目次
1. モスコミュールとは?

まずはモスコミュールについて詳しくなっておこう。何気なくオーダーしているモスコミュールも、その歴史や言葉の意味、味わいなどを深く知ることでより楽しめるはずだ。
ウォッカベースのカクテルのひとつ
モスコミュールはウォッカをベースに、ジンジャーエールとライムを加えて作られるカクテルである。海外ではジンジャーエールではなくジンジャービアを用いるほか、グラスではなく銅製のマグカップで飲むのが一般的だ。
モスコミュールの意味
モスコミュールは英語で「Moscow Mule(モスクワのラバ)」という意味を持つ。ラバとは雄のロバと雌のウマの交雑種(家畜)で、後ろ足で蹴る習性がある。ウォッカベースであることから「ラバに蹴られたかのような刺激がある」という意味を込めてモスコミュールと名付けられたという。
そのほか、いわゆる「カクテル言葉」もある。モスコミュールの場合は「けんかをしたら、その日のうちに仲直りをする」というものである。
そのほか、いわゆる「カクテル言葉」もある。モスコミュールの場合は「けんかをしたら、その日のうちに仲直りをする」というものである。
モスコミュールの歴史
モスコミュールが生まれた背景には諸説あるが、一例を紹介すると、1940年代にウォッカを売りたい営業マンとジンジャービアを仕入れ過ぎたレストラン、銅製のマグカップを売りたいメーカーが協力して開発したという説がある。モスコミュールが銅製のマグカップで飲まれているのはこの名残であるとされている。
モスコミュールのアルコール度数
上述のようにモスコミュールはウォッカベースで作られている。ウォッカは蒸留酒のひとつであり、蒸留とはアルコール度数を高める工程のひとつである。そのためモスコミュールのアルコール度数はビールなどと比べるとやや高く、10~13%程度であるのが一般的だ。
モスコミュールの味わい
ウォッカそのものには味はほとんどないが、ライムやジンジャーエールなどの爽やかでスッキリとした味わいが加わることで、非常に飲みやすく仕上がっている。ジンジャーやウォッカの刺激を舌や喉の奥で感じ取るのも魅力のひとつだ。人によっては喉の奥がカーッと熱くなるような感覚、あるいは辛さを感じることもあるだろう。
モスコミュールとモヒートの違い
モスコミュールとモヒートは、見た目やライムを使う炭酸のカクテルという点で似ているが、材料は異なる。お伝えしたようにモスコミュールの材料はウォッカとジンジャエール、そしてライムだ。一方のモヒートはラム酒と炭酸水とライム、そしてミントとブラウンシュガーなどを使用する。
2. モスコミュールの作り方

モスコミュールはシェイカーを使わずに作れるカクテルなので、ご家庭でも作りやすい。材料と作る手順を解説しよう。
モスコミュールの材料
- ウォッカ:45cc
- ライムジュース(またはライム果汁):15cc
- ジンジャーエール(またはジンジャービア):90cc
- 氷:適量
以上を用意しよう。分量は1杯分だが「ウォッカ:ライムジュース:ジンジャーエール」を「3:1:6」の割合で作るのを基本としよう。
モスコミュールの作り方
- 冷やしたグラス(銅製のマグカップ)に氷を入れてウォッカを注ぐ
- ライムジュース(ライム果汁)とジンジャエールを加える
- マドラーで混ぜれば完成
モスコミュールはこれだけで手軽に作ることができる。美味しく作るコツは、ウォッカとジンジャーエールをしっかり冷やすことだ。マドラーで混ぜる際は氷をすくい上げるようにしながら混ぜていくとよい。
3. モスコミュールをより楽しむ!おすすめのアレンジレシピ

シンプルなモスコミュールももちろん美味しいが、ひと手間加えることでいろいろな味わいを楽しむこともできる。おすすめのアレンジレシピを紹介するので、ぜひ試してみてほしい。
ゆずモスコミュール
モスコミュールにライムではなくゆずを加えるアレンジだ。作り方は上述した手順のうち、ライムの部分をゆずに替えるだけでよい。
グリーンティーモスコミュール
きゅうすで作り濾した緑茶の粉末を、モスコミュールに混ぜるというアレンジだ。シンプルなモスコミュールよりもさっぱりした口当たりを楽しむことができる。
4. ウォッカを使わない新感覚のモスコミュールもおすすめ

さらに変化を加えたいときは、ベースとなるウォッカを別のお酒に、ライムを別の柑橘系果実に替えてみよう。厳密には「モスコミュール」ではなくなってしまうが、あくまでアレンジのひとつということで、ここではご容赦いただきたい。
梅酒で作るモスコミュール
ウォッカを梅酒を替えるというアレンジアイデアだ。作り方自体は普通のモスコミュールと同じでよい。ジンジャーと梅酒の香りが際立つ新感覚のモスコミュールを楽しめるはずだ。
芋焼酎で作るモスコミュール
こちらも作り方は同じである。風味がほとんどないウォッカを、独特の風味を持つ芋焼酎に替えることで一風変わったモスコミュールが完成する。ジンジャーエールの分量は、味見をしながら調整することをおすすめする。
5. ウォッカで作るモスコミュール以外のカクテルも紹介

せっかくなので、ウォッカをベースとしたモスコミュール以外のカクテルについても触れておこう。瓶でウォッカを購入して余らせてしまったときや、ほかのカクテルを作ってみたいといったときにぜひ試してみてほしい。
スクリュードライバー
ウォッカをオレンジジュースで割ったものがスクリュードライバーだ。柑橘系の風味が絶妙なバランスで溶け込み、さっぱり&ジューシーな味わいに仕上がるのが特徴である。
シー・ブリーズ
ウォッカをグレープフルーツとクランベリー、2種類のジュースで割ったカクテルがシー・ブリーズだ。酸味と甘みのバランスがよく、さわやかで飲みやすい味わいが特徴である。
ソルティードッグ
こちらはウォッカをグレープフルーツジュースで割ったカクテルだ。塩がグレープフルーツジュースの酸味を際立たせ、さっぱりした個性豊かな味を楽しめる。なお飲み口に塩がついていないのがブルドッグである。
6. モスコミュールにおすすめのウォッカ3選

最後に、モスコミュールはもちろんウォッカトニックなどいろいろな飲み方ができるおすすめのウォッカを紹介しよう。
アサヒ「ウヰルキンソン・ウオッカ 40°」
白樺炭でじっくり濾過することにより、上品でなめらかな味わいに仕上がっているウォッカである。ウォッカトニックやモスコミュールなど、いろいろな飲み方に合う一品だ。
キリン「スミノフウォッカ 750ml」
クリアな味わいで人気を博しているのがスミノフのウォッカである。原材料選びからこだわることで、雑味のないスッキリとした味わいに仕上がっている。
ペルノ・リカール「アブソルート ウオッカ」
連続蒸留法を用いて一切の不純物を濾過した、スウェーデンが誇るプレミアムウォッカである。リッチな味わいとフルーティーな香りを楽しむことができる。
結論
モスコミュールは、ウォッカにジンジャーエールやライムを加えて作られる定番カクテルだ。ビールなどと比べるとアルコール度数はやや高めだが、飲みやすい味で男女問わず楽しめる。作り方が簡単でアレンジレシピもいろいろあるので、ぜひご家庭で楽しんでほしい。