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薩摩焼酎は世界に轟くブランド焼酎!南九州の上品な味わいを楽しもう

薩摩焼酎は世界に轟くブランド焼酎!南九州の上品な味わいを楽しもう

投稿者:ライター 岡本優美(おかもとゆみ)

鉛筆アイコン 2020年12月 8日

薩摩焼酎という焼酎をご存知だろうか。さつま芋を使った焼酎で、芋特有の素朴な味わいが特徴だ。実は国際的にも認定がされている焼酎で、厳しい規格を満たさなければ薩摩焼酎とは呼べない。地域ブランドを背負う薩摩焼酎の特徴と魅力について紹介しよう。

  

1. 薩摩焼酎とは

まずは薩摩焼酎の定義を紹介する。薩摩焼酎のトリビアを知ることで、いつもの晩酌がさらに美味しくなるだろう。

薩摩焼酎の定義と特徴

薩摩焼酎には、いくつかの規定がある。鹿児島県産の良質なさつま芋だけを使用し、鹿児島県内で醸造や蒸留、瓶詰めまでされたものだけが薩摩焼酎と名乗ることができるのだ。薩摩焼酎は国際的にも認定されており、WTOが原産地表示を許可している。これはスコッチウイスキーやフランスのシャンパンなどと同じ扱いである。

薩摩焼酎の歴史

薩摩焼酎の発祥は江戸時代中頃である。現在の鹿児島県がある地域は薩摩国と呼ばれていたが、当時からシラス台地が広がり保水力が乏しい土地であった。薩摩国では、16世紀ごろまで米が主に作られていたが、土地の性質上不作も多かったようである。1705年にさつま芋が栽培され始めると多くの農家がさつま芋を植え始めた。そのさつま芋を使った焼酎が薩摩焼酎だ。現在では日本酒を作る酒造は鹿児島県内に1軒ほどで、残り100軒が薩摩焼酎の酒造である。

薩摩焼酎の味わい

薩摩焼酎は、原料のさつま芋の種類によって味わいが変化するのが特徴である。基本的には芋特有の甘い香りや味わいだが、柑橘系のさわやかな香りのものからどっしりとした個性的な味わいのものまで千差万別だ。また、一般的に甲類の薩摩焼酎より乙類の薩摩焼酎の方が芋の香りがするといわれている。乙類は1度しか蒸留しないため、香りが飛ばないのだ。薩摩焼酎独特の味わいを堪能したい人は乙類焼酎を選ぼう。

2. 薩摩焼酎の3つのマーク

薩摩焼酎にはいくつかマークがつけられていることがある。これは薩摩焼酎のメーカーが厳しい基準をくぐり抜けた証だ。薩摩焼酎のマークとその意味合いを解説しよう。

薩摩焼酎マーク

このマークは、原産地表示の認定マークだ。日本国内の蒸留酒では壱岐焼酎、球磨焼酎、琉球泡盛、そして薩摩焼酎だけが原産地を表示する「地理的表示」が許可されている。シャンパンなどと同じく、地理的なブランドであり規格以外のものが薩摩焼酎と名乗ることはできない。薩摩焼酎マークは地理的表示が可能な焼酎に付けられるマークだ。鹿児島の伝統的な酒器である「黒ぢょか」とお猪口があしらわれたマークである。

ふるさと認証食品マーク

こちらは県基準を満たす伝統的な食品に付けられるマークだ。薩摩焼酎に限らず、黒糖やかつお節などにもつけられている。鹿児島県内の特産品を使った食品などのうち、県の定める条件をクリアしたもののみが認定されている。アルファベットのEを「品」という漢字のように配置したマークで、「いい品」を表現している。

南薩摩・本格いも焼酎マーク

オレンジ色の円と丸、赤い三角形が目印のこのマークは、特に南薩摩の焼酎につけられている。これは鹿児島県と南薩摩の山・開聞岳を図案化したものだ。鹿児島県産の芋と水を使い、芋麹または米麹で発酵させたもろみを南薩摩地域で、単式蒸溜器を使い蒸留し水以外は入れていない焼酎のみが認定される。

