目次
1. 桃のカクテルとは?味や香りなどの基本的な特徴を紹介

実は、桃とお酒はある時期まで関係性が希薄だった。桃を混ぜたカクテルは、あるお酒が出現したことで人気に火がついたのだ。桃のカクテルがどのような歴史を辿って来たのか、またどのような味わいなのかを紹介しよう。
桃のカクテルの歴史
桃のカクテルの歴史は1948年、第二次世界大戦直後のイタリアに始まる。イタリア・ヴェネツィアにある「ハリーズ・カフェ」のオーナーが当時開催されていた画家・ベリーニの展覧会を記念して作ったとされているのだ。画家のベリーニの作雨風をイメージして作られたのがベリーニだ。だが、ベリーニ以上に桃のカクテルに革命をもたらしたのが「ファジーネーブル」とその材料であるピーチリキュール、デ・カイパー社「ピーチツリー」である。それまでお酒と桃の関係は希薄だったのだが、1980年代にピーチリキュールが考案されると急速に人気になった。その中で、アメリカ・ニュージャージー州のとあるバーテンダーが考案した「ファジーネーブル」によって一気に桃のカクテルは人気になったのである。
桃のカクテルの味わいとは?
桃のカクテルでよく使われるピーチリキュールは、正しくはピーチブランデーと呼ばれるものだ。ブランデーに桃を漬け込んだもの以外に、桃の果汁を発酵させ蒸留したフルーツブランデーのものもある。いずれも桃の香りが特徴的で、甘いものが多い。桃のカクテルにピーチリキュールが使われている場合は、フルーティーな口当たりが特徴的で飲みやすいものが多いといえるだろう。
2. 桃のカクテルにはどんな種類がある?それぞれの特徴や違いを紹介

桃のカクテルには、大きく分けて3つの種類がある。ここでは、それぞれの種類の特徴と長所を紹介する。
生フルーツの桃を使ったもの
フレッシュな桃を使ったカクテルは、本物の桃を使うため旬の時期が最も美味しい。逆にいえば旬の時期にしか味わえない贅沢な味わいである。例えばベリーニを作る際も、桃をミキサーにかけてすり潰し作ることで、とろりとした口当たりになる。またピーチリキュールが黄桃などを使うのに対し、白桃などを使うことができるのもポイントだ。
ピーチリキュールなど桃のお酒を使ったもの
ファジーネーブルに代表されるピーチリキュールで作る桃のカクテルは、手軽に作りやすいのがポイントだ。旬の時期もないので、どんな季節でも、飲みたいと思った時に作ることができる。ピーチウーロンなど、ソフトドリンクと軽く混ぜるだけのレシピであれば桃のピューレなどを作る必要もなく、さっと作れて簡単なのに美味しいカクテルが完成する。手軽さと時期を問わない点が長所といえるだろう。
桃のノンアルコールカクテル
桃を使うノンアルコールカクテルはいくつかあるが、いずれも本物のカクテルに劣らず、しっかりお酒を飲んだような味わいである。先ほど紹介したピーチウーロンも、ノンアルコールで作ることができる。その際烏龍茶を凍らせるなどひと手間かけることでお酒のような見た目と味わいになるので、試してみよう。
3. 桃のカクテルのおすすめの飲み方は?

