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オールドトムジンとは甘口のジン!おすすめ銘柄やカクテルをチェック

オールドトムジンとは甘口のジン!おすすめ銘柄やカクテルをチェック

投稿者:ライター 森本泰斗(もりもとたいと)

監修者:管理栄養士 水島知美(みずしまともみ)

鉛筆アイコン 2020年12月26日

ジンとは、ウォッカやラム、テキーラと並んで世界4大スピリッツとも称されるお酒である。非常に多くのカクテルのベースとして幅広く活用できるので、口にしたことがある人も多いだろう。では、そんなジンにもさまざまな種類があることはご存じだろうか。本記事ではジンの中でも甘口の味わいのジン、オールドトムジンに注目して、基本的な解説をはじめ、おすすめしたい銘柄や、カクテルレシピなどについて紹介していこう。

  

1. オールドトムジンとはどんなジン?

オールドトムジンと聞いても、馴染みがないという人は多いだろう。まずはオールドトムジンとはどのようなジンなのか、歴史や製法、味わいなどを含めて、詳しく解説していく。実際にオールドトムジンを手にする前に、確認しておきたい。

オールドトムジンの歴史

オールドトムジンとは、イギリスで誕生したジンである。その歴史は18世紀、ジンの製造の規制が厳しくなった時代までさかのぼり、規制強化後はアメリカの禁酒法時代のように、イギリスでも各地でジンの密造や密売が増加した。ジンの密売所の目印となる看板には年老いた黒猫が描かれており、オールドトムの愛称で親しまれたという。これがオールドトムジンの名前の由来とされている。看板の下には硬貨投入口があり、そこに硬貨を入れると、バーの中から管を通ってワンショット分のジンが流れ出てきたというエピソードもある。厳しい規制から逃れるための「ジンの自動販売機」というアイデアは、まさにその時代ならではの妙策といえるだろう。

オールドトムジンの製法

オールドトムジンの製法は、ほとんどドライジンと変わらないが、ひとつ大きな違いがある。ドライジンとは、オールドトムジンと同じくイギリスで誕生したジンであり、現在世界中で流通するジンのスタンダードである。グレーンスピリッツをベースに、ジュニパーベリーや数種類のボタニカルを加えて作られているが、オールドトムジンの場合、このレシピにさらに2%の砂糖、もしくはサトウキビ由来のスピリッツを加えて作られるのである。これは当時雑味が多く飲みづらかったジンの味わいを、砂糖を加えることで飲みやすくしたことが始まりとされている。

オールドトムジンの味わい

オールドトムジンの味わいは、口当たりまろやかな甘口となっている。しかしそれはただ甘ったるい味わいではなく、ベースに使用されているさまざまなボタニカルの風味を際立てるほのかな甘みとなっている。ドライジンはアルコール感が強すぎて苦手という人にとっても飲みやすくなっているので、ぜひジン初心者の人にもおすすめしたい。アルコール度数は一般的に流通するジンと同じく、40度から43度あたりのものが多い。

2. おすすめのオールドトムジン

ここではおすすめしたいオールドトムジンの銘柄をいくつか紹介していこう。スーパーマーケットなどでも簡単に手に入るというほど流通量は多くないものの、酒屋や通販をはじめ、日本国内でもさまざまな銘柄が購入可能だ。では、それぞれの銘柄の特徴を解説しよう。

ジンクス

ジンクスは、可愛らしい黒猫が大きく描かれたボトルが特徴のオールドトムジンである。こちらの黒猫には「ジンクスくん」という名前が付けられており、動画共有サイトではジンクスくんのオリジナルストーリーまで用意されているほどの、人気キャラクターとして知られている。しかしそんな可愛いデザインとは裏腹に、ジンクスの味わいは本格派。ボタニカルを引き立てる控えめな甘さと、衝撃を受けるほどのオレンジの風味は、まさにオールドトムジンのニュースタイルともいえるだろう。

ヘイマンズ

ヘイマンズは、当時のレシピを忠実に再現して造られているオールドトムジンである。創設者であるクリストファー・ヘイマン氏は、ドライジンの定番銘柄「ビーフィーター」を生み出したジェームス・バロー氏の末裔にあたる人物である。使用されている10種類のボタニカルのバランスのとれた香りと、オールドトムジンならではのほのかな甘みがベストマッチした味わいとなっている。

タンカレー

タンカレーはオールドトムジンの中でも、世界一との呼び声も高い銘柄である。1835年の創設以来、当時から続く秘蔵のレシピにならい、現在でも丁寧に造られている。なめらかな口当たりと甘みのある味わいで飲みやすいが、アルコール度数は47度とほかの銘柄よりも高めであることが特徴である。ぜひ一度は飲んでおきたいオールドトムジンだ。

ハイウッド

これまで紹介したオールドトムジンは、すべてイギリス原産の銘柄だが、このハイウッドはカナダ原産のオールドトムジンである。横たわる黒猫が描かれた黄色のラベルが印象的である。ボタニカルの香りと甘さのバランスがよく、これからオールドトムジンを飲むという人にもおすすめできる。

3. オールドトムジンを使ったカクテル

最後に、オールドトムジンをベースにしたカクテルをいくつか紹介しよう。手軽に手に入る材料だけでも十分美味しく楽しめるので、ぜひ覚えておいてほしい。

手軽に楽しめるカクテル

ジンをベースにしたカクテルであれば、オールドトムジンで代用しても問題ない。ただしオールドトムジンは甘口のため、一般的なジンベースのカクテルに比べて多少の味の変化があることは理解しておこう。定番のジントニックはもちろん、紅茶割りやアップルジュース割りなど、オールドトムジンをシンプルに好みの飲み物で割るだけでも十分に楽しめる。いろいろと試してみよう。

定番カクテル「トムコリンズ」

オールドトムジンを代表するカクテルといえば、このトムコリンズだろう。イギリスで誕生したこちらのカクテル、考案者の名前はジョン・コリンズ氏である。もとは自身の名前をそのままカクテル名としていたが、ベースを途中でオールドトムジンに変更したことから、カクテル名をトムコリンズとしたという。オールドトムジン、砂糖、レモンジュースをシェイクしてグラスに注いだら、炭酸水で満たして完成。酸味と甘みのバランスがとれた、飲みやすいカクテルである。せっかくオールドトムジンを手に取ったなら、一度は飲んでほしいカクテルである。

「トムコリンズ」をアレンジしてみよう

トムコリンズに使用するレモンジュースを、すだち果汁やオレンジジュースなどに変えれば、簡単にトムコリンズのアレンジカクテルが楽しめる。すだちを使用することで独特な風味と酸味が加わり、オレンジジュースを使用することでフルーティーな甘さが加わる。好みのスタイルでトムコリンズを楽しもう。

結論

オールドトムジンとは、規制の厳しかった時代に民衆のアイデアによって生まれた、歴史あるジンなのである。ジンのようなスピリッツ類は、アルコール度数の高さから敬遠していたという人もいるかもしれないが、オールドトムジンはそんな人にとっても飲みやすい味わいが特徴である。ぜひ本記事を機に、オールドトムジンをその深い歴史とともに、じっくりと味わってみてほしい。
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  • 更新日:

    2020年12月26日

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