目次
- 1. リキュールにも賞味期限がある
- 2. リキュールの賞味期限は原料で大きく変わる
- 3. リキュールの正しい保管方法は?開封前と開封後のポイントも解説
- 4. リキュールを余らせてしまうのが心配なときは?
- 5. リキュールは賞味期限や保管方法に注意しながら美味しく楽しもう
1. リキュールにも賞味期限がある

「10年モノのワイン」「賞味期限が書かれていない日本酒」なども数多くあるため「酒類は年単位で長期保管が可能」「実質的な賞味期限はない」と捉えている方も多いだろう。
リキュールにも賞味期限がある
たとえばアルコール度数が高い蒸留酒などは、たしかに長期保管が可能だ。だが今回のテーマであるリキュールに関しては、原料によってさまざまな賞味期限が存在する。詳しくは後述していくが、リキュールの種類によっては長期保管をおすすめできないものもあると覚えておこう。
そもそもリキュールとはどんなお酒なのか
蒸留酒(スピリッツ)に、薬草や果物などの香りや味わいを移し、さらに甘味料などを加えて造られるお酒をリキュールと呼ぶのが一般的である。フルーツ系やナッツ系、薬草系、それ以外の4種類に大別される。
2. リキュールの賞味期限は原料で大きく変わる

リキュールの賞味期限について詳しく解説していこう。中には数年〜10年以上保管できるリキュールもあるが、使われている原料などによっては短いものもある。
賞味期限が長めのリキュールとは
【アルコール度数が高いリキュールは賞味期限が長い】
アルコール度数が高いほど腐敗しにくく、かつ殺菌作用も高いため、長期保管が可能とされている。たとえばハーブ系や薬草系のリキュールなどは、腐敗しやすい原料を使用していないことがほとんどなので長期保管がきくと考えてよいだろう。
【糖分が多いリキュールも賞味期限は長め】
糖分も腐敗しないうえ、保存料の役割も果たしてくれる。このことから、糖分が多く含まれているリキュールも長期保管が可能と考えてよい。同様にナッツ系なども賞味期限が長めであることが多い。
賞味期限が短めのリキュールとは
たとえばヨーグルトやクリーム、卵などが使われているリキュールは賞味期限が刻印されていることがほとんどだ。こうしたリキュールの場合は、記載されている賞味期限を守ることをおすすめする。
【アルコール度数の低いもの、糖分が少ないものは賞味期限が短め】
先ほどとは逆に、アルコール度数が低いリキュールおよび、糖分が少ないリキュールなどは賞味期限が短めであると思っておこう。
開封後のリキュールは賞味期限が短めになる
アルコール度数が高めのリキュール、糖分が多めのリキュールはたしかに、ヨーグルトやクリーム、卵などを使ったリキュールと比べると賞味期限が長めである。だが一度開封したとなれば話は別だ。空気に触れれば劣化していくため、適切に保管したうえで早めに飲み切る(使い切る)ことをおすすめする。
リキュールの賞味期限が切れていたら?
ヨーグルトやクリーム、卵などが使われているものは飲まないようにしたほうがよい。それ以外の(賞味期限が書かれていない)リキュールで古いものを発見したら、まずは中身を確認しよう。においや色、味わいに異変があれば廃棄する、そうでない場合でも早めに飲み切るのがおすすめだ。
3. リキュールの正しい保管方法は?開封前と開封後のポイントも解説

リキュールの賞味期限を少しでも延ばす(縮めないようにする)ためには、適切に保管することも大切だ。
未開封のリキュールの保管方法
【直射日光や高温多湿を避け、冷暗所で保管する】
香りや色、味を保つためにも直射日光および高温多湿となる環境下を避けて保管しよう。逆をいえば直射日光が当たらなくて涼しく、かつ乾燥した場所がおすすめということになる。すぐに飲む場合は別だが、そうでなければ冷暗所で保管して無駄に賞味期限を縮めないようにしよう。
ただしたとえ冷暗所であっても、使われている原料などによっては賞味期限がそれほど長くないリキュールもあるため気をつけてほしい。
開封後のリキュールの保管方法
【できる限り空気に触れさせず、冷蔵庫に入れておく】
一度開封すると空気に触れ、酸化が進む。賞味期限を少しでも縮めないようにするため、しっかりふたを締めて空気に触れないようにしよう。可能であれば冷蔵庫に入れたいところだが、スペースがなければ冷暗所に保管し、できる限り早めに飲む(使う)ことを心がけよう。
賞味期限が書かれていないリキュールの保管方法は?
未開封であれば冷暗所で、開封後であればふたをしっかり締めて冷蔵庫で保管しよう。
クリームやフルーツが入ったリキュールの保管方法は?
クリーム系やフルーツ系は賞味期限が短めに設定されていることが多い。未開封、開封後に関わらず冷蔵庫で保管し、早めに飲み切る(使い切る)ようにしよう。
リキュールの冷凍保存は可能か?
「冷凍保存=日持ちする(賞味期限が長くなる)」といったイメージがあるかもしれない。だが冷凍保存してしまうと香りや味わいが飛んでしまうことがあるため、できれば控えたほうがよいだろう。ボトルが凍って破裂するといったリスクもゼロではない。ただし、中には冷凍専用のリキュールもある。そうしたリキュールであれば冷凍保存は可能だ。
4. リキュールを余らせてしまうのが心配なときは?

リキュールを飲みたいが、賞味期限が切れる前に飲み切れる(使い切れる)か心配という方もいるだろう。そんなときは次のような使い方があるので覚えておこう。
お菓作りに使う
たとえば洋菓子にはリキュールなどのお酒を加えたものが多い。リキュールの香りが移るだけでなく、アルコールによって保存性が高まる効果があるためだ。加熱して作る洋菓子であれば、賞味期限が近いリキュールでも安心して使うことができるだろう。
ごく少量だけリキュールが余ったという場合は、生クリームなどに混ぜて使うのもおすすめだ。リキュールの香りがする生クリームになる。
またリキュールの中でも「グランマルニエ」という柑橘系リキュールや「キルシュ」というさくらんぼのリキュールは洋菓子によく使われる。こうした利用方法も覚えておくと役立つかもしれない。
そもそも小さめのリキュールを買うとよい
賞味期限が近いリキュールを大量に余らせてしまうという状況を避けるため、50〜100ml程度の小さなリキュールを購入するというのもよいだろう。最初のうちは足りなければ買い足すなど面倒かもしれないが、やがてどれくらい量があれば間に合うか把握できるようになるはずだ。
5. リキュールは賞味期限や保管方法に注意しながら美味しく楽しもう

薬草系やハーブ系、およびナッツ系や種子系といったリキュールは比較的賞味期限が長い。一方、果実系やクリーム系、ヨーグルト系、卵系といったリキュールは賞味期限が短めである。この違いを把握しておこう。
ただし細かい賞味期限は商品によっても異なる。不安なときは香りや色、味わいで判断するとともに、少しでも異変があれば飲まないようにすることをおすすめする。
開封前、開封後に関わらず保管方法にも気を配り、少しでも長く、美味しく楽しもう。
結論
リキュールには賞味期限が明確でないものも多くある。だがお伝えしてきたように、原料によっては短めのものもあるので覚えておこう。冷暗所や冷蔵庫などで保管し、開封後はできる限り速やかに飲み切る(使い切る)ことを心がけてほしい。