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テキーラの原料ってサボテン?瓶に入っている虫はなに?

テキーラの原料ってサボテン?瓶に入っている虫はなに?

投稿者:ライター 岡本優美(おかもとゆみ)

2020年7月14日

テキーラの原料とは何か、正しく答えられる人は少ないのではないだろうか。サボテンやサボテンの仲間であるアロエで作られていると考える人も少なくない。今回は、テキーラの原料やテキーラと似たお酒「メスカル」の違いについて解説する。

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1. テキーラの原料はサボテン?

テキーラはサボテンでできている、と考える人は多いと思うが、実はそれは間違いである。ではテキーラとはどのようなお酒なのだろうか。まず、ここではテキーラの定義について解説する。

テキーラとは

テキーラは、メキシコ・ハリスコ州やその周辺で、主にアガヴェと呼ばれる植物を原料として作られる蒸留酒である。アガヴェはサボテンではなく、鋭い葉が特徴の植物である。サボテンのように太い幹から針が出ているわけではない。さらにテキーラの原料となるアガヴェはブルーアガヴェと呼ばれる一種だけである。テキーラは、原料の段階からかなり厳しい基準をクリアしたお酒なのだ。

サボテンでできたテキーラはあるのか

サボテンは本来非常に糖分が少ない植物である。一方でテキーラはかなり糖分の高い原料から作られる。つまり、サボテンのお酒自体がないのだ。アガベはアガベシロップという製品があるほど、糖分が高いためテキーラに適しているが、香りがなく糖分も少ないサボテンはテキーラに使用できない。

どうして勘違いが広まったのか

テキーラがサボテンやアロエでできている、という誤った認識が広まってしまった背景には、アガヴェの生育地や姿がサボテンやアロエに似ていることがあげられるだろう。アガヴェはいわゆる「多肉植物」という種類の植物であり、サボテンやアロエもこの仲間である。これらの植物は乾燥地に生育し、耐暑性が高い。両者が似ていたため間違った認識をされてしまったと考えられる。

2. テキーラの原料になる植物は「アガベ」

ここまででテキーラとはどのようなお酒か解説した。次に、テキーラの原料であるアガベについて解説しよう。

アガベとは

先ほど少し触れたように、アガべ/アガヴェとは多肉植物の一種である。日本では「リュウゼツラン」と呼ばれることが多い。そんなアガべの中でも、テキーラに使うことができるのは「アガヴェ・アスール・テキラーナ・ウェーバー」という一種類だけである。俗にブルーアガベと呼ばれるこのアガベは、一部の地域以外で育ててはいけないという法律が制定されている。それほどテキーラの基準は厳しいものなのである。

テキーラの作り方

テキーラは、アガベの茎の部分だけを使う。この茎の部分は葉を削ぎ落とすと、まるでパイナップルのような形になるので、メキシコでは「ピニャ」と呼ばれている。これはスペイン語でパイナップルを意味する言葉である。このピニャを粉砕して搾ることで糖蜜を作ることができる。そこに酵母などを加えて発酵させ、2回以上蒸留していったん60度以上のアルコール度数にした後、加水してアルコール度数を下げていくのである。アルコール度数はおおよそ35度から55度の間と法律で定められている。

プレミアムテキーラとは

「プレミアムテキーラ」と呼ばれるテキーラがある。これはアガベ100%のテキーラのことだ。アガベは収穫までに6年程度とかなり時間がかかるもので、そのアガベだけで作っているということもあり、時間と手間がかかるのである。そのため「プレミアム」と名付けられている。プレミアムテキーラは混ぜ物をしないため、アガベの風味を存分に味わえるという特徴がある。

3. トウモロコシもテキーラの原料

原則、アガベで作られるのがテキーラである。しかしアガベの成長速度は遅く、100%アガベだけで作るのは難しい。ここでは、アガベ以外にもさまざまな原料を利用したテキーラについて解説する。

トウモロコシで作ったテキーラ「ミクストテキーラ」

「ミクストテキーラ」とはアガベだけでなくトウモロコシも糖蜜にして使用しているテキーラのことである。とはいえ基準では51%以上アガベを使わなければならないためトウモロコシはあくまで主原料ではなく、補佐的な原料である。アガベの一切入っていないテキーラはないのである。

ミクストテキーラの特徴

ミクストテキーラには長所が2つある。ミクストテキーラはアガベ以外の原料も使われているため、さまざまな風味づけができるのだ。たとえばバニラやイチゴなどのフレーバーがついたものもある。シトラス風味でスッキリ飲むことができるテキーラもあるため、好みによってさまざまな風味を選ぶことができるのだ。アガベのクセが少ないので飲みやすいともいえる。また、アガベだけのテキーラよりも安価なことが多いので、少し飲んでみようという初心者におすすめだといえる。

4. テキーラと虫入りメスカルの違い

上記では、テキーラについて解説してきた。ところで「テキーラには虫が入っている」という話を聞いたことがあるかもしれない。しかし実はそのようなテキーラはない。では虫が入ったお酒とはどのようなものなのだろうか。ここでは、テキーラの親戚で虫の入ったお酒であるメスカルについて解説する。

メスカルとは

テキーラは、「メスカル」の一種である。このメスカルとは、アガベを主原料とするメキシコの蒸留酒すべての総称であった。しかしテキーラをテキーラとして認定したため、現在ではテキーラを除く蒸留酒がすべてメスカルとされている。テキーラがブルーアガベ以外のアガベを使ってはいけないのに対し、メスカルはブルーアガベを含め50種類以上のアガベを使って醸造してもよい。また、テキーラがアガベを搾って糖蜜を作るのに対し、メスカルはアガベを加熱して発酵させるためスモーキーな風味も特徴である。さらに、瓶詰めや醸造の際に唐辛子や虫を入れてもよいとされている。その中でも虫入りのメスカルは珍しさからかなり有名である。

虫が入っている理由

メスカルの中には虫が入っているものもある。この虫は「グサーノ」と呼ばれ、スペイン語で芋虫を意味する。一説には生きた虫を入れて即死させ、そのアルコール濃度が本物であることを証明していたといれれている。昔はほぼ水のような偽物が売られていたこともあったため、本当にアルコールかどうかを証明するために入れていた、ということだ。一方で幸運のチャームとして入れているという説もある。グラスにメスカルを注いだ際、グサーノが入ればその人に幸運が訪れる、といわれることもある。

虫はどうすればいいの?

メスカルに入っている虫は食べても体に害はない。ただし苦いため、好まない人も多い。メキシコではグサーノは珍味として食べられており、中には唐辛子や塩とともに乾燥させたグサーノを入れた調味料もあるほどだ。とはいえ日本人には馴染みのない食べ物である。見た目や味が苦手であれば食べたり飲み込まなくてもよい。

結論

テキーラとは、実はかなり厳しい条件で作られた酒である。アガベという植物で作られており、蒸留方法やアルコール度数などにもこだわって作られたものである。一方でメスカルは様々な原料を使うことができる。2つのお酒の違いをぜひ味わって飲んでほしい。

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