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ワインにはどんな種類がある?ワインの4分類とそれぞれの特徴を解説

ワインにはどんな種類がある?ワインの4分類とそれぞれの特徴を解説

投稿者:ワインエキスパート 白川茜(しらかわあかね)

監修者:管理栄養士 水島知美(みずしまともみ)

鉛筆アイコン 2020年7月14日

ワインと一言にいってもお店の売り場や飲食店のメニューを見ると実にさまざまなものが並んでいる。パッと見ただけでは赤か白かすら分からないワインもあり、ワインを選ぶときは時間がかかる人も多いのではないだろうか。ワインを分類していくとざっくり4種類にわけられる。どうやって分類されているのか、それぞれのワインがどのようなものかを紹介する。

  

1. ワインの種類は何で分けられている?

ワインはその製法で大きく4種類に分けられる。

スティルワイン

"スティル"とは静かな、炭酸の入っていない、という意味の英語だ。いわゆる非発泡性の赤・白・ロゼのワインはスティルワインと呼ばれる。

スパークリングワイン

シュワシュワした泡立ちのワインはスパークリングワインと呼ばれる。結婚式の乾杯用など晴れの日に活躍するワインだ。ワインを飲まない人の間でも知名度の高いシャンパンはここに分類される。

フォーティファイドワイン

保存性を高めるためにアルコールを添加したワインだ。酒精強化ワインと呼ばれることもある。スペインのシェリーやポルトガルのポートが有名だ。

フレーバードワイン

スティルワインにスパイスや果汁、ハーブなどを漬け込んでつくられるワイン。カクテルに多用されるヴェルモットや普通のワインよりカジュアルに飲めるサングリアなどがある。

2. 身近なスティルワインの種類を詳しく解説

普段最も見かけることの多いのがスティルワインだ。アルコール度数は9~15%とものによってさまざまである。その製法は基本的にブドウを絞って果汁を発酵させるのだが、赤、白、ロゼで製法に違いがある。

赤ワイン

赤ワインは黒ブドウからつくられる。収穫後、除梗といって茎など不要な部分が取り除かれてから、ブドウをプレスして潰す。そして果汁の糖分と酵母によってアルコール発酵が始まるのだが、この間も皮や種が一緒に漬け込まれている。この皮や種からの抽出成分が赤ワイン独特の渋味や深みを生み出している。

白ワイン

白ワインには一般的に白ブドウが使われ、果実を絞って得られた果汁を発酵させてワインをつくる。赤ワインと違って果皮や種を漬け込まないため、すっきりした味わいや澄んだ外観になる。

ロゼワイン

ロゼワインは黒ブドウからつくられる。つくり方は2種類あり、ひとつは黒ブドウを絞って白ワインと同じように果汁のみを発酵させる方法だ。絞るときに黒い皮からの色が混じりほんのりピンク色になる。もう1つは赤ワインのつくり方で皮や種と一緒に発酵させるが、液体の色がピンクのうちに皮や種を引き上げる方法である。前者のつくり方と違い、深みや渋味を感じさせる濃いロゼが出来上がる。

3. スパークリングワインにはどんな種類がある?

スパークリングワインのことを"シャンパン"と呼ぶ人をたまに見かける。正確にはシャンパンはスパークリングワインという大きなジャンルの中のある産地でつくられたものを指す言葉だ。スパークリングワインの種類をざっくり見ていこう。

シャンパーニュ(シャンパン)

シャンパーニュとはフランス北部の一地域の名前だ。ここでつくられるスパークリングワインがシャンパーニュと呼ばれるが、シャンパーニュとして出荷されるためには厳しいワイン法をパスしなければならない。シャンパーニュの特徴的な点はその泡のつくり方だ。瓶内二次発酵といってスティルワインをつくってから酵母と糖分を瓶に閉じ込めて炭酸をワインに溶け込ませる。ほかの手法でつくられるスパークリングワインより高いガス圧ときめ細やかな泡立ちが楽しめる。

