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ウイスキーの銘柄に付く「ロイヤル」とは?その複雑な謎に迫る

ウイスキーの銘柄に付く「ロイヤル」とは?その複雑な謎に迫る

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 佐々木 倫美(ささきともみ)

2020年5月23日

ウイスキーの中には、ロイヤルと付いた銘柄がいくつもある。単純に解釈すれば王室のイメージが連想されるが、実際のところは名付けの意図は一枚岩ではないようだ。それでは、どのような意図でロイヤルという言葉が使われているのだろうか。本記事では、ウイスキーの銘柄にロイヤルが使われる意味について考察していく。

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1. イギリスの王室御用達制度により、ウイスキーや蒸溜所はお墨付きを受けてきた

イギリスには王室御用達という制度がある。あらゆるジャンルの企業に対し女王とエディンバラ公、そして皇太子が認定し、選ばれた企業に称号が与えられる。蒸留所に対して認定された場合、ウイスキーの銘柄の頭にTheと付けることができる。つまり、頭のTheが王室御用達の証となるのだ。王室のイベントを記念して新しく銘柄が作られる場合もあるなど、選ばれた蒸溜所は王室と密接なつながりをもつようになる。たとえば、1994年にチャールズ皇太子によってラフロイグ蒸溜所が認定され、皇太子が毎年ウイスキーを買い付けているようだ。こういった王室御用達の銘柄は、現在では希少価値が高い。また、かつて王室御用達でいまは違うという場合でも、銘柄自体の価値は必ず高いというケースもある。さらにその場合、王室御用達時代に出荷されたボトル、すなわちThe付きの銘柄は貴重であり、さらに価値があがる。たとえばザ・ロイヤルハウスホールドなどは高値で取引されている。このように、スコットランドのウイスキー文化は王室と結びついて発展してきており、それもあって高い品質を維持し続けているといえそうだ。ちなみに、王室御用達に認定されたからといって必ずしも銘柄の名称を変えるわけではない。たとえばラフロイグ蒸溜所のウイスキーの銘柄には、Theが含まれない。

2. ロイヤルは、かつては蒸溜所に対する称号だったが、現在は?

ロイヤルは、イギリス製のウイスキーに使われることのある名称だ。これも王室御用達に関係しているようにも思える。実際、18世紀にウィリアム4世により設立され、初の王室御用達となった蒸溜所はロイヤル・ブラックラと呼ばれるようになった。少なくとも当時は、ロイヤルと付いた名称が称号とみなされていたようだ。しかし現在、ロイヤルという言葉が必ずしも王室と結びついているわけではない。たとえば、かつて王室御用達だったが現在は違う場合に、銘柄にロイヤルと残しておく例がある。先述のザ・ロイヤルハウスホールドがよい例だ。あるいは、とくに関係なくロイヤル付きのショップ名を名乗るなどのケースも考えられる。したがって、銘柄にロイヤルと付いているからといって必ずしも高価値とは限らない。単純に、イギリスの最高の権威である王室のイメージと結びつけたいという意図で名付けられるケースも少なくないと考えられる。

3. 日本のウイスキーにも、ローヤルがある

日本のウイスキーにROYALというブランドがある。サントリーの創業者によって1960年に開発されたのが最初で、ブレンデッドウイスキーに分類され、当初は高級ウイスキーとして知られていたようだ。現在は入手しやすい値段になっているため、比較的気軽に味わうことができる。それでも味のバランスのよさは健在といえる。なお、こちらのブランドの読み方は片仮名で「ローヤル」だ。表記の違いの理由は不明だが、立ちあげ当時の表記の文化によるもの、あるいはスコットランドのウイスキーのロイヤルと区別するためではないかと考えられる。

結論

イギリスには王室御用達という制度があり、蒸溜所やウイスキーの銘柄に対するお墨付きとみなせる。しかし、銘柄に付けることが許可される称号はTheである。ロイヤルもかつては称号として機能していたが、現在は必ずしも関係があるわけではなさそうだ。また、日本発のブレンデッドウイスキーもローヤルという銘柄であり、意味付けはより薄くなっているといえるかもしれない。言葉を取り巻く事情は思った以上に複雑だ。

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