1. テキーラとはどんなお酒?

テキーラは南米に位置するメキシコが発祥の蒸留酒だ。ここではテキーラの基本的な特徴を紹介していく。
蒸留酒とは
蒸留酒は醸造酒を蒸留させて抽出したお酒だ。一般的にアルコール度数が高いものが多い。蒸留酒以外には大きく分けて醸造酒と混成酒がある。醸造酒はビールやワイン、日本酒が代表的なもので、酵母によるアルコール発酵でつくられている。アルコール度数は蒸留酒ほど高くなく、そのまま飲むようなお酒が多い。混成酒は醸造酒や蒸留酒に薬草や果実を混ぜたお酒で、リキュールなどがこれにあたる。アルコール度数は高いものから低いものまで銘柄によって幅が広い。
テキーラの原料
テキーラの原料はリュウゼツランという多肉植物。英語ではブルーアガヴェと呼ばれる。
テキーラはサボテンのお酒じゃない?
テキーラはサボテンからつくられたお酒と勘違いされることが多い。これはブルーアガヴェがサボテンにやや似た見た目をした多肉植物であるためだ。
テキーラの語源
テキーラの語源はメキシコの知名。ハリスコ州テキーラでつくられた蒸留酒がテキーラと呼ばれるようになった。
2. テキーラのアルコール度数

テキーラは強いお酒という印象をもっている人も多いのではないだろうか。実際のアルコール度数やほかのお酒との違いをみていく。
テキーラのアルコール度数には決まりがある?
テキーラと名乗るためにはアルコール度数に決まりがある。アルコール度数35〜55%のものがテキーラの定義となっている。一般的にはアルコール度数が40%程度のものが多い。
ウォッカやウイスキー、ジンなどの蒸留酒との度数の違い
テキーラは蒸留酒のなかでは一般的なアルコール度数だ。ウイスキーもテキーラと同じく40%程度。ジンやウォッカも40%から50%程度が一般的なアルコール度数となっている。ウォッカでは90%以上のアルコール度数の銘柄も生産されている。
テキーラはどれくらい酔う?
アルコール度数が40%のテキーラをショットで飲んだ場合、1ショットあたり30mlと仮定すると9.6gのアルコール分となる。厚生労働省が発表している1日あたりの飲酒量の適量が約20gなので2ショット程度で基準量となる。ビールなどはアルコール度数が5%程度と低いのでゴクゴクと多くの量を飲むことができるが、テキーラはアルコール度数が高いのですぐに適量を越えて酔ってしまいやすい。飲み過ぎには注意して楽しもう。
3. テキーラの種類

テキーラのアルコール度数は35〜55%であることを紹介したが、アルコール度数以外にも銘柄によって異なる点がある。それは熟成度合いによる区別がされていることだ。テキーラを購入する際にはアルコール度数だけでなく熟成度合いも確認してみよう。熟成度合いよって色や味わいが異なるので、飲み比べをしてみるのもおすすめだ。
ブランコ
熟成期間2ヶ月までのテキーラ
レポサド
熟成期間2ヶ月から1年までのテキーラ
アネホ
熟成期間1年から3年のテキーラ
エクストラアネホ
熟成期間3年以上のテキーラ
4. テキーラを美味しく楽しむ飲み方

テキーラを美味しく飲むにはいくつかのポイントがある。本場の飲み方を参考にポイントを解説する。
塩とライムで本場のメキシカンスタイルで
本場のメキシコではアルコール度数の高いテキーラを塩とライムと合わせて楽しむ。テキーラのやわらかい甘さに酸味や塩分が加わりすっきりと飲むことができる。
時間をかけてじっくり飲む
テキーラはショットで飲むものというイメージが強いが、時間をかけてゆっくりと飲むのもおすすめだ。とくにプレミアムテキーラと呼ばれる高級な銘柄は、ショットではなく味わいながら楽しみたい。
お水などのチェイサーと一緒に飲む
アルコール度数の高いテキーラはチェイサーと一緒に飲むと、酔いの回りを穏やかにしてくれる。メキシコではチェイサーとして水ではなく、トマトベースのサングリータを飲むこともある。
カクテルとして飲む
テキーラはカクテルに使用しても美味しい。テキーラサンライズやマルガリータは代表的なテキーラカクテルだ。ほかの材料と混ぜることでアルコール度数もやや抑えられるので、ストレートは飲みにくいという人は試してみてほしい。
結論
テキーラはブルーアガヴェを使用した蒸留酒で、メキシコが発祥。アルコール度数は40度程度と高めだが、やわらかい甘さが感じられるお酒だ。ショットで楽しむだけでなくゆっくりと少しずつ楽しんだり、カクテルにしても美味しく飲むことができる。