1. 洋酒とは?味わいや香りなどの基本的な特徴を解説

洋酒というとどのようなものを思い浮かべるだろうか。洋酒にはいくつか種類があるが、定義についてまずは紹介しよう。
洋酒とは?
洋酒というとブランデーやウイスキーが代表的なものだが、ほかにはどのようなものがあるだろうか。洋酒の定義は難しいが、主に日本固有のお酒である和酒と対比して使われることが多い。和酒とは、清酒、焼酎、味りんを指し、主に明治維新以前から作られていたお酒だ。一方、洋酒は明治維新後本格的に作られ始めたお酒や輸入されるお酒を指す。そのため、ビールやワインなども含んでいる。
洋酒の種類
洋酒は、発泡性酒類、醸造酒類、蒸留酒類、混成酒類と4つの種類に分類されている。発泡性酒類はビールや発泡酒、醸造酒類はワインなど、蒸留酒類はウイスキーやテキーラなど、混成酒類はリキュールなどを指している。もちろん老酒などの中国酒も輸入洋酒という分類のようだ。いずれにせよ、日本が起源ではなかったり、輸入されたりしたお酒というのが基本的には洋酒といわれる。これらの洋酒の特徴としては香りが強いことが挙げられる。そのため、お菓子の香りづけに使う時などは基本的に少量で、なおかつ2種類以上使うことはない。
2. 洋酒にはどんな種類がある?

ここでは、前項で解説した洋酒の種類をさらに詳しく、区分はどのようにされているのかなどを紹介しよう。また、代表的な洋酒であるウイスキーの種類について解説する。
スピリッツとリキュール
スピリッツとリキュールは、どちらも高アルコール度数を誇る洋酒のイメージがある。実はスピリッツは蒸留酒で、リキュールは蒸留酒に果実のエキスなどを加えた混成酒だ。スピリッツは蒸留酒全般なので、広い意味で考えるとウイスキーやブランデーなども同じカテゴリーだが、スピリッツはウイスキーやブランデーを除いた蒸留酒を指す。世界4大スピリッツと呼ばれるのはジン・ウォッカ・テキーラ・ラムであるが、ほかにもさまざまなスピリッツがある。またリキュールは果実系・ナッツ系・薬草系・その他の4つの分類がある洋酒だ。このように、洋酒は種類だけでいえばかなり多いお酒といえる。
ウイスキーの種類
ウイスキーも洋酒として有名だが、こちらも世界5大ウイスキーが存在するなど種類豊富なお酒だ。世界5大ウイスキーはスコッチ・アイリッシュ・バーボン・カナダ・ジャパニーズの5種類がある。スコッチはスコットランド、アイリッシュはアイルランド、バーボンはアメリカ、カナダとジャパニーズはそれぞれの国のウイスキーである。このように洋酒は各国で作られており、それぞれが独立した個性を持ち、バリエーションに富んでいるのである。
3. 洋酒に合うお菓子は?

洋酒に合うお菓子はいくつかあるが、代表的な洋酒とそれに合うお菓子を紹介しよう。
ブランデー
ブランデーは洋酒としても有名だが、お菓子の香り付けに使われることもある。チョコレートや乳製品との相性がよく、漬け込みフルーツを作ったり栗の渋皮煮を作るのにも使われる。白ブドウのワインを蒸留したお酒がブランデーだが、最近では果実酒を蒸留したものもブランデーと呼ばれている。
ラム
ラムはラムレーズンなどに使われるほど、製菓材料として有名だ。そんなラム酒は洋酒の中でもコーヒーやバタークリームと相性がよいお酒である。クグロフなどにもラムシロップをたっぷりかけるなど、味わい方はさまざまだ。またアイスクリームなどに合わせても美味しい。
キルシュ
キルシュとはさくらんぼの洋酒のこと。さくらんぼだけでなく、ほかのベリー系の果実とも相性がよいため、いちごのショートケーキなどに使われることが多い。また、キルシュを使った有名なケーキにキルシュトルテがあるがこれはチョコレートとさくらんぼのケーキである。フルーツ系との相性がよいのが特徴といえる。
グランマルニエ
オレンジリキュールであるグランマルニエは、オレンジ系統のお菓子と相性のよい洋酒である。マーマレードなどオレンジのジャムとよく合う。ほかにもチョコレートとの相性もよく、チョコレートやチョコレートムースなどを作る際にも使われるお酒である。
4. 洋酒のおすすめ銘柄は?

最後に、おすすめ洋酒の銘柄を3つ紹介する。
キリン「クラウンローヤル」
カナディアンウイスキーの中でも長らく小ロット生産だったこちらの「クラウンローヤル」は、初めてカナダを訪問したイギリス国王・ジョージ6世のために作られたとされている。洋酒の中でもおすすめポイントは、軽快な口当たりとされるその飲みやすさとボトルの高貴さだ。飾っていても美しく、おもてなしなどにも最適のウイスキーだ。
モリナリ「サンブーカ・エクストラ」
イタリアのリキュールであるサンブーカの語源はアラビア語の「花の香り」という言葉だ。洋酒の中でもおすすめしたいポイントはその名前にもなっている香り。非常にいい香りと甘い味わいで、食後酒に向いている。おすすめの飲み方はコンモスカで、これは火をつけたコーヒー豆を浮かべる飲み方である。
サントリー「ジン 翠」
最後におすすめするこのお酒は、和素材を使った洋酒だ。ゆずやしょうが、緑茶などを材料に使っており、和食をはじめとする食事との相性がよい。とくにソーダ割りで飲むのがおすすめで、さっぱりと清々しい柑橘や緑茶の味わいにしょうがなどの辛味が合わさったすっきりとしたジンである。
結論
洋酒はお酒の区分としても非常に大枠であることが分かっただろうか。洋酒の中にウイスキーやブランデーという区分があり、さらにそれらは細かく分類されていく。材料であったり産地であったり、同じ種類の洋酒であったとしても違いがあるので、洋酒の世界は広い。ぜひ一度、楽しんでみてほしい。