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シングルカスクは一期一会のウイスキー!個性と偶然の至宝を味わおう

シングルカスクは一期一会のウイスキー!個性と偶然の至宝を味わおう

投稿者:ライター 岡本優美(おかもとゆみ)

監修者:管理栄養士 水島知美(みずしまともみ)

2020年10月29日

シングルカスクというウイスキーがある。名だたるウイスキーの中でもとくに希少性が高いといわれ、販売が抽選制の場合まである。どうしてそんなにシングルカスクは希少価値が高いのだろうか。シングルカスクに秘められた、ウイスキーならではの価値を解説する。

  
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1. ウイスキーのシングルカスクとは

まずシングルカスクとは、どんなウイスキーなのだろうか。シングルカスクの特徴や、ほかの種類のウイスキーとの違いについて紹介しよう。

ウイスキーの分類

ウイスキーはその材料や製法によって2種類に分けられている。モルトウイスキー及びグレーンウイスキーだ。モルトウイスキーは大麦の麦芽(モルト)だけが原材料で、単式蒸留で作られるウイスキーだ。単式蒸留器の形が品質を左右するため、個性のあるウイスキーが生まれる。

一方グレーンウイスキーはモルトに穀物(グレーン)を足して作られたウイスキーだ。連続式蒸留器を使ったお酒で、さっぱりとした飲み心地のウイスキーになる。通常、ブレンデッドウイスキーとして販売されることが多い。グレーンウイスキーは混ぜるとモルトウイスキーの引き立て役となるためである。本記事で紹介するシングルカスクのウイスキーは、モルトウイスキーに分類されるものが多い。

シングルカスクの定義

シングルカスクという言葉は、単一の樽(シングル・カスク)でのみ構成されるボトルを意味する。ウイスキーは熟成する樽ごとに個性がはっきりと現れるお酒だ。シングルカスクは同じ樽のものしか使わないため、樽の独自性がさらに顕著になるのが特徴である。加水してアルコール度数を調整することはあるが、ほかの樽のものは使わないのだ。またシングルカスクは基本的にスコットランドのスコッチウイスキーに使われることが多い言葉である。バーボンウイスキーの場合はシングルバレルと呼ばれることが多い。

ウイスキーのさまざま

例えばザ・マッカランなどの蒸溜所ではダブルカスクと呼ばれるウイスキーが作られている。これはあえて2種類の樽のウイスキーをブレンドする方法だ。異なる産地の樽を使うことで、新たな味わいが生み出されるといわれている。またシングルカスクよりさらに原酒そのままのウイスキーは、カスクストレングスと呼ばれる。手をいっさい加えないため、シングルカスクよりも希少だ。一方、シングルモルトは同じ蒸溜所のウイスキーの中で混和し品質を安定させている。シングルモルトのウイスキーはある程度安定供給が可能なのだ。逆に樽のウイスキーを飲み切ってしまえばもう永遠に出会うことがないのがシングルカスクやカスクストレングスの魅力といえる。

2. シングルカスクの希少性

単一樽の原酒と水でしか構成されないシングルカスクだが、希少性の理由はほかにもある。ウイスキーの特徴も交えつつ、シングルカスクのウイスキーの希少性について解説しよう。

天使の分け前

ウイスキーは減少していく酒といわれる。年間2%から4%のウイスキーが樽の中から消えていってしまうのだ。いわゆる天使の分け前といわれるもので、熟成させるにつれ樽から蒸散されてしまうために起こる現象である。時が経ち熟成が進むにつれてウイスキーの原酒が文字通り少なくなってしまうため、1つの樽のみで構成されるシングルカスクは非常に希少なのだ。

日本のシングルカスクは貴重?

近年のジャパニーズウイスキーブームも相まって、日本のシングルカスクはかなり世界から注目されている。例えば2017年のワールド・ウイスキー・アワード(WWA)においてシングルモルト・シングルカスク部門で見事最優秀賞を受賞したウイスキーがある。それが「イチローズモルト秩父ウイスキー祭2017」だ。また現在でも山崎蒸溜所のウイスキー「山崎」シリーズの中でも「山崎蒸溜所 シングルカスク バーレル」は高い人気を誇る。1996年に発売されたボトルは1本あたり10万円以上の値段で取引されるなど、希少性と話題性を集めているのが日本のシングルカスクなのだ。

3. おすすめシングルカスク

最後に、現在でも比較的入手可能なシングルカスクのウイスキーを紹介しよう。日本のものは2種類、余市と宮城峡を紹介する。また海外のものでは比較的安定供給のあるザ・マッカランのシングルカスクについて解説しよう。気に入ったものが見つけられる一助になれば幸いだ。

余市

まず、日本ウイスキーの父であり連続テレビドラマでも有名になった「ニッカウヰスキー」のシングルカスクを紹介しよう。余市蒸溜所は北海道にある蒸溜所だ。「余市10年」というシングルカスクのウイスキーはこの蒸溜所で限定販売されている。またマイカスクといって樽を仕込み、その10年後に自分だけのシングルカスクのウイスキーを届けてくれるという取り組みも行われている。現在では倍率が高くなったが、気になる人は抽選に応募してみるのもよいだろう。

宮城峡

ニッカウヰスキーの持つ2つの蒸溜所のうち、宮城県仙台市にある宮城峡蒸溜所でもシングルカスクが販売されている。余市蒸溜所よりも標高の低いところにある宮城峡蒸溜所で作られたウイスキーは、余市とは違った風味が味わえる。味わいの異なる、2つのシングルカスクを比べてみるのも醍醐味であろう。

ザ・マッカラン シングルカスク12年

マッカランはシェリー樽を使って熟成させたウイスキーが有名だ。こちらのシングルカスクも同様にシェリー樽を使い、しかも12年熟成させたものである。マッカラン自体が「ウイスキーのロールスロイス」という名も持つほどの豊潤な味わいのウイスキーだ。そんなマッカランのシングルカスクは、近年発売されているダブルカスクやトリプルカスクとはまた違った味わいを楽しめる一品である。

結論

シングルカスクは、希少性のある熟成ウイスキーの中でも珍しい品である。単一の樽からしかボトルに詰めないため、まさに一期一会のウイスキーなのだ。シングルモルトのウイスキーという、独創的なウイスキーの中でもとくに樽ごとに味わいが違うウイスキーである。人生における人との出会いを大切するように、シングルカスクのウイスキーの出会いにも想いを馳せつつ味わうのが大人のウイスキーの楽しみ方であろう。
  

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