1. スノースタイルとはどんな意味?

スノースタイルを実践する前に、スノースタイルには一体どのような意味があるのかということは、押さえておきたいポイントである。見た目だけでなく、カクテルの味わいにも大きな影響を与えるスノースタイルの意味を知ることで、もっとカクテルを楽しめるだろう。
スノースタイルとは?
スノースタイルとは、カクテルグラスのふちに塩や砂糖をまぶし付ける技法のことを指す。まるで雪が凍り付いたような見た目から、スノースタイルと名付けられたという。ここでひとつ覚えておきたいポイントは、スノースタイルとは日本だけで使われる和製英語であるということ。英語で表記すると塩の場合は「rimmed with salt」、砂糖の場合は「rimmed with sugar」となる。この場合の塩や砂糖は、舐めながらカクテルを飲むことで、味わいの調和を楽しむという意味合いがあるが、日本でも「塩をつまみに飲む」という表現はよく聞かれる話である。塩や砂糖を味のアクセントにお酒を楽しむというスタイルは、実は世界共通であることがよくわかるだろう。
2. スノースタイルのやり方とコツ

ここではスノースタイルのやり方や、上手く成功させるためのコツを紹介する。難しいイメージの技法ではあるが、スノースタイルが初めてという人でもトライしやすい方法なので、安心してほしい。スノースタイルをマスターして、自宅で本格カクテル作りにトライしてみよう。
スノースタイルにトライ!
スノースタイルを実践する前に、まずあらかじめ平皿に塩や砂糖を平らに広げておこう。使用するグラスを手に取ったら、グラスのふちにカットしたレモンやライムの切り口を当て、グラス1周分しっかりと果汁を付けていく。果汁が付いたことを確認したら、グラスを反対に向け、平皿に用意した塩や砂糖の上でグラスを軽く回しながら、均等に塩や砂糖をグラスのふちに付けていく。仕上げに軽くグラスの底を叩いて余分な塩や砂糖を落としたら、スノースタイルの完成だ。
上手く成功させるためのコツ
上手く成功させるためのコツは、果汁をグラスのふちに付ける際、ムラが出ないようにすることだ。ここでムラが出てしまうと、塩や砂糖がグラスにまばらに付いてしまい、見た目も美しく仕上がらないので、十分に注意しよう。また、スノースタイルはカクテルを作る前に行うが、カクテルを作る際、混ぜ合わせるときに一緒に塩や砂糖を溶かしてしまわないようにも注意したい。
3. スノースタイルのカクテルの飲み方

スノースタイルのカクテルは、初見ではどのようにして飲めばよいのか悩んでしまうかもしれない。ここではスノースタイルのカクテルの飲み方を紹介する。正しい飲み方を知って、スノースタイルを楽しもう。
スノースタイルの飲み方
スノースタイルとは前述の通り、塩や砂糖と一緒にカクテルを飲んで、味わいの調和を楽しむという意味合いを持つ。カクテルを飲むたびに、少しずつグラスを回して、塩や砂糖の量とカクテルの量のバランスをとりながら楽しむのが基本の飲み方となる。とはいえ味わいには人それぞれの好みがあることも事実。最初は塩や砂糖と一緒に飲んで、最後はカクテルのみで飲むなど、一杯の中で味わいの変化が楽しめることもスノースタイルの魅力のひとつである。自分に合ったスタイルで楽しもう。
4. スノースタイルのカクテル一覧

最後に、スノースタイルのカクテルの定番をいくつか紹介しよう。どれもアルコール度数が高い種類のカクテルであることが特徴だ。塩や砂糖とカクテルが織りなす味わいのハーモニーを、ぜひ楽しんでみてほしい。
ソルティドッグ
ソルティドッグは、ウォッカをベースにしたカクテルである。ソルティという言葉の通り、あらかじめ塩でスノースタイルを作ったら、45mlのウォッカと60mlのグレープフルーツジュースを加え、混ぜ合わせたら完成のシンプルなカクテルだ。グレープフルーツジュースの酸味と塩のしょっぱさがマッチして、ついつい飲み進めてしまうほど飲みやすく仕上がるカクテルである。
マルガリータ
マルガリータは、テキーラをベースにしたショートカクテルの定番だ。こちらもあらかじめ塩でスノースタイルを作っておく。テキーラを30ml、ホワイトキュラソーを15ml、フレッシュレモンジュースを15ml、これらをシェイクして、グラスに注いだら完成。こちらも柑橘系の酸味が強いカクテルなので、塩とベストマッチする。
雪国
雪国は、ウォッカをベースにした日本生まれのショートカクテルである。こちらはこれまで紹介したカクテルとは異なり、あらかじめ砂糖でスノースタイルを作っておく。ウォッカを30ml、ホワイトキュラソーを15ml、ライムジュースを15ml、これらをシェイクしてグラスに注ぎ、仕上げにグリーンチェリーを添えれば完成だ。戦後の日本が生んだカクテルの傑作とも称される雪国を、ぜひ自宅でも味わってもらいたい。
結論
スノースタイルとは、ただ見た目を演出するためのものではなく、合わせるカクテルの味わいを引き立てる役割があることをわかってもらえただろう。正しい方法を理解すれば、自宅でも実践できる技法である。特別な日には、友人やパートナーに、ぜひスノースタイルの本格カクテルを振る舞ってみてはいかがだろうか。