3. おすすめ薩摩焼酎3選

薩摩焼酎とひと口にいってもさまざまな種類がある。芋特有の味わいが楽しめるものから、さわやかな味わいのものまで千差万別だ。そこで、表情の違う3つの薩摩焼酎を紹介する。お気に入りを見つけてみよう。

金山蔵「熟成と共に福来たり」

金山蔵(きんざんぐら)酒造は金山の坑洞跡を利用し焼酎作りを行うメーカーだ。その中でも「熟成とともに福来たり」は伝統的な手法で作られている。黄金芋の麹と水、さつま芋だけを使い、どんぶり仕込みとカブト式蒸留という丁寧な方法で作っている。さわやかで芋本来の甘みを感じられる焼酎だ。

三岳「原酒」

三岳(みたけ)酒造は屋久島にある酒造だ。その中でも「原酒」と呼ばれる焼酎は一切加水せずボトルに詰められている。39度と高い度数ではあるものの、屋久島の原生林でろ過された水とコガネセンガンという芋を使ったこの焼酎は、口当たりのよさが魅力だ。

宝山「富乃宝山」

宝山酒造の中でも、「富乃宝山」はフルーティさが特徴だ。黄色のラベルは黄麹を使っていることを意味する。黒麹のどっしりした芳醇な味わいとは違い、柑橘のようなさわやかさが飲みやすい。さっぱりとした飲み口も特徴だ。

4. 薩摩焼酎の美味しい飲み方

薩摩焼酎の飲み方は、そのまま飲むだけではない。お湯割りにもいろいろな方法があり、カクテルにも向いている。薩摩焼酎の楽しみ方をいくつか紹介しよう。

美味しいお湯割りの方法

お湯割りといえば焼酎本来の味わいを引き出す方法の1つだ。お湯割りにはコツがあり、お湯を最初に入れてから次に焼酎を入れると薩摩焼酎本来の香りと味わいが引き出される。また70度程度のお湯で割るのが最も美味しいとされる。さらに、前日に水で割ったものを温めて飲む方法はお湯割りよりも美味しく飲むことができるのだ。

焼酎カクテルの作り方

焼酎カクテルの中でも、薩摩焼酎を使ったカクテル・薩摩小町を紹介しよう。レシピは『カクテル完全バイブル』(渡邉一也、2019)のものを引用する。

材料
芋焼酎 30ml
ホワイトキュラソー 15ml
レモンジュース 15ml
塩 適量

作り方
カクテルグラスのふちに塩をつけ、スノー・スタイルにしておく。シェイカーに塩以外の全ての材料と氷を入れてよくふり混ぜる。グラスに注げば完成だ。

簡単おつまみレシピ

最後に、薩摩焼酎など芋焼酎と相性がいい簡単おつまみを紹介する。レシピはアサヒビール株式会社が公表するものを引用した。

まず皮付きの明太子を3mm幅に斜め切りし、バーナーで焦げ目をつかせるかトースターで軽く炙る。1つの明太子をおおよそ6等分したら、皮を剥いて2mm幅に切ったカブ2枚の上に半分に切った大葉をのせ、最後に炙った明太子を乗せる。カブを大根で代用してもよい。

結論

薩摩焼酎はシャンパンやスコッチなどと並ぶ、世界的な銘柄の焼酎だ。鹿児島県内で採れた材料のみを使い、芋の香りと味わいが美味しいお酒なのである。厳しい規格をくぐり抜けた焼酎にはマークがつけられているので、マークを目印に購入するのもいいだろう。さまざまな味わいがある薩摩焼酎は楽しみ方も多い。好みの1本を見つけてみよう。
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  • 更新日:

    2020年12月 8日

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