1. リキュールの中でもカシスの人気が高い理由

カシスリキュールがほかのリキュールと比べてなぜ人気があるのか、その理由について解説をしていこう。
居酒屋の定番カクテルを作るための材料
居酒屋やバーでよく見かけるカクテルといえば、カシスソーダ、カシスミルク、カシスオレンジだが、これらのカクテルを作る材料としてカシスリキュールが必要だ。これらのカクテルは甘くて飲みやすことから人気の高いカクテルであるうえに、自宅でも簡単に作れることができる。このことからカシスリキュールの需要も高いと考えられる。
料理に使える
カシスリキュールは、カクテル作りのみならず料理にも使える。例えばお菓子を作るときの香りづけに使えるのだ。またカシスリキュールの甘酸っぱい風味は豚肉や鶏肉と相性がよく、煮込み料理やソースの材料として活用することも可能だ。
栄養素が豊富
カシスはベリーの王様といわれるほど、多くの栄養素を含んでいる。ビタミン、ポリフェノール、ミネラルも含んでいるが、とくにアントシアニンを4種類も含んでいる点が、特筆すべきところである。大方のベリー種はこの4種のアントシアニンのうち、2種類しか含んでいないことが多いのだ。
2. カシスリキュールの選び方は?

この項目ではカシスリキュールを選ぶポイントについて解説していく。そのポイントは3つある。
甘さ
カシスリキュールの風味は甘酸っぱいが、その種類によって甘さの質は異なってくる。そしてカシスリキュールは2つの種類に大別される。1つはカシス本来の果実味を楽しめる「カシスリキュール」。もう1つはクリームが入っている「クレーム・ド・カシス」である。当然甘さに関してはクリーム入り「クレーム・ド・カシス」の方が上である。逆に余り甘くない方が好きという人は、「カシスリキュール」がおすすめだ。
アルコール度数
カシスリキュールのアルコール度数は15~20%程度といわれている。お酒にあまり強くない人はアルコール度数15%のカシスリキュールがおすすめだ。逆にお酒が強く、より濃いめの風味が好みの人は、度数高めのカシスリキュールを選ぶとよい。
カシスエキス含有量
一般的なカシスリキュールに含まれる、カシスエキスの含有量は50%程度である。しかし高級品のカシスリキュールでは、カシスエキス含有量60%を超える品もある。カシスエキスの含有量が高くなればなるほど、濃厚でカシス特有の酸味や風味を楽しむことができる。一方カシスエキス含有量が少ないカシスリキュールの方が、甘く飲みやすい特徴がある。自分の味の好みに合わせたカシスエキス含有量のリキュールを選ぶとよい。
3. カシスリキュールを買ったら期限や保存はどうする?

カクテルや料理の材料など使い道の多いカシスリキュールではあるが、一度に使い切るのは難しく、余れば保存をすることになる。この項目ではそんなカシスリキュールの保存方法のポイントを解説していく。
賞味期限
リキュールの賞味期限はアルコール度数の高い品なら、開封前の状態で数十年持つといわれている。しかしカシスリキュールのようにアルコール度数が20度以下であり、果汁が入ってる類であるカシスリキュールは、風味が劣化しやすく賞味期限が短い。早めの消費が推奨される。ただしクリームの入っている「クレーム・ド・カシス」は通常の「カシスリキュール」よりも糖度が高く長期間の保存が可能だ。
保存方法
リキュール類は高温や日光に晒されることで劣化を引き起こす。そのことから保存場所として、冷蔵庫や冷暗所での保存が望ましい。とくに開封後は空気に触れて酸化が進むので、常温保存は厳禁である。また蓋を閉めるときは注ぎ口を綺麗に拭いておこう。注ぎ口がリキュールで汚れると、時間経過で固まり蓋が開けにくくなるからだ。
4. カシスリキュールで知っておきたい銘柄

この項目ではカシスリキュールのなかでもおすすめの銘柄を紹介する。
ルジェ クレーム・ド・カシス
1841年生まれのカシスリキュールの元祖にして代表だ。良質なカシスを使用して作られ、保存料も添加物も不使用のこだわりの品だ。甘く飲みやすい風味である。
マザリン クレーム・ド・カシス
コストパフォーマンスに優れるカシスリキュールだ。カシスエキスの含有量が61.3%と非常に多くリーズナブルながらも高級感のあるリキュールだ。
フィリップ・ド・ブルゴーニュ クレーム・ド・カシス
有名バーでも愛用される、ワンランク上の高級趣向のカシスリキュールだ。上品な甘さと酸味が特徴だ。
結論
カシスリキュールはカクテルの材料のみならず料理にも使えるリキュールで、風味の爽やかさだけでなく、栄養価も高いことから人気のリキュールである。カシスリキュールを選ぶ時のポイントとしてはアルコール度数やカシスエキスの含有率、ときには知名度を参考にするとよい。