1. 高級ブランデーとは?
はじめに、高級ブランデーとは一体どのような種類のブランデーを指すのか、基本を理解しておこう。本項では、ブランデーの等級についての解説に加えて、高級ブランデーを代表する、世界3大ブランデーについても紹介する。
ブランデーの等級について
ブランデーのラベルに書かれている「V.S.O.P」や「X.O」といった表記が、どのような意味を表しているかご存じだろうか。これらの表記はブランデーの等級を表すもので、熟成年数の長さによって等級が変わるのだ。ブランデーの種類によって等級の分け方には若干の違いがあるものの、等級について簡潔に解説すると、熟成年数が短い順から「スリースター」、「V.S(ベリー・スペシャル)」、「V.O(ベリー・オールド)」、「V.S.O.P(ベリー・スペリオール・オールド・ペール)」、「ナポレオン」、「X.O(エクストラ・オールド)」、「オール・ダージュ」と分けられる。熟成年数が長くなるほどブランデーの価値は上がり、高級品として扱われるのである。
世界3大ブランデーを知る
世界3大ブランデーについては、高級ブランデーを知るうえで、必ず押さえておきたい基本中の基本なので、しっかり覚えておこう。いずれも産地はフランスで、世界を代表する高級ブランデーとして認知されている。まずはコニャック地方で造られるコニャック、次にアルマニャック地方で造られるアルマニャック、そしてノルマンディー地方で造られるカルバドス、以上の3種類が世界3大ブランデーと呼ばれるものである。コニャック、アルマニャックはブドウを原料に造られているが、カルバドスのみリンゴを原料に造られている。それぞれ産地や原料の条件が法律で厳しく定められており、それをクリアしたものだけが名乗ることができる特別な呼称なのだ。
2. 高級ブランデーのおすすめ銘柄
本項では、高級ブランデーのおすすめ銘柄を紹介していこう。日本でも流通量の多いブランデーの高級銘柄といえば、前述したフランス・コニャック地方で造られるコニャックが代表的である。中でも5大コニャックと呼ばれる「ヘネシー」、「カミュ」、「マーテル」、「レミーマルタン」、「クルボアジェ」は、とくに世界中で知られる高級ブランデーなので、まずはこれらの銘柄から手にとってみてはいかがだろうか。
ヘネシー「ヘネシー X.O」
「ヘネシー X.O」は、世界で初めて「X.O」の名を与えられたことで知られる、コニャック・ブランデーである。100種類以上の原酒をブレンドして造られており、さまざまな風味が複雑に織り交じった、上品な味わいと奥深い芳香が特徴だ。コニャックの王とも称される逸品なので、初めての高級ブランデーにもぜひおすすめしたい。
マーテル「マーテル コルドンブルー」
「マーテル コルドンブルー」は、1912年の発売以来、マーテルを代表する種類として高い人気を誇るコニャック・ブランデーである。フルーティな果実香の中に、まるでローストアーモンドのような香ばしさも感じさせる、独特な風味が特徴だ。その気品あふれる味わいは、特別な日の1杯にぴったりである。
3. プレゼントにおすすめの高級ブランデー
高級ブランデーは、その味わいだけでなくボトルデザインが洗練されたものや、一風変わった種類のものが多いため、大切な人へのプレゼントとしてもおすすめだ。本項では、プレゼントにおすすめの高級ブランデーをいくつか紹介していこう。
カミュ「カミュ X.O エレガンス」
「カミュ X.O エレガンス」は、エレガンスという名の通り、スタイリッシュで高級感あふれるボトルデザインが目を引くコニャック・ブランデーである。バニラの甘い香りやシトラスのさわやかさ、さらにはナッツの芳香やスパイシーな余韻など、グラスに注いでから飲み終えた後まで、さまざまな風味が楽しめることが魅力だ。ブランデーファンにプレゼントとして贈れば、きっと喜ばれる逸品である。
ドメーヌ・ド・コックレル「カルバドス・ポム・ド・イブ」
「カルバドス・ポム・ド・イブ」は、なんとボトルの中にリンゴの実がまるまる1個入った、見た目にもインパクトのあるカルバドス・ブランデーである。熟成期間が短いため、リンゴのフレッシュな風味が際立っていることが特徴だ。飲み口が重くなく、さっぱりと楽しめる味わいなので、普段ブランデーを飲まない人へのプレゼントにもおすすめできる。
4. 高級ブランデーの美味しい飲み方
せっかく高級ブランデーを手にしたものの、美味しい飲み方がわからず困っているという人もいるのではないだろうか。ブランデーの王道の飲み方といえば、ストレートである。とくに高級ブランデーのような種類は、風味を最大限に楽しむためにストレートで飲むことをおすすめしたいが、ストレートではアルコール感が強すぎて飲みづらいと感じる人も少なくないだろう。そこで本項では、そんな人でも美味しく楽しめる高級ブランデーの飲み方をいくつか紹介していこう。
シンプルな飲み方で楽しむ
ブランデーはウイスキー同様、ストレート以外にもさまざまな飲み方で楽しめる。オン・ザ・ロックや水割りで飲めば、ブランデーの風味はそのままにアルコール感が弱まり、飲みやすくなる。また、ハイボールを好む人であれば、炭酸割りもおすすめだ。この飲み方はフレンチ・ハイボールとも呼ばれ、かつてのヨーロッパ貴族にも好まれる飲み方だったと伝えられている。
カクテルとして楽しむ
ブランデーをベースにしたカクテルにも多くの種類があるので、ぜひ試してみよう。高級ブランデーをベースにすれば、より上品な味わいに仕上がるのでおすすめだ。代表する種類にはブランデーをベースにホワイトキュラソー、ライムジュースと合わせた「サイドカー」や、ペパーミントりキュールと合わせた「スティンガー」などがある。バーで提供されるような本格ショートカクテルを、自宅でも楽しんでみてはいかがだろうか。
おつまみと合わせて楽しむ
ブランデーに合うおつまみの定番も知っておきたい。ブランデーは甘いおつまみと好相性なので、チョコレートやドライフルーツと合わせてみよう。ブランデーの味わいをよりまろやかに感じられるのでおすすめだ。塩気のあるおつまみでは、ナッツやチーズと相性がよい。いろいろと試して、自分の好みを見つけてみよう。
結論
一般的に高級ブランデーと呼ばれるものにはさまざまな種類があり、そのブランドネームだけでなく、熟成年数によっても等級が分けられることを理解してもらえただろうか。自分へのごほうびにも、大切な人へのプレゼントにも、さまざまなシーンにおすすめできるので、ぜひこの機会に一度高級ブランデーを手にとってみてほしい。