1. カクテル【XYZ】とは

カシスオレンジやジンフィズといったカクテルは、名前を聞けば味をイメージできる。しかし、XYZ(エックスワイジー)という名前を聞いてもどんな味なのかどんなカクテルなのかさっぱり想像できない。
【XYZ】という名の意味
アルファベットの最後に並んだ3文字であるXYZ。この名がカクテルにつけられた由来には諸説ある。現在通説となっているのが、最後の文字ということから「これ以上のものはない」という究極のカクテルであることを表現したというもの。しかしXYZが流行した1990年頃は、「もう終わりだ」という意味で名付けられたという説が有力だった。実際に、XYZカクテルを手に助けを求めるシーンを描いた漫画や映画などもある。また、XYZと名付けたのは何が入っているか秘密という意味だという説もある。由来についての真相は不明だが、いずれにしても特別な意味を込めて名付けられたと想像できる。
【XYZ】の特徴
ラム酒(ホワイトラム)とホワイトキュラソー(オレンジリキュール)、レモンジュースを2:1:1でシェイクしたもの。ラム酒とホワイトキュラソーはいずれも無色透明だが、レモンジュースを加えると白濁する。氷を入れてシェイクすることで、XYZのアルコール度数25度ほどになる。カクテルの中ではアルコール度数が高めだが、飲み口は優しくすっきりとした甘さとほのかな苦みが特徴だ。オレンジとレモンによる柑橘系の風味も心地よい。
2. カクテル【XYZ】を美味しく作るコツ

特別な感じのするカクテルであるXYZだが、作り方はいたってシンプル。自宅でも材料さえあれば簡単に作ることができる。
■材料の選び方
美味しいXYZを作るには、材料選びが重要だ。ホワイトラムは「バカルディ・スペリオール」という銘柄が一般的。ホワイトキュラソーは「コアントロー」で作れば間違いない。そして、レモンジュースは100%のレモン果汁を使うのがベストだ。できれば、レモンを絞って加えたいが、市販のフレッシュレモンジュースやレモン果汁でもよい。
■配合は好みで調整
一般的なXYZの配合ではアルコールがきついという人はラムを減らしたり、甘めのカクテルが好きな人はキュラソーを増やしたりと、好みの配合に調整してみよう。
■シェイカーがなくても作れる
材料と氷をしっかり撹拌するのがコツとなるカクテル。シェイカーがない場合は、ステンレスのボウルと手動の泡立て器を使うことで美味しく作ることができる。材料をボウルに入れて、撹拌してから氷を加えて軽くかき混ぜよう。
3. アレンジもあり?XYZの楽しみ方

きれいな乳白色やさっぱりとした口あたりが魅力のXYZだが、ベースを変えてちょっと変わったXYZにしたり別のカクテルに簡単にアレンジしたりもできる。
■褐色のラムでも作れる
色がガラッとかわるが、ダークラムやゴールドラムなど褐色のものでも作ることはできる。落ち着いた雰囲気のXYZが完成する。
■ベースのリキュールを変えてアレンジ
ラム酒をほかのリキュールに変えるだけで、次のような別のカクテルが簡単に作れる。
- ラム→ブランデー...サイドカー
- ラム→ジン...ホワイトレディ
- ラム→ウォッカ...バラライカ
結論
名前だけ聞くと謎のカクテルという印象を与えるXYZだが、その中身は洋菓子作りでよく使う材料ばかりだ。男性的な雰囲気のネーミングなわりに、味わいは女性にも好まれやすい。シェイカーがなくても簡単に作れるカクテルのため、自宅でもXYZ作りを試してみてはいかがだろう。