1. ブランデー入りお菓子は子どもや妊婦は食べられない?
はじめに、ブランデーを使ったお菓子を子どもや妊婦が食べた場合、身体に何か影響はあるのかということは知っておきたい。よく自宅でお菓子作りをするという人は、ふるまう際に注意しておきたいポイントである。
ブランデー入りお菓子が子どもや妊婦に与える影響とは
ブランデーのアルコール度数は40度前後と高い。ビールのアルコール度数が5度前後と考えると、約8倍のアルコール度数を持っているのだ。こう見ると、それだけアルコール度数が高いブランデーが使われているお菓子なので、子どもや妊婦は食べてはいけないと思われがちだが、実はそのすべてが当てはまるわけではないことは覚えておこう。料理酒を日頃の調味料として使うように、しっかりとブランデーのアルコールを飛ばして、香りだけを残した焼き菓子などのお菓子であれば、子どもや妊婦が食べても問題ないといえる。しかしブランデーを使ったお菓子の中でも、チョコレートなどは種類によってはお酒の風味が強く、アルコールが含まれる場合もあるため、食べる前によく確認するように心がけたい。お菓子に使われる程度のブランデーが原因で健康に悪影響が起こるとは考えにくいが、思わぬ形で急性アルコール中毒などを引き起こす可能性もないとはいえないので、食べる際は必ず適量を守り、食べすぎないよう注意しておこう。
2. お菓子作りにおすすめのブランデー
ブランデーは数多くの種類が販売されているため、最初はどれを選べばよいのか悩んでしまうかもしれない。そこで本項では、比較的手頃な価格で手に入るブランデーの中から、お菓子作りにおすすめの種類をいくつか紹介していこう。
ドーバー「ドーバー V.S.O」
「ドーバー V.S.O」は、ドーバーのホームケーキシリーズとして販売されている、お菓子作り専用のブランデーである。樽貯蔵でしっかりと熟成を重ねた、フルーティで重厚感のある風味があり、熱や油脂に強いので、お菓子作りの過程で香りが飛びにくいことが特徴だ。100mlという小ぶりなサイズということもあり、お菓子作りで初めてブランデーを使うという人でも試しやすい。
サントリー「サントリー V.O」
「サントリー V.O」は、サントリーを代表するブランデーである。スーパーマーケットはもちろん、多くのコンビニでもならぶほど流通量が多く、飲用や料理酒、お菓子の風味付けなど、さまざまな用途で使いやすいクセのない味わいが特徴だ。買い物ついでに、気軽に手にとれるブランデーを探している人にぴったりである。
モエ・ヘネシー・ディアジオ「ヘネシー V.S」
「ヘネシー V.S」は、フランスの歴史あるコニャックハウスである、ヘネシーが製造するブランデーだ。日本ではモエ・ヘネシー・ディアジオが正規販売を行っている。高級ブランデーの代名詞ともされる、コニャック・ブランデーの中でも比較的手に入りやすい種類ながら、その味わいはまさに本格派だ。お菓子作りで使えば、複雑なアロマとエレガントな味わいが際立つ、ワンランク上の本格スイーツが楽しめるだろう。
3. ブランデーを使ったお菓子作りレシピ
では、実際にブランデーを使ったお菓子の中から、おすすめしたいお菓子のレシピを紹介する。お菓子作りが慣れていないという人も、この機会にぜひ試してみてはいかがだろうか。
ブランデー生チョコレート
チョコレートはブランデーのおつまみとして相性バツグンなので、生チョコレートとブランデーの相性も、もちろんぴったりである。まずあらかじめ刻んでおいたチョコレート200gを、沸騰直前まで温めた生クリーム1/2カップの中に投入したら、溶けるまでよく混ぜ合わせる。よく溶けたらブランデーを大さじ1程度加え、なめらかになるまでさらに混ぜ合わせ、バットに流し入れて冷蔵庫で固める。しっかり固まったら食べやすい大きさにカットして、ココアをまぶして完成だ。チョコレートの甘みの中に感じるブランデーの芳香が際立った、上品な味わいに仕上がる。
ブランデーケーキ
ブランデーケーキもまた、ブランデーを使ったお菓子の定番である。作る前に、パウンドケーキの型は揃えておきたい。まずボウルの中で、バター95gをハンドミキサーでやわらかくしたら、グラニュー糖85gとバニラペースト適量を加え、さらにハンドミキサーで混ぜ合わせる。ボウルを40℃ほどのお湯で湯煎して人肌程度まで温まったら、分離しないよう注意しながら割りほぐした卵1個分を少しずつ加えていく。ここでふるったアーモンドパウダー30gも加えてよく混ぜ合わせたら、薄力粉85gとベーキングパウダー1gを入れ、次はゴムベラを使って混ぜ合わせていく。湯煎したブランデー15gと生クリーム5gも加えたら、できあがった生地を型に入れる。この際、膨張しすぎないよう中心をくぼませておくのがポイント。180℃のオーブンで10分間焼いたら一度とり出し、真ん中に1本切り込みを入れておく。オーブンの温度を170℃に下げ、30分から35分程度、様子を見ながら焼いていく。オーブンから出したら、はけなどを使ってブランデーを表面にぬって完成だ。すぐに食べるとアルコール感が強すぎるので、2日から3日ほど寝かせてから食べるようにしよう。ブランデーがなじみ、しっとりとまろやかな味わいが楽しめる。好みでドライフルーツやナッツ類を加えても美味しい。慣れたらいろいろとアレンジしてみよう。
4. お菓子作りに使えるブランデーの代用品
最後に、お菓子作りに使えるブランデーの代用品について解説する。お菓子作りの際、ついブランデーを切らしてしまったとしても、代わりになるお酒を覚えておけば急な場面でも安心である。
お菓子作りに使えるブランデーの代用品とは
ブランデー以外にも、お菓子の風味付けとして重宝されるお酒は多い。代表する種類が、ダークラムやオレンジキュラソーだろう。これらはブランデー同様、チョコレートやケーキなど、さまざまなお菓子と相性がよい。風味の特徴はブランデーと異なるが、代用品としておすすめできる。チョコレートの風味付けには、ウイスキーもおすすめだ。ウイスキーは果実類が原料でなく、穀物類が原料のお酒だが、ブランデーとは個性の異なる華やかな香りが楽しめるだろう。意外な組み合わせが見つかる楽しみもあるので、ぜひ頭に入れておいてほしい。
結論
ブランデーと聞くと強いお酒というイメージから、手にとることを敬遠していた人もいるかもしれない。しかしブランデーはお菓子作りとも好相性で、さまざまなお菓子に使われていることも知ってもらえただろう。お酒が得意でない人は、ぜひお菓子作りを通じて、ブランデーならではの深い味わいを楽しんでみてほしい。