1. グラッパグラスとは?不思議な形の理由

イタリアを代表するお酒のひとつ、グラッパには専用のグラスがある。グラッパを飲むときに使われるこのグラスは、少し独特な形だ。この形には理由がある。そこでグラッパが生まれた当初の歴史も含めつつ、グラッパグラスの形について紹介しよう。
グラッパグラスの形とは
グラッパグラスは、ワイングラスのような長い脚(ステム)に潰れた球体のような中部分、その上にラッパのような飲み口が乗っているような形である。チューリップ型と俗にいわれており、中部分と飲み口の接合部がくびれているのが特徴だ。基本的にグラッパはストレートで飲むので、グラッパグラスはストレートで飲む際に使われることが多い。
グラッパグラスの理由
グラッパは、別名ポマースブランデーといいワインの粕から作られたブランデーである。つまりは蒸留酒だ。そのため、アルコール度数が高い。さらにグラッパはブドウの華やかな香りも特徴である。そこで、普通に飲んでしまうと香りを十全に楽しめなかったり、アルコールの強い味わいが舌全体に広がってしまうのだ。グラッパグラスはこの2つの問題点を解決してくれる。くびれがあることで少しずつ飲むことになり、アルコールの強い味わいが抑えられる。また、グラッパグラスは容量が小さいのでアルコールの揮発が抑えられ、ツンとくるアルコールの香りが防がれる。さらにステムが長いので、手の体温が伝わらずボトルそのままの香りが楽しめるというメリットもあるのだ。
グラッパグラスの使い方
グラッパグラスは、ストレートでグラッパを飲むときに使われる。本場のイタリアでは、グラッパは食後酒として飲むことが多い。そのためグラッパグラスもその際に使用されるのだ。度数が高いグラッパをグラッパグラスで少しずつ味わうのが本場流だ。食後、口の中をさっぱりさせたい時には香りがいいグラッパを少しずつ飲んでみよう。
2. おすすめグラッパグラス3選

グラッパグラスについてわかったところで、グラッパグラスのおすすめを3つ紹介しよう。
グラッパグラスの選び方
おすすめのグラッパグラスを紹介する前に、選び方について紹介しよう。まずはくびれの有無だ。アルコールのガツンとくる味を弱める効果があるため、くびれの有無は味わいに必須だ。また飲み口が開いたものは香りが立ちやすいので、香りを楽しみたい場合は飲み口を見て選ぶのもいいだろう。
ボルミオリロッコ「リゼルバ グラッパ」
おすすめのグラッパグラスのひとつ目は、イタリアの老舗グラスブランド・ボルミオリロッコの一品だ。このメーカーは1825年に創業した。マシンメイドではあるがイタリアンテイストのデザインなので、手軽に使える本格イタリアグラスである。こちらの「リゼルバ グラッパ」は6個セットなので、パーティや子供の誕生日パーティなど、大人数分が必要なときにも使いやすい。
木村硝子店「ギャルソン 3ozグラッパ 80cc」
80ccと小ぶりな容量のこちらのグラッパグラスは、日本で独自にデザインされたものだ。グラッパグラスのステムの長さは体温を伝えないためだが、日本の食文化ではどうしても持ちにくい。とくにお座敷などで使う場合には、ステムが長すぎるとかなり持ちにくいという問題点が指摘されていた。そこでステムだけを短めにデザインすることで、グラッパグラスの機能は持ちつつ、日本文化に合わせてできたグラスなのである。
ツヴィーゼル「バースペシャルグラッパ」
容量は113mlとかなり小さめのこちらのグラッパグラスは、グラッパやブランデーを少しずつじっくり味わうのに向いている。しかも、トリタンクリスタルという傷がつきにくいグラスを採用しているので、衝撃に強い。ソーダガラスでできたグラッパグラスは食洗機不可なのに対し、こちらのグラッパグラスは食洗機でも洗える手軽さがポイントだ。
3. グラッパグラスは100均で買える?

グラッパグラスを購入するときに、まずは安価なものを買ってみたいと考える人は多いだろう。そこでなんでも揃っているイメージがある100均で購入したいと思うかもしれないが、100均では販売が確認できなかった。そこで100均で購入できる、グラッパグラスの代用になるものを紹介しよう。
グラッパグラスの代用になるのは?
グラッパ専用のグラスであるグラッパグラスは、日本ではそこまで浸透していないといえる。そこで代用にできるものがいくつかある。ウイスキーのスニフターグラス、ワインのテイスティンググラス、そしてショットグラスである。小ぶりのショットグラスであればグラッパグラスの代用にもなり、また100均での扱いもあるためショットグラスで代用するのがおすすめだ。
ショットグラスはどこに売ってる?
グラッパグラスの代用にもなるショットグラスは、ダイソーやセリアなどの有名な100均で取り扱われていることが多い。とくにダイソーのオンラインショップではいくつかセットで購入できる。ダイソーのショットグラスは55mlと少し小さめのサイズだが、短めのステムも付いており、ショットグラスとしてもグラッパグラスとしても使えるのではないだろうか。またほかの100均でも、陶器のようなショットグラスが販売されていることもあるので探してみよう。
結論
グラッパグラスのチューリップのような独特の形には理由がある。グラッパというお酒の特性を最大限活かすために、くびれがありステムの長い不思議な形になったのだ。食後酒にグラッパをストレートで楽しむ際は、できれば専用グラスで味わうことをおすすめしたい。脚の長さや食器洗浄機対応など、さまざまな種類のグラッパグラスがある。代用グラスでも飲むことはできるので、グラッパをぜひ自分好みのグラスで楽しんでみよう。