カヴァ

スペインのスパークリングワインで、CAVAとはスペイン語で洞窟を意味する。シャンパーニュと同じ瓶内二次発酵を用いて炭酸をつくっている。しっかりした泡立ちかつ価格はシャンパーニュよりもかなりお手頃なので世界中で人気のあるワインだ。味わいもシャンパーニュに比べると酸味が控えめで万人受けしやすく、食事にも合わせやすい。

アスティ

マスカットを使ってつくられるイタリア産の甘口スパークリングワインがアスティだ。華やかなマスカットの甘味でいくらでも飲めてしまいそうな味わいである。アルコール度数も炭酸も控えめなものが多く、若い女性を中心に人気がある。

ランブルスコ

イタリア産の赤のスパークリングワインだ。味わいは甘口のものが多いが、中口や辛口のものもある。値段も手ごろで見た目も華やか、味わいも赤にしてはとても飲みやすい。ワインを飲みなれない人にもおすすめしたいワインだ。

4. フォーティファイドワインにはどんな種類がある?

フォーティファイドワインというと馴染みがない人が多いかもしれない。シェリーやポートワインであれば少し聞き覚えがある人が増えるのではないだろうか。通常のスティルワインにアルコールを添加し度数を上げ、保存性を高めたものがフォーティファイドワインだ。主にヨーロッパの温暖な地域でつくられており、味わいはさまざまだが甘味の強いものが多い。

シェリー

スペイン・イベリア半島南部の街でつくられる。辛口から極甘口のものまで幅広い味わいの種類が揃うのが特徴だ。辛口タイプのフィノであれば普通のショットバーでもカクテルの材料として置いていることも多い。

ポート

ポルトガル北部のドウロ地域でつくられる甘口ワインである。気軽に楽しめる価格帯のルビーポート、長期の樽熟成を経てからトゥニーポートなど味わいのバラエティが広い。100年持つといわれるタイプのポートもあり、記念日を祝うワインとしても活躍する。

マディラ

ポルトガルのマデイラ島でつくられる。ほかのワインと違い、太陽熱などを使いワインを加熱・熟成させるという個性的な製法が用いられている。抜染後も常温で長期保管ができるかなり珍しいタイプのワインだ。

5. フレーヴァードワインにはどんな種類がある?

リキュールなどで風味付けをしたワインをフレーヴァードワインという。カクテルの材料になったりロックなどで食前酒として飲まれることが多い。

ヴェルモット

フランスやイタリアが主な産地で、ニガヨモギをはじめ数十種類のハーブを漬け込んでつくられる。白と赤、甘口と辛口の4種類に大きく分けられ、マティーニなど有名なカクテルの材料としても活躍するワインだ。

リレ

フランス・ボルドーで1800年代後期に生まれた、食前酒として人気のワイン。ベースのワインにシトラス系のリキュールやキナをブレンドし、熟成させてつくられる。いくつか種類があるが白のリレ・ブランが人気だ。ロックやソーダ割にしてもよい。

サングリア

フルーツやシナモンを漬けてつくられるスペイン生まれのワインがサングリアだ。現在ではスーパーで買えるサングリアもあるが、普通のスティルワインから自宅でもつくれる。好みのフルーツ、リキュール、スパイスを揃えてつくる自家製サングリアはホームパーティーにおすすめだ。

結論

ワインの大分類である4種類を紹介した。それも細分化していくと把握しきれないほど種類があり、覚えようとすると大変かもしれない。しかし初めて飲んでみるときは常に楽しく、ワインは新しい出会いの機会がとても豊富なお酒だといえるだろう。ワインバーなどで飲むときはぜひ普段選ばないタイプのワインたちにも目を向けてみてほしい。
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  • 公開日:

    2020年6月17日

  • 更新日:

    2020年7月14日

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