1. ブランデーを料理に使う効果とは?
意味を知らず、ただ何となくブランデーを料理酒として使うのではもったいない。ブランデーを料理に使うことで得られる効果についてよく知っておくことで、できあがった料理をより味わい深く楽しめるだろう。まずはブランデーを料理酒として使う際の基礎を頭に入れておきたい。
ブランデーは料理を引き立てる名脇役
日本の家庭で一般的に使われる料理酒とは、日本酒である。その効果はさまざまで、食材のくさみを消したり、料理の旨味やコクを引き出したりと、和食をはじめ多くのジャンルの料理で活用できる、調味料を代表するものだ。実はブランデーを料理酒として使う場合も、基本的な効果は似ている。ブランデーを使うことで料理に深い旨味や芳醇な風味を加え、食材をやわらかく仕上げる効果などがあるのだ。ここでブランデーならではの調理法を挙げるなら、主に肉料理の仕上げで行うフランベだろう。ブランデーはアルコール度数が平均して40度前後と高いお酒なので、火を付けると燃える。その特性を利用して、料理の仕上げにブランデーを振りかけて火を付け、一気にアルコール分を飛ばして香りだけを残す調理法を、フランベと呼ぶのだ。ブランデーを代表する種類といえばフランスの「コニャック」や「アルマニャック」が有名だが、フランベも同じくフランス料理を代表する調理法である。火柱が上がるので実践する際は細心の注意が必要だが、ブランデーの定番の調理法として覚えておこう。
2. ブランデーを使ったおすすめ料理
ブランデーはさまざまな料理と相性がよい。肉をメインとした濃い目の味付けの料理をはじめ、バラエティ豊かな洋食や中華料理などにも使えるなど、料理酒としても汎用性が高いことが特徴だ。本項では、ブランデーを使ったおすすめ料理をいくつか紹介する。ぜひ自宅でも試してみてほしい。
まずは肉のソテーがおすすめ
ブランデーを料理に使うのであれば、肉のソテーはぜひ試してもらいたい。肉の種類は牛肉や豚肉、鶏肉など、好みのものでよい。下味としてブランデーと調味料で肉を漬け込めば食感がやわらかくなり、仕上げにフランベを行えばブランデーの芳香が際立ち、家庭でも高級レストランの味わいが楽しめる。シンプルに作れる料理だからこそ、ブランデーを加えてワンランク上の味わいに仕上げてみよう。
ソースや煮込み料理にも最適
ブランデーは、ソースや煮込み料理のアクセントにもぴったりである。たとえば、ハンバーグのソース作りにブランデーを使ってみよう。いつものソースにコクと風味が加わり、上品な味わいが楽しめる。また、ブランデーを加えたソースで煮込みハンバーグを作るのもおすすめだ。ブランデーは一般的な料理酒と同じく、食材のくさみ消しにも使えるので、肉料理だけでなく海鮮料理にも使える。エビやカニなど、においの強い甲殻類と合わせてみよう。これらをベースにした料理にブランデーを使えば、独特なくさみのない、香り高い逸品に仕上がるだろう。
3. 料理用のブランデーがある?
同じ日本酒といわれる種類でも、料理酒として区別されたものがあるように、ブランデーにも料理用の種類があるのかという点は、気になる部分のひとつだろう。本項では、料理用のブランデーについて解説する。
料理用のブランデーについて
過去には人気料理番組とのタイアップ商品として、料理用ブランデーが販売されていたこともあるが、現在は料理酒として販売されているブランデーはない。日頃よく見かける飲用以外のブランデーは料理用でなく、砂糖などを添加した製菓用のブランデーだろう。では、ブランデーを料理で使う際のおすすめはどのような種類なのかというと、これは一般的な料理酒をイメージすればわかりやすい。添加物が含まれる料理酒を使うよりも、飲用の日本酒を使ったほうが料理によい効果を与えるのと同じで、ブランデーも質のよいものほど料理のアクセントになる。しかし本場フランスの「コニャック」などは、料理酒として使うにはもったいないほど、高価なものが多いことも事実。家庭料理でブランデーを使う際は、1,000円程度で手に入る銘柄でもまったく問題ないだろう。もしくは、開封後飲みきれず余ったブランデーを使うのもおすすめだ。
4. ブランデーがない!料理酒として代用できるものは?
ブランデーを使って料理がしたくても、ブランデーを切らしてしまって作れないといった場合に備えて、ブランデーの代用品として使えるお酒も覚えておこう。ブランデーの原料や製法からヒントを見つけ、急な場面でも焦らずに対処してほしい。
ブランデーの代用品とは
ブランデーの代用品として使えるお酒は、まず同じ蒸留酒であるウイスキーだ。ウイスキーが料理酒と聞くと意外かもしれないが、実はウイスキーもさまざまな料理と相性がよく、麦芽や穀物由来のコクや、風味のアクセントを料理に加える。アルコール度数も高くフランベも可能なので、ぜひ肉料理の仕上げにも活用してみよう。次に、ブランデーと比べるとアルコール度数は大きく下がるものの、同じブドウを原料とした白ワインでも代用できる。とくにソース作りや煮込み料理であれば、違和感なく使えるだろう。ちなみにお菓子作りの場合、ブランデーの代用にはラムやキュラソーがよく使われる。
結論
ブランデーを料理に使うことでさまざまな効果があることをはじめ、おすすめ料理やブランデーの種類、また代用品についてなど、料理酒としてのブランデーについて詳しく理解してもらえただろう。まだ料理にブランデーを使ったことがないという人は、ぜひこの機会に実践してみてほしい。