1. 焼酎の基礎知識

焼酎とは
焼酎は、日本で広く親しまれている伝統的な蒸留酒のこと。ちなみに蒸留酒とは、醸造酒を蒸留して作る酒のことである。焼酎の場合、原料である麹を発酵させてできたアルコール含有物を蒸留して作られる。ちなみに蒸留するとアルコール度数が上がり、純度も高くなる。
甲類と乙類
焼酎の種類の中で甲類と乙類という名前を聞いたことはないだろうか?実は、これ、原料、作り方そしてアルコール度数に違いがあるのだ。甲類は、大麦やとうもろこしが主な原料で連続式蒸留機によって製造される。これはより純度の高いアルコールを得るため。アルコール度数は、36度未満。対して乙類は、昔ながらの製造方法で作られるもので、本格焼酎と呼ばれている。麦や芋、米などが原料で単式蒸留器によって、1度だけしか蒸留しないので、原料の風味が生きた仕上がりになるのだ。アルコール度数は、45度以下。
製造工程
ここからは、多彩な魅力を放つ乙類(本格焼酎)の製造工程をおさらいしていく。上記に乙類の原料は、麦や芋、米などと示したが、乙類はまず大麦や米に麹菌を加え、麹を作るところから始まる。この麹に水や酵母、前述の主原料麦や芋、米などを加え、さらに発酵させ、蒸留するのだ。その後、一定期間貯蔵させ、完成。
2. 焼酎の種類

くせのない麦焼酎
ここからも引き続き、乙類の種類を学んでいこう。麦焼酎の原料は麦。麦はビールをはじめ、ウォッカやウイスキーなど、多くのお酒の原料として用いられている素材。スッキリとくせのないものが多く、飲みやすいとされている。ほんのり香ばしいところも魅力。
フルーティーな米焼酎
米焼酎は、日本酒に通ずるそのさわやかな飲み口が特徴。原料は、水と米だけなので、雑味もない。口当たりも良く、焼酎初心者にもおすすめだ。
独特の香りが立つ芋焼酎
芋から酒ができるとは驚きだが、芋焼酎の原料はサツマイモ。コクのある風味とほんのり香る甘みは、サツマイモを使っているからこそ。サツマイモの名産地、鹿児島や宮崎など、九州で広く作られている。
3. 焼酎の飲み方

ロック
焼酎そのものの香りや味わいが楽しめるのは、やはりロック。注ぎたては、ぎゅっと詰まった味わい、氷が溶けるに連れて、水割りにも似た味わいが楽しめるので、一石二鳥だ。グラスも冷やしておくとさらに美味しくいただける。麦、米、芋ともに美味しく頂ける。
水割り
角がとれ、優しい味わいになる水割り。くせのない麦焼酎であれば、レモンスライスや梅干しをプラスしても美味しい。水の量はお好みでOK。注ぐ際は、氷→焼酎→水の順番で。こちらも麦、米、芋ともに美味しく頂ける。
お湯割り
素材の香りがぐっと引き立つのがお湯割り。こちらは、断然芋焼酎がオススメ。芋独特の華やかな香りを楽しむことができる。湯呑みなどに70度ぐらいのお湯を注ぎ、それから焼酎をいれるのが正解。体も温まるので冬におすすめ。
ソーダ割り
スッキリと飲みたい場合は、ソーダ割りもおすすめ。氷を入れたグラスに焼酎を注ぎ、冷やした炭酸水を加え、ぐるりと1度だけ混ぜれば、出来上がり。麦焼酎や泡盛がおすすめで、レモンやシークワーサーなどを絞るとさらにおいしい。
結論
日本で古くから愛されてきた焼酎。上記の種類以外にも、沖縄で有名な泡盛、紫蘇や蕎麦、黒糖を使用したものなど、様々な種類が存在する。甲と乙を混ぜたものもある。ぜひ、自分好みの焼酎を見つけて、楽しんでみてはいかがだろうか。