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日本酒は温度で決まる!香りと味とのどごしの違いを楽しむ方法とは

日本酒は温度で決まる!香りと味とのどごしの違いを楽しむ方法とは

投稿者:ライター 岡本優美(おかもとゆみ)

2020年11月21日

日本酒を居酒屋で飲む時、「冷」と書いてあるのに常温で出てきたことはないだろうか。このように、日本酒の温度には独自の名称がある。昔から日本酒はさまざまな温度で飲まれてきた。燗酒ひとつ取っても温度と名前が細かく決められている。それほど日本酒と温度には切っても切れない関係があるのだ。そんな日本酒と温度の蜜月関係について紹介しよう。

  
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1. 日本酒は温度によって何が変わる?

日本酒は温度で味わいが変化する。ワインなどと同じく、つまみや種類、タイプによって味わいを変化させることでお酒のさまざまな表情を引き出し、楽しむのである。そこで、日本酒の温度変化と味わいの変化について解説しよう。

日本酒の温度と味わい

日本酒の温度は日本酒の味にダイレクトに関係する。たとえば冷たい酒は甘さが控えめになり、逆に温められた酒は旨みや味わいがふくらむといわれている。一般的に熟成された日本酒は常温程度、香りが立つタイプや甘い日本酒は冷酒程度、味わいがしっかりした日本酒は燗酒で楽しむとされているが、好みにもよる。

日本酒の温度と香り

日本酒の温度は香りにもしっかり影響する。香りの立つタイプは温めすぎると逆にベタベタとした甘さが立ってしまう。冷やすことで香りが立ち、きりりとした飲み心地になるのである。逆に米の旨みが強いものは温めることで米の香りが立つ。このように日本酒の温度で香りも変化するのである。

2. 日本酒はどんな温度で飲むことが多い?名称やその特徴について解説

日本酒は温度によって味や香りが変化することを紹介した。では、実際にどのような味わいに変化するのだろうか。それぞれの温度のお酒の呼び名や、味わいの違いを解説する。

冷酒

冷酒には主に3つの種類と温度がある。まず温度が5℃程度の日本酒は雪冷え(ゆきびえ)と呼ばれ、キリッとした味わいや香りになる。次に温度が10℃程度になると花冷え(はなびえ)と呼ばれ、こちらは花がほころぶようにゆっくりと香りが開く。15℃の日本酒は涼冷え(すずびえ)と呼ばれ、口当たりがよいが冷たく爽やかな味わいになる。

冷や

冷やといえば一見、冷酒と同じような温度と考える人もいるだろう。しかし冷やと呼ばれる温度の日本酒は常温の日本酒だ。そのため冷たいお酒が飲みたいと考え、居酒屋などで誤って冷やを頼むと、常温のものが出てくるため注意しよう。常温というとおおよそ20℃から25℃程度で、上質なお酒を飲む際に向く。

燗酒

燗酒も温度が5℃刻みで名称が変化する。まず30℃程度は日向燗(ひなたかん)、35℃程度は人はだ燗、40℃程度はぬる燗と呼ばれ、ぬる燗までは徳利を触っても熱くない。また香りが最も立つといわれている。45℃は上燗、50℃は熱燗、55℃以上はとびきり燗と呼ばれ、この3つの燗酒は逆に日本酒を辛口に感じると言われている。香りや味わいが引き締まるのが特徴である。

3. 日本酒を保存するのに適した温度や管理の方法は?

日本酒と温度の関係は味わいだけではない。保存方法を考えるときにも日本酒と温度の関係を知る必要がある。日本酒の保存方法や管理方法について紹介しよう。

日本酒の保存温度とは

日本酒を保存するのには冷蔵が普通だとされている。しかし日本酒には冷蔵以外にも常温が適するものもある。冷蔵が適するものは生原酒など火入れをせず防腐処理を施していないものだ。逆に冷暗所などでも可能なものは純米酒や吟醸酒などある程度保存が利くものだ。ただし温度変化が激しい場所に置いたり瓶を横にして保存してしまうと傷むので注意しよう。

日本酒が傷むのは温度だけではない

日本酒は温度以外にも光の影響を受けやすい。特に透明や薄青い色の瓶に入ったものは紫外線に弱く、傷みやすいのである。冷蔵庫の開け閉めで光が当たる場合も傷みやすい。そのため、新聞紙などで包んで日本酒自体が紫外線にさらされないようにすることも、日本酒の温度管理とともに重要なのである。

日本酒は開封すればすぐ飲むべき?

