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ロシアの酒【ウォッカ】を徹底解説!飲み方や有名銘柄をチェック

ロシアの酒【ウォッカ】を徹底解説!飲み方や有名銘柄をチェック

投稿者:ライター 森本泰斗(もりもとたいと)

鉛筆アイコン 2020年12月17日

ウォッカとは、ロシアを代表する世界的に有名なスピリッツであり、ジン、ラム、テキーラと並び、世界4大スピリッツのひとつとしても知られている酒である。ロシアでは国民酒として愛飲されているのはもちろんのことだが、なぜロシア国民から好まれるのかということ、また本場ロシアでのウォッカの飲み方についてなどは、気になるポイントだろう。ウォッカの有名銘柄の紹介も含めて、解説していこう。

  

1. ロシアでウォッカが愛されるのはなぜ?

はじめに、ロシアでウォッカが愛される理由について解説していこう。そこには、ただ酔うためでなく、ウォッカが生活に必要不可欠だったという意味もあるのだ。また、その深い歴史を勝ち取ったという誇りもある。しかしながら、ロシア国民の全員がウォッカを愛飲しているとは限らない。ここでは近年の若者のウォッカ離れや、最近のウォッカの流行などについても触れ、じっくりと解説する。

薬用としても活用されていた?

ロシアのような冬場に極寒になる地域には、身体を温めてくれるものは必要不可欠である。アルコール度数の高いウォッカは、少量飲むだけでも身体が内側からカッと熱くなることから、身体を温めるための薬としての役割で、古くから「生命の水」と呼ばれ重宝されてきたという。当時の名残もあって、ロシアでは現在もウォッカを消毒薬や気付け薬として利用することもある。

ポーランドとの論争

ウォッカの発祥地と聞くと、ロシアを思い浮かべる人は多いだろうが、実はウォッカの起源をロシアとするという文献や、はっきりとした証拠は残されていないことをご存じだろうか。1977年には、同じくウォッカの生産が盛んなポーランドと、ウォッカの発祥地をめぐって論争が起きたが、歴史専門家による研究の結果、15世紀半ばにモスクワにあった修道院で作られた、ライ麦を蒸留した穀物ワインがウォッカの原型であるとされ、1982年にウォッカの起源はロシアであると正式に認定されたのだ。こうして5年にも渡る国を挙げての大論争に、ロシアは勝利したのである。

若者のウォッカ離れ

世界保健機関が発表したアルコールの年間消費量のデータによると、意外なことに、ロシアは世界でも50位台と、想像以上に消費量が少ないことが特徴だ。それも、年々消費量が少なくなっているのである。この理由として、若者を中心としたウォッカ離れが挙げられるだろう。実は現在ロシアでは、若者はウォッカではなくビールやワインを好む傾向にあり、ウォッカの消費量が著しく減少しているのだという。いくらウォッカがロシアの国民酒であるとはいえ、全員がウォッカだけを飲むわけではないのだ。

最近のウォッカの流行とは

若者のウォッカ離れについて解説したが、それとは反対に、高級志向のクラフトウォッカやプレミアムウォッカの人気は上昇傾向にある。蒸留、ろ過を何度も繰り返して純度を極限まで高めたものや、加水に氷山の水を使用しているものもあり、通常のウォッカでは味わえない上質な味わいにファンが増えているという。それぞれ希少価値も高いため、価格も通常のウォッカに比べて大きく上がるが、ウォッカファンなら一度は味わっておきたいものである。

2. ロシア人のウォッカの飲み方

ウォッカはさまざまなカクテルのベースとして相性がよく、日本ではもちろん、世界中で飲まれている酒である。では本場ロシアでのウォッカの飲み方と聞いて、まずイメージする飲み方はどんなものだろう。おそらくほとんどの人が、ストレートで飲む姿を想像するのではないだろうか。しかしアルコールの年間消費量のデータの話でもあったように、ロシア国民全員が酒豪というわけではない。ロシア人なら誰もがウォッカのボトルをすぐ空けてしまう、というのは間違ったイメージである。もちろん前述したウォッカのルーツも考えると、もともとストレートで飲まれていた酒なので、現在でもストレートを好む人は多いといえる。これは日本人が焼酎をストレートで飲む感覚に近いものだろう。では、ロシアならではのストレートの楽しみ方とは、一体どのような方法なのだろうか。

ロシア流ストレートの楽しみ方

ロシアで一般的に好まれているストレートの楽しみ方は、非常にシンプルである。それは、ウォッカをボトルごと冷凍庫で冷やしてから飲むことだ。それではウォッカが凍ってしまうのではと思う人もいるかもしれないが、アルコール度数が40度以上と高いウォッカは、家庭用冷凍庫の温度では完全に凍ることはない。シャーベット状の手前ぐらいの、ほどよくとろりとした飲み口になり、ウォッカの味わいを引き立てるのである。冬場になると、屋外にウォッカを置いておき、キンキンに冷やしてから飲む人もいるそうだ。実際にウォッカをこれだけ冷やすことで、常温で飲むよりも格段と飲みやすくなる。家庭でも簡単に試せるので、ぜひ本場ロシアのウォッカの楽しみ方を実践してみよう。

3. ロシアの有名ウォッカの種類と度数

最後に、ロシアで有名なウォッカの銘柄をいくつか紹介しよう。ロシアでは非常に数多くの種類のウォッカが販売されているため、最初のウォッカ選びは悩んでしまうかもしれない。ここでは、それぞれ特徴の違ったウォッカを紹介するので、ウォッカ選びの参考にしてほしい。

ストリチナヤ

ストリチナヤは、日本でも流通量が多いウォッカである。比較的安価で手に入り、カクテルベースにはもちろん、ストレートやロックなど、飲み方を選ばないことから高い人気がある。また、ストリチナヤはロシア3大ウォッカのひとつにも数えられている。初めてのウォッカにもおすすめだ。アルコール度数は40度となっている。

ベルーガ

ベルーガは、ロシアを代表するプレミアムウォッカとして知られている。ベルーガとは訳すとチョウザメという意味があり、ボトルにチョウザメがデザインされている。チョウザメといえば卵が高級食材、キャビアであることで有名だが、ベルーガという名前、ボトルデザインから、いかに高級銘柄なのかということが伝わるだろう。もちろん味わいも高級品そのもので、大麦モルトとシベリアの湧き水で作られるウォッカは口当たりがよく、まろやか。ぜひ一度は飲んでおきたいウォッカである。アルコール度数は40度となっている。

スタルカ

ウォッカは無色透明でほとんど風味がない酒というイメージを持つ人は多いだろうが、このスタルカはフレーバードウォッカという種類に分けられており、美しい琥珀色であることが特徴だ。ウォッカをベースに、リンゴやナシの葉の浸酒、ポートワイン、シロップ、そしてブランデーなどをブレンドして作られている。香り豊かでコク深い味わいがあり、これまでのウォッカの概念が変わるものとなっている。アルコール度数は43度となっている。

結論

普段スーパーマーケットやコンビニなど、どこでも目にするウォッカ。しかし、実は歴史が深く、カクテル以外にも飲み方のバリエーションがあり、また種類も豊富な酒であったことをわかってもらえただろう。ウォッカはただアルコール度数が強い酒というイメージしかなかった人は、一度ウォッカを見つめ直してみてほしい。きっと自分に合った楽しみ方が見つかるはずだ。
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  • 更新日:

    2020年12月17日

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