1. シャンパンを開ける前に気を付けたいこと

シャンパンの開け方というと、開けるときだけに注意を払いがちだが、じつは開ける前もとても重要なのである。安全に開けるために、次の3点を必ず守ろう。
■よく冷やす
シャンパンに含まれる二酸化炭素は、温度があがると気化して膨張する。つまり、シャンパンがぬるいと発砲が激しくなり開栓時に危険なのだ。よく冷やすのは美味しさのためだけではなく、安全に開けるために必要なのである。シャンパンの適温は6~8℃といわれるため、冷蔵庫や氷水を張ったシャンパンクーラーで十分に冷やしておく。
■ボトルをふらない
炭酸飲料をふると二酸化炭素が膨張して、開栓したときにあふれ出してしまう。シャンパンも同様のため、ボトルをふらないよう慎重に扱うことが大切だ。もし持ち帰る際などにうっかり振動を与えてしまったら、冷蔵庫で1時間半以上寝かせると落ち着く。
■口金は外さない
シャンパンのボトルはコルクで栓がされており、そのコルクは針金製の口金で固定されている。この口金を外してしまうと、コルクを押さえつけていたストッパーがなくなったも同然の状態に。思わぬ事故につながる恐れもあるため、開ける直前まで口金は外してはいけない。
2. シャンパンの安全な開け方

事前準備ができたら、いよいよシャンパンを開けよう。特別な道具は必要なく、手で開けることができる。安全に開けるためには次のことを心がけたい。
■瓶口の向きに注意
いくら気を付けて開けたとしても、うっかりコルクを飛ばしてしまう可能性がないとはいいきれない。そのため、瓶口は決して人に向けないようにしよう。電気やグラスなどに当たるのも危険なため、シャンパンの瓶口は何もない安全な方向に向けるのが鉄則だ。
■口金を外すときは栓を押さえながら
シャンパンの瓶口を覆うシールをはがすと、口金が現れる。これを外す際には必ずコルク栓を押さえるようにしよう。片手でボトルの首をしながら親指で栓を押さえ、もう片方の手で口金を外すとうまくいく。
■ボトルを回しながら開ける
いよいよ栓を外すが、このときコルク栓を引くのではなくボトルを回すようにして開けるのがポイントだ。栓を片手で持ちながらボトルを回していくと、少しずつ栓が緩み安全に開けることができる。
■ナプキンを使用するとよりスマート
より安全にシャンパンを開けるには、ナプキンを使うとよい。ナプキンで瓶口を覆いながら栓を開ければ、コルクが飛んでしまうことやシャンパンがこぼれることを防げる。
3. 音は立ててよい?シャンパンを開けるときのマナー

シャンパンは、開けるときにポンッという音が出るのも特徴。ここで紹介した開け方の場合、音を出すことも抑えることもできる。音を立ててよいかどうかはシーンによっても異なる。どのように使い分ければよいだろうか。
■カジュアルなパーティーでは音で演出
カジュアルなパーティーで仲間や家族とわいわい盛りあがりながらシャンパンを飲む場合は、安全に考慮しつつ最後はポン!と音を立てた開け方で盛りあげよう。栓をゆっくり抜いていき、最後に栓を押さえる力を少し緩めると、安全に音を出すことができる。
■落ち着いたレストランでは静かに開ける
一方、落ち着いた雰囲気のレストランなどでは、音は控えるのがマナー。ナプキンなどで押さえながら、ゆっくりと栓を抜くことで静かに開けて楽しみたい。
結論
シャンパンはコルクを引き抜いて開けるものと思っていた人も、ボトルを回す安全な開け方を試してみてほしい。開ける前の注意点や開け方のポイントさえお押さえれば、誰でもスマートにシャンパンを開けて楽しむことができるだろう。