本項では、桃のカクテルの具体的なレシピを3つ紹介する。いずれも作りやすいので、ぜひ家で材料を購入して作ってみよう。
ベリーニ
まず紹介するのは、前述したベリーニだ。白桃のピューレを使うことでより日本人好みの味になるのではないだろうか。3つだけのシンプルな材料でできるので、よく冷やした材料で作ってみよう。
材料
白スパークリングワイン 80ml
白桃のピューレ 40ml
グレナデンシロップ ティースプーン1さじ
作り方
まず白桃のピューレとグレナデンシロップをグラスに入れて混ぜておく。次にスパークリングワインを注ぎ、軽く混ぜて完成。
材料
白スパークリングワイン 80ml
白桃のピューレ 40ml
グレナデンシロップ ティースプーン1さじ
作り方
まず白桃のピューレとグレナデンシロップをグラスに入れて混ぜておく。次にスパークリングワインを注ぎ、軽く混ぜて完成。
ピーチ・フィズ
次に紹介するのは、ピーチリキュールを使ったしゅわしゅわとした桃のカクテル「ピーチ・フィズ」。海外ではしゅわしゅわという音がフィズと表現される。グレナデンシロップの代わりにガムシロップでもよいが、グレナデンシロップを使えばより美しいピンク色に仕上がるので、ぜひグレナデンシロップを使って作ってみよう。
材料
ピーチリキュール 40ml
レモンジュース 10ml
グレナデンシロップ ティースプーン1さじ
氷 適量
炭酸水 適量
作り方
グラスに氷を入れ、炭酸水以外の材料を注いで軽く混ぜる。最後に炭酸水を好みの量注いで完成。
材料
ピーチリキュール 40ml
レモンジュース 10ml
グレナデンシロップ ティースプーン1さじ
氷 適量
炭酸水 適量
作り方
グラスに氷を入れ、炭酸水以外の材料を注いで軽く混ぜる。最後に炭酸水を好みの量注いで完成。
ピーチバジルソーダ
最後に紹介するのは桃のノンアルコールカクテルだ。桃とバジルが合わさることで、どこかお酒のような味わいになる。スパイスで引き締まった桃の味わいを楽しんでみよう。
材料
ピーチネクター 80ml
角切りの桃 適量
バジルの葉 ちぎる用 1〜2枚
バジルの葉 飾り用 適量
炭酸水 適量
作り方
ピーチネクター、桃、ちぎったバジルの葉を入れて炭酸水を注ぎ、バジルの葉を飾る。混ぜながら飲む。
材料
ピーチネクター 80ml
角切りの桃 適量
バジルの葉 ちぎる用 1〜2枚
バジルの葉 飾り用 適量
炭酸水 適量
作り方
ピーチネクター、桃、ちぎったバジルの葉を入れて炭酸水を注ぎ、バジルの葉を飾る。混ぜながら飲む。
4. 桃のカクテルを作るのにおすすめの銘柄は?

では、桃のカクテルを作るのにどのようなお酒が必要だろうか。ここではピーチリキュール2種類と、そのまま飲んでも桃のカクテルになっているお酒1種類を紹介する。
キリン「オリジナル・ピーチツリー」
デ・カイパー社が作るピーチリキュール「オリジナル・ピーチツリー」は、黄桃果汁を使用した透明なリキュールだ。当時の蒸留責任者が好きな桃をお酒にしたいと考え、試行錯誤の末に発売。その結果、非常に人気になったお酒である。発売初年にして100万ケース以上を売り上げたとされ、現在でも世界で愛されるリキュールになった。さまざまなカクテルに使いやすいので、持っておくと便利だろう。
サントリー「ルジェ クレーム・ド・ピーチ」
Pecheと書いてあるのは、ピーチの意味だ。カクテルに使うフルーツリキュールで有名なルジェブランドの桃の商品で、ロックで飲んでも美味しい。南フランス産の、太陽の光をたっぷりと浴びた桃を使うことで非常に芳醇な香りが特徴的な桃のリキュールになっている。
カルディ「フルーツスパークリング ベリーニ」
こちらのお酒は、なんと桃のカクテルであるベリーニを瓶詰めしたもの。そのまま飲んでも美味しいが、さらにアレンジしてオリジナルカクテルを作ってもいいだろう。イタリア産の完熟白桃をすり潰してピューレにし、さらにイタリアのスプマンテを合わせることでフレッシュフルーツをそのまま飲むよう味わいになっている。
結論
桃のカクテルには大きく分けて3種類ある。ノンアルコール、生フルーツの桃を使ったもの、そしてピーチリキュールなど桃のお酒を使ったものだ。いずれも、桃が原料であることには変わりはなく桃の美味しさをしっかりと味わえるのが特徴である。いろいろな種類を試してみて、新しい味わいに出会うのも楽しいだろう。