2.ペンシルストライプ
ペンシルストライプは、鉛筆で線をひいたような柄が特徴だ。ストライプのあいだを広めにとって華やかなイメージに仕上げている。比較的生地の種類が豊富なので、多くのラインナップから好きなアイテムを選びたい方におすすめである。
その3.チョークストライプ
チョークで描いたような、太くてかすれた線が目を引くデザインだ。ストライプの主張が強く、存在感を演出できるだろう。
その4.シャドーストライプ
シャドーストライプは、遠目では無地に見えるほどうっすらと柄が入っているデザインだ。近づいたり角度を変えたりすると、柄が浮き上がって見えてくる。上品でシンプルなデザインなので、さまざまなシーンで着用できるだろう。
その5.ウィンドーペン
ストライプ柄以外にもおすすめなのがウィンドーペンだ。ウィンドーペンは、シンプルなチェック柄で、やわらかい雰囲気を演出できる。ただし、ややカジュアルな印象があるので、フォーマルなシーンや大切な商談などでは避けるのが無難だろう。
結論
スーツの生地が変わると、それだけで見た目の印象が大きく異なる。そのため、好みや着用するシチュエーションにマッチした生地で作られたアイテムを選ぶことが重要だ。今回は生地の基本的な情報について解説したので、アイテム選びの参考にして自分にぴったりなスーツを見つけてほしい。