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高知県産の米と酵母で造られる【亀泉】はほかの日本酒と何が違うの?

高知県産の米と酵母で造られる【亀泉】はほかの日本酒と何が違うの?

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 藤江美輪子(ふじえみわこ)

鉛筆アイコン 2020年6月30日

日本酒の生産地といえば米どころ所でもある東北地方のイメージが強いが、近畿地方を中心とした西日本でも多く造られている。ここで紹介する日本酒「亀泉」も高知県で生産されており、東北地方とは異なる気候風土で造られる日本酒の味わいは興味深い。亀泉の生産地や味わいについて解説する。

  

1. 亀泉の生産地

亀泉は高知県土佐市にある「亀泉酒造」で造られている。自然豊かな場所に酒蔵を構えている亀泉酒造は、1897年に日本酒好きが集まって酒造りを始めたのがそもそもの始まりだ。代表銘柄の名になっている亀泉という名は、日本酒を造る際に使う水に由来している。日本酒造りにおいて水は非常に重要で、美味しい湧き水が出る所に蔵が構えられていることが多い。亀泉酒造も同様で、江戸時代から変わらず美味しい湧き水が出る「万年の泉」と呼ばれる場所の近くに酒蔵を構えた。この泉の水を使って日本酒を造っていたので、亀泉と名付けたわけだ。ちなみに、創業当初から亀泉という日本酒は造られていたが、酒蔵の名ではなかった。酒蔵の名が亀泉酒造となったのは戦後の話であり、代表銘柄の名が酒蔵の名前になるのは珍しいパターンである。
日本酒好きが創業した亀泉酒造は高いこだわりをもって酒造りを行っている。原料米の選定や美味しい湧き水の使用によって高い品質を維持している亀泉は、酵母にも力を入れており、高知県産の酵母を主に使用している。酵母は日本酒造りには欠かせない存在だが、非常に繊細であるため温度や湿度が変わると働かなくなってしまう。しかし高知県産酵母であれば高知県の気候風土に適応しているため、最適条件下で働くことができる。亀泉酒造では現在も、新しい高知県産酵母が出るたびに、積極的に新しい日本酒造りを行っている。
また、亀泉酒造は日本酒製造がメインだが、リキュールも造っている。高知県産の生姜や小夏を使ったリキュールにも亀泉が使われており、さっぱりとした味わいが楽しめるようになっている。

2. 亀泉の特徴

原料からこだわり抜いて造られる亀泉の原料米には、さまざまな酒造好適米が使われている。非常に優れた酒造好適米といわれ、多くの酒蔵で使われている「山田錦」は当然ながら、ほかの酒蔵ではあまり使われない高知県産の「土佐錦」や「吟の夢」、「風鳴子」といった酒米も使用している。日本酒の旨みは原料米に大きく左右されるため、高知県の気候風土で育まれた酒米を使うことで亀泉はほかの日本酒にはない旨みを生み出すことに成功した。
また先ほども述べたように、使用している酵母は高知県産酵母のみという徹底ぶりだ。高知県産酵母といっても複数種類あるので、求める味わいに合わせて満遍なく使用している。ときには、高知県産酵母同士をかけ合わせて亀泉が造られていることもあり、より複雑な味わいを生み出している。現在、亀泉で使用されている高知県産酵母は「A-14」、「AC-17」、「AC-95」、「KW-77」、「CEL-19」、「CEL-24」などがある。裏ラベルの使用酵母のところにアルファベットと数字を組み合わせたものが書かれていたら、高知県産酵母だと思ってよい。CEL-24に限っては「亀泉 純米吟醸原酒 CEL-24」と名前にも付けられている。高知県産酵母で造られた日本酒の味わいを知りたい場合には最適だ。このように高知県産酵母を大々的にアピールしているのも亀泉の面白いところだ。
高知県産の酒米同様、高知県産酵母を使用している酒蔵も非常に少なく、亀泉のように高知県産の原料のみで造られている日本酒は珍しい。目先の変わった日本酒を楽しみたいなら亀泉はぴったりだ。

3. 亀泉の商品情報

亀泉ではさまざまな酒米と酵母が使われているため、種類が多い。ここでは亀泉の一部を紹介する。
「亀泉 特別純米」
高知県産の酒造好適米の一つである、土佐錦を使った日本酒。
特定名称:特別純米
原料米:土佐錦
精米歩合:60%
使用酵母:AA-41、A-14
内容量:720mlと1.8Lの2種類
「純米吟醸原酒 高育63号」
高育63号とは、風鳴子の開発時の名称。高知県産の酒造好適米の1つである風鳴子を使用した日本酒。
特定名称:純米吟醸
原料米:風鳴子
精米歩合:55%
使用酵母:AA-41
内容量:720mlと1.8Lの2種類
「純米吟醸原酒 CEL-24」
CEL-24によって生まれる華やかな香りが特徴的な日本酒。白ワインのような味わいを楽しめる。
特定名称:純米吟醸
原料米:八反錦
精米歩合:50%
使用酵母:CEL-24
内容量:300mlと720ml、1.8Lの3種類

結論

亀泉酒造は日本酒好きが集まってできた酒蔵で、創業当時から強いこだわりを持って酒造りを行っている。酒蔵の近くには干ばつのときでも枯れなかった湧き水があり、その水を使って造る日本酒という意味で亀泉と名付けられた。美味しい湧き水と高知県産の酒米、高知県産の酵母を使って造られる亀泉は、ほかの日本酒とは違った味わいを楽しめるようになっている。
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  • 更新日:

    2020年6月30日

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