1. クラフトビールとは

クラフトビールはアメリカ生まれ
クラフトビールは、職人技のビール、手作りビールなどを意味するもので、大手メーカーで量産されるビールと対比して用いられるようになった言葉。生まれ故郷のアメリカでは、小規模なおかつ巨大ビールメーカーから独立(資本関係がない)しており、伝統的な製法を用いる醸造所で作られたビールのことを指す。また、年間生産量に制限も設けられている。
地ビールとクラフトビールの違いは?
日本では、1994年の酒税法改正でビールの最低製造数量基準が引き下げられたことにより、各地に小規模な醸造所が登場した。これら小規模醸造所が作り出したビールは、地ビールと呼ばれ、各地に広がりを見せた。ここにアメリカのクラフトビール文化がもたらされ、独自に進化したビールが多く作り出されるようになった。
ちなみに、地ビールとクラフトビールの明確な定義の差はない。また、アメリカでは「クラフトビール」を名乗るための基準が細かく定義されているものの、日本におけるクラフトビールにはそのような基準が存在しない。つまり、実は「普通のビール」「地ビール」「クラフトビール」の違いは、日本においてはあいまいなのだ。
ちなみに、地ビールとクラフトビールの明確な定義の差はない。また、アメリカでは「クラフトビール」を名乗るための基準が細かく定義されているものの、日本におけるクラフトビールにはそのような基準が存在しない。つまり、実は「普通のビール」「地ビール」「クラフトビール」の違いは、日本においてはあいまいなのだ。
クラフトビールの定義
厳密な定義こそ存在しないが、クラフトビールとはただ小さな醸造所で作られているものではなく、伝統的なスタイルを踏襲しつつ、独自に進化させたビール好きのためのビールと言えそうだ。そんなクラフトビールと呼ぶにふさわしい存在が、日本でもかなり多く作られるようになってきた。
2. クラフトビールの種類1

製法による違い
ビールはその製法やホップの量などで様々な種類に分けることができる。その数は、網羅することが不可能なほど多い。今回はクラフトビールを知る上で、最低限知っておきたいピルスナー、ヴァイツェン、ペールエール、IPAの4種類をお届けしていく。
迷ったらピルスナー
ボヘミアのピルゼンで誕生したビールで、世界中に最も普及しているビール。大手のビール会社が作っている主戦力のビールのほとんどがこのタイプ。クラフトビール業界でもピルスナーは飲みやすいので、日本人にとって馴染みやすく人気がある。軽めのテイストなので、初心者や1杯目に飲むのにもオススメの種類だ。
華やかなヴァイツェン
大麦麦芽と小麦麦芽を使用したビールとして知られるヴァイツェン。やや濁ったような色合いが特徴で、南国フルーツのような香りが漂う。苦味がなく、ホップの香りも少なめで、やや甘さを感じるテイストだ。発祥は北ドイツ。フルーティーな味わいなので、苦味が苦手な人にもオススメだ。
3. クラフトビールの種類2

バランスのとれたペールエール
ペールエールはピルスナーに比べるとホップの香りとモルトのコクが強く感じられる味わい。イギリスが発祥でその多くが赤褐色。美味しく飲める温度は10~13℃とややぬるめなのも特徴だ。イギリス産のホップを使用したものをイングリッシュペールエール、北米産のホップを使用したものをアメリカンペールエールという。後で詳しく述べるが、IPAと呼ばれる人気を博した種類も存在する。
ブームを牽引したIPA
クラフトビールブームの火付け役とも言える存在、IPAは、India Paleale(インディア・ペールエール)の略語。ペールエールの一種。ホップ量を増やし、進化させたものを指す。18世紀末、イギリスからインドにビールを運ぶ際、酸化を防ぐためにアルコール度数を高めるためにホップを増量して作ったことからこの名前がついたと言われている。
グラスでより美味しく
クラフトビールは、複雑な味わいを存分に楽しむことができるビール。缶からそのまま飲むこともできるが、ここはきちんとグラスに注いでいただきたい。前述の4種類は、それぞれ相性のいいグラスが売られている。ピルスナーとヴァイツェンは、ピルスナーグラス、ヴェイツェングラスと名称のついた名前で売られているものがオススメ。ペールエールは、パイントグラスで飲むことをオススメしたい。
結論
クラフトビールはとても奥深い世界。単に小さな醸造所で作られたビールではなく、伝統を重んじ、その上で進化させる...そんな心意気あるブリュワー(醸造者)が作り上げたビールのことなのである。ぜひ、こちらも心して飲みたいものだ。