1. ボストンクーラーとは

ボストンクーラーのレシピを紹介する前に、ボストンクーラーとはどんなカクテルなのかを知っておこう。はじめに基本を押さえておくことで、もっと美味しくボストンクーラーを楽しめるはずだ。
ボストンクーラーとは
ボストンクーラーとは、ラムをベースにレモンジュースを合わせ、そこへジンジャーエールを加えたカクテルである。レモンの酸味にジンジャーエールの風味と炭酸の爽快感がプラスされ、とても飲みやすいカクテルに仕上がる。ラム独特のクセのある味わいが苦手という人でも、美味しく楽しめるだろう。
ボストンクーラーの度数
カクテルベースに使用されるラムのアルコール度数は平均して40度ほどと高いが、ボストンクーラーにすることでアルコール度数は15度あたりまで落ち着く。ついつい飲み進めてしまうほど飲みやすいカクテルだが、飲み過ぎには十分注意したい。
ボストンクーラーのカクテル言葉
カクテルには、それぞれのイメージに合ったカクテル言葉というものがある。どれもカクテルの意味を示すユニークなものばかりだが、このボストンクーラーのカクテル言葉も個性が光っている。ボストンクーラーは「そよ風に吹かれて」と言うカクテル言葉を持つのだが、さわやかな味わいを上手く表現したカクテル言葉といえるだろう。
2. ボストンクーラーの基本レシピ

ボストンクーラーはシェイカーを使用するカクテルだ。自宅にシェイカーを常備している人はあまり多くはないだろうが、この機会にシェイカーを揃えてみてはいかがだろうか。では、ボストンクーラーの基本レシピと美味しく作るコツを紹介しよう。
ボストンクーラーの基本レシピ
ボストンクーラーの基本レシピは、ベースとなるホワイト・ラムを45ml、レモンジュースを20ml、好みで小さじ程度のシュガーシロップや砂糖を加えしっかりシェイク。氷を入れたグラスに注ぎ、そこへジンジャーエールを適量加えると完成だ。仕上げにオレンジピールなどをグラスに添えれば、見た目にも美しい本格カクテルが楽しめる。
ボストンクーラーを美味しく作るコツは?
ボストンクーラーの基本レシピをもとに、自分好みの味わいのオリジナルのボストンクーラーを楽しんでみよう。たとえば少し辛口の大人のカクテルが好みなら、無糖タイプのジンジャーエールを選ぶのがおすすめだ。また、レモンジュースの代わりにレモン果汁を加えるとさらに酸味の効いたさっぱりとした味わいになる。好みのスタイルでいろいろと試してみよう。
3. ボストンクーラーのアレンジレシピ

ボストンクーラーの基本レシピを紹介したが、ここではボストンクーラーのアレンジレシピや同じラムをベースにしたカクテルを紹介しよう。
ベースにダーク・ラムは合う?
ボストンクーラーのベースに使用するラムはホワイト・ラムが相性がよいとされているが、ダーク・ラムを使用しても通好みの味わいが楽しめる。バカルディ・スペリオールなどを代表とするホワイト・ラムは、クセが少なく無色透明でありカクテルベースに最適の種類だ。一方でダーク・ラムは濃い目の褐色で、ラム独特のクセや香りがとても強い種類となっている。基本レシピのボストンクーラーに慣れたら、飲み比べをしてみるのもおもしろいだろう。
代表的なラムベースのカクテル
ラムをベースにしたカクテルには、よく愛飲されている種類も多い。ラムと炭酸水をミントやレモンなどと合わせた定番中の定番であるモヒートや、シンプルにラムをコーラで割ったラムコークをはじめ、ホワイト・ラムとダーク・ラムのふたつをベースに、ホワイト・キュラソーや数種類のジュースと合わせたマイタイなど多くの種類がある。
4. ボストンクーラーの名前の由来

カクテルにはそれぞれ個性的な名前が付けられているが、ボストンクーラーというカクテル名の由来とは一体どんなものなのだろうか。一般的にシティカクテルという種類に分類されるボストンクーラーだが、シティカクテルの意味も含め、名前の由来を紹介していこう。
シティカクテルとは
シティカクテルとは、名前の通り都市の名前が入ったカクテルのことを指す。主に港がある主要都市から名前が付けられることが多く、ボストンのほかにシャンハイやボンペイ、サンフランシスコなどさまざまである。また、日本国内でもヨコハマというシティカクテルがある。横浜は日本を代表する港町としても有名であることはご存じのはずだ。
ボストンクーラーの名前の由来
ボストンクーラーの名前の由来には諸説あり、実は未だに真偽は不明とされている。中でも有力な説は、ボストンクーラーはアイスクリーム屋が発祥ということである。もともとアメリカ・デトロイトの「ボストン大通り」という通り沿いにあったアイスクリーム屋のメニューで、ジンジャーエールにクリームを添えたものをボストンクーラーと呼んでいたという。その後クリームがアイスクリームに代わり、どのような経緯でラムが使用されるカクテルになったのかは不明であるものの、バリエーションが効きやすいレシピのためジンジャーエールをベースにいろいろ楽しんでみようという、アメリカらしい自由な発想から生まれたカクテルなのかもしれない。
結論
ボストンクーラーはシェイカーを使用したカクテルなので、なかなか自宅で作るには手を出しにくいと思ってしまう人もいるかもしれない。しかし多くのリキュールを揃える必要もなく、初心者でも作りやすいカクテルといえるだろう。シーンを選ばず美味しく楽しめるボストンクーラーを、ぜひ一度味わってみてほしい。