目次
- Secco(セッコ):残糖度~15g/L
- Semisecco(セミセッコ):残糖度~30g/L
- Amabile(アマービレ):残糖度~50g/L
- Dolce(ドルチェ):残糖度50g~/L
1. ランブルスコとは?

イタリアで造られる赤いスパークリングワインとして有名なランブルスコ。まずここではランブルスコの概要を紹介しよう。
美食の街で生まれたランブルスコ
ランブルスコの主な産地は3つの地区に分かれる。エミリア・ロマーニャ州に