日本酒を保存するという観点でいえば、日本酒は開封後すぐ飲み切る方がよいだろう。しかし空気に触れるなどして熟成すると味の変化が楽しめる。日本酒は変化する飲み物なので、どうしても開封後すぐの味わいだけを楽しみたいという人以外は、ある程度期間を持たせて飲んでみるのもいいだろう。とはいえ開封後の日本酒はなるべく冷蔵庫で保存することが必要である。

4. 日本酒の温度別の飲み方は?

日本酒とひと口にいってもその中には特定名称酒や普通酒などがある。ここでは温度別と種類別の飲み方を紹介する。

燗酒が向く日本酒とは

日本酒の中でも、本醸造酒や純米酒は燗酒が向いている。特に本醸造酒は50℃以上の温度で飲むと辛口の味わいになり飲みやすい。また純米酒はぬる燗や上燗など40℃程度の温度まで温めると香りが立つため美味しく味わうことができる。飛び切り燗で味わうことは少ないが、飛び切り燗の場合も本醸造酒や純米酒が向くだろう。

常温・冷酒で飲む日本酒とは

吟醸酒や純米酒は冷酒・常温で飲んでも美味しい。特に吟醸酒は燗酒で飲むことに適さないお酒だ。純米酒や純米吟醸酒、特別純米酒などのお酒も冷酒で飲む方がよいだろう。燗酒で飲むと甘すぎる日本酒も、冷酒の温度まで下げることで爽やかな香りが楽しめるのである。

冷たすぎても美味しくない

実は、冷酒にした日本酒は冷やしすぎても美味しくない。そこで、安定的な味わいの温度にする方法を伝えよう。冷蔵庫から出して少し容器が汗をかく程度が飲み頃だといわれている。また徳利などを冷やしたおしぼりなどで包んでおくとちょうどよい温度が長続きする。

5. 日本酒の温度を知って好みの温度を見つけよう

最後に、日本酒を味わういくつかの特殊な方法を紹介しよう。食べる日本酒やひれ酒、また料理に合わせる際のポイントも紹介する。

みぞれ酒とは

みぞれ酒は過冷却した日本酒を容器に注ぎ入れ、シャーベットのようにして「食べる」日本酒の楽しみ方である。0℃の日本酒は口の中に入れた瞬間ふわりと一気に香りが開き、大人な味わいのかき氷のようになる。過冷却するのが難しい場合は半凍りにして食べてもよい。

ひれ酒には超熱燗を

ひれ酒を作る際は日本酒の温度は70℃にしよう。ひれ酒はぬる燗で作ると魚臭さが出るだけでなく、しっかりと出汁が出ないのである。旨み成分であるアミノ酸は70℃以上でなければ溶け出さない。そのためひれ酒は70℃から80℃程度、沸騰直前の超熱燗で作ることがよいとされている。この際使うのは本醸造酒が適するとされている。

料理と日本酒の温度

料理と日本酒の温度は同じにするとよいとされている。そのため刺身などを食べる際は冷酒、天ぷらの場合は熱燗と同じ程度の温度がよいだろう。居酒屋で日本酒を頼む際は、ぜひ頼む料理の温度と同じ程度の温度のものを頼もう。料理と日本酒双方が美味しくなるだろう。

結論

日本酒は5℃刻みで名前が変化するほど、温度との関係性が深い。これは日本酒の旨味成分や材料の米の香りをうまく開かせるためのものだ。また日本酒は保存するのにも温度に気を使う方がよい。美味しい日本酒を飲もうと思うならば、その分少し手間がかかる。温度はその最たる例だ。しかし、少しの気遣いでしっかりと楽しめるともいえる。日本酒を楽しむために、温度にも気を配ってみるのもよいだろう。
  • 更新日:

    2020年11月21日

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