1. カクテルの女王「マンハッタン」の味とは?

マンハッタンは、ウイスキー、スイートベルモット、アロマティックビダーズ、そしてレッドチェリーを材料に作るカクテルだ。マンハッタンというカクテルに欠かせない材料を一つずつ解説していこう。ウイスキーにはライ麦を使ったライ・ウイスキーが使われることが多い。ベルモットとはハーブやスパイスで香りづけされた白ワインで、そのうち甘みのあるものをスイート・ベルモットという。レッドチェリーはそのままでもよいが、砂糖漬けのものを使うことも。さらにレモンピールを飾りに乗せることもある。
マンハッタンは甘みの強いカクテルだが、苦みも程よく加わり、大人の味といえるだろう。
マンハッタンは甘みの強いカクテルだが、苦みも程よく加わり、大人の味といえるだろう。
2. マンハッタンがカクテルの女王と呼ばれる由来や歴史

カクテルには一つ一つ、花言葉のように「カクテル言葉」がついている。マンハッタンのカクテル言葉は「切ない恋心」であり、ほんのりと苦く甘酸っぱい味にふさわしい。
名前の由来と歴史
「マンハッタン」という言葉はもともと、アメリカ先住民族の言語で「酔っぱらった」という意味。1876年ニューヨークにて、マンハッタン・クラブでアメリカ大統領選挙の候補者支援パーティーが開かれた際に提供されたことから「マンハッタン」の名がついた。一説には、のちのイギリスのチャーチル首相の母であるジェニー・ジェロームが考案したと言われている。
「カクテルの女王」
夕焼けを思わせる深い赤色と夕日のようなレッドチェリーが印象的なマンハッタン。その優美なイメージから「カクテルの女王」の異名がついた。また、1959年公開の映画「お熱いのがお好き」では、マリリン・モンロー演じるが歌手が汽車の中でマンハッタンを作ろうと奮闘するシーンがある。伝説のセックスシンボルであるモンローと深く関係していることから、フェミニンでセクシーな女性が飲むカクテルというイメージが浸透している。
3. マンハッタンの基本レシピとアレンジカクテル

マンハッタンの基本レシピ
(1)カクテルグラスとミキシンググラスに氷と水を注ぎ、グラスが十分に冷えたら水を捨てる。カクテルグラスからは氷も捨てる。
(2)ミキシンググラスにアンゴスチュラビターズ1滴、ウイスキー50㏄、スイートベルモット25㏄を順番に注ぐ。
(3)軽くステアし、カクテルグラスに注ぐ。
(4)レッドチェリーを飾り、レモンピールを絞ればマンハッタンの完成。
(2)ミキシンググラスにアンゴスチュラビターズ1滴、ウイスキー50㏄、スイートベルモット25㏄を順番に注ぐ。
(3)軽くステアし、カクテルグラスに注ぐ。
(4)レッドチェリーを飾り、レモンピールを絞ればマンハッタンの完成。
アレンジレシピ1:ドライ・マンハッタン
スイートベルモットをドライベルモットに置き換え、さらにチェリーをオリーブに変えると、甘さ控えめでキリリとした飲み口になる。
アレンジレシピ2:リトルプリンセス
ベースとなるウイスキーをラム酒に変えると、より飲みごたえが増す。かわいらしい名前の割にはハードなカクテルとなる。
アレンジレシピ3:セントラルパーク
最後に乗せるチェリーをパセリに代えると、マンハッタンの中心部にある広大な緑地公園「セントラルパーク」に。こんもりとした豊かな森をパセリで表現するユニークなカクテルだ。
4. マンハッタンの正しい飲み方

アルコール度数が高いので少しずつ味わう
マンハッタンはアルコール度数の高いスピリッツを掛け合わせた強めのカクテル。そのため一気に飲み干すのではなく、少しずつ味わうのがよいだろう。強いと感じたらチェイサーを頼んでもよい。マンハッタンの飲み方に決まりはないので、好きなように味わってみよう。
チェリーは食べてOK
マンハッタンに添えられたチェリーは食べてOK。砂糖漬けになっている場合は半分くらい飲んでから食べるとカクテルに甘みが移り、チェリーにもカクテルの味が染みて美味しい。おしゃれなバーでは、軸の部分を指先でつまんで上品に口に運びたい。
結論
「カクテルの女王」と呼ばれる「マンハッタン」は、19世紀アメリカ大統領選のパーティーに由来する歴史あるカクテル。マリリン・モンローのイメージと結びつきフェミニンなカクテルとして知られている。マンハッタンを作る際のウイスキーやベルモットの種類を変えれば、異なる味わいも楽しむことができる。添えられたチェリーをつまみながら、ゆっくりと味わってみるとよい。