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日本酒の新酒について徹底解説!基本的な解説から楽しみ方まで紹介

日本酒の新酒について徹底解説!基本的な解説から楽しみ方まで紹介

投稿者:ライター 森本泰斗(もりもとたいと)

鉛筆アイコン 2021年2月11日

日本酒は製造方法などによりさまざまな種類に分けられるが、中でも冬から春にかけて市場に出回る、新酒という種類の日本酒があることをご存じだろうか。本記事では新酒の定義などの基本的な解説から、新酒の時期や通に好まれる楽しみ方についてなど、じっくりと紹介していこう。

  

1. 新酒とは?定義など基本的な特徴について解説

はじめに、新酒とは一体どのようなお酒なのか基本的な特徴を解説する。実際に新酒を飲む前に新酒についてよく知っておくと、さらに味わい深く楽しめるだろう。

新酒とはどんなお酒?

新酒とは、その字が意味する通り新しい日本酒という意味を持つ。酒造年度内に造られ、出荷されるものだけが新酒として扱われるのだ。日本酒業界における酒造年度とは、7月1日から翌年6月30日までが1年度となっている。この1年間の間に製造、出荷されることが新酒の条件とされている。

新酒の定義とは

実は新酒の定義は法的に定められた規定が存在しないため、少しあいまいな部分があるということも覚えておこう。前述した酒造年度内に製造、出荷するということも新酒と呼ばれるための定義のひとつではあるが、ほかにも新酒と呼ばれるための定義が存在する。それぞれの定義を確認していこう。まずは「その年にとれた米で造り、春に出荷したもの」であることだ。この定義のポイントは、秋に収穫したばかりの新米を使用して造ることと、春に出荷することである。このような日本酒も新酒と銘打って販売されることが多い。次に「殺菌のための火入れがされていない日本酒」だ。一般的に日本酒はもろみをしぼった後と、瓶詰め前の2回、火入れといわれる加熱処理が行われる。火入れがされていない日本酒は、しぼりたてのフレッシュさのイメージから、新酒と表現されることが多いのである。ちなみに、一切の火入れが行われない日本酒は「生酒」と呼ぶが、もろみをしぼった後のみ火入れが行われる日本酒は「生詰め酒」、瓶詰め前のみ火入れが行われる日本酒は「生貯蔵酒」と呼ぶ。それぞれ種類が異なるので、こちらも含めて覚えておきたい。こう解説すると、年中どの時期に造ったものでも、生酒であれば新酒扱いになるのではという疑問も生まれるが、実際には異なり、冬場に仕込んで春先までに出荷される生酒だけが新酒と呼ばれる。また、これは「新酒しぼりたて」と呼ばれることもある。

新酒の味わい

一般的に日本酒は熟成させることで甘みや苦み、酸味などがひとつにまとまり落ち着いた味わいとなるが、新酒はときに「荒々しい」とも表現されるほどそれぞれの個性が強くインパクトのある味わいが楽しめる。口に含むと舌先で弾けるような感覚は、新酒ならではといえるだろう。

2. 新酒の時期は?明確に決まってる?

前項では、新酒の定義は意外にもあいまいであることについて解説したが、実際に新酒の時期は明確に決まっているのだろうか。本項では、新酒の時期についてさらに詳しく解説していこう。

新酒の時期とは

日本酒造りは昔からの習慣で、秋に収穫した新米を使用して10月から3月あたりの寒い時期に集中して行われている。この期間中に造られ酒造年度の終わりである6月30日までに出荷されるものが、新酒として扱われるのだ。いくら期間中に造ったとしても、春から夏にかけて熟成を加え秋に出荷するのでは、新酒と呼ぶことができないのである。新酒の定義があいまいだとしても、それぞれの定義で共通している点は酒造年度内に製造、出荷されることだ。つまり、新酒の時期は明確に決まっているものといえるだろう。

酒林から見る飲み頃のサイン

酒林とは、酒蔵や酒屋の軒先に吊るされることが多い球状の飾り物のことを指す。杉の穂先から作られていることから、「杉玉」と呼ばれることもある。実はこの酒林を軒先に吊るす目的こそ、日本酒の飲み頃を示すサインなのだ。酒林が青々とした緑色なら、新酒の飲み頃。酒林の緑色が薄くなり始めたら、夏酒の飲み頃。そして酒林が枯れて茶色に変わったら秋酒の飲み頃など、酒林は季節ごとの日本酒の飲み頃を示す重要な役割を担っているのである。

3. 新酒の通な楽しみ方は?

最後に、新酒を美味しく飲むための通の楽しみ方を紹介しよう。日本酒は常温で飲むことはもちろん、冷蔵庫で冷やして冷酒で飲んだり、好きな温度に温めて燗酒で飲むことも好まれる。もちろん新酒も自分の好みで自由に楽しめばよいが、中でもおすすめの飲み方とは一体どのようなものなのだろうか。

新酒のおすすめの飲み方

新酒の一番の魅力とは、その若々しいフレッシュな味わいである。新酒ならではの新鮮さをよりさわやかに味わうために、新酒はキリッと冷やして冷酒で飲むことをおすすめしたい。ついつい飲み進めてしまうほど、飲みやすさが際立つだろう。

旬の食材と一緒に頂く

新酒のお供には、ぜひ旬の食材を一緒に合わせたい。新酒の時期に旬のマグロやブリ、またタケノコや菜の花とも相性がよい。素材の味が活きた料理がおすすめだ。もちろん新酒は冬の定番、鍋料理との相性もバツグン。旬の食材をたっぷりと入れて水炊きやちゃんこ鍋など、好みの鍋と一緒に楽しもう。

結論

これまで新酒という言葉は聞いたことがあっても、どのような種類の日本酒なのか詳しくは知らなかったという人もいるだろう。新酒とは冬から春の間に楽しめる季節限定酒として、日本酒ファンからも高い人気を誇っている種類なのだ。まだ新酒を味わったことがないという人は、ぜひ一度手に取ってみてもらいたい。一般的な日本酒では味わえない、新酒ならではのフレッシュな味わいを楽しもう。
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  • 更新日:

    2021年2月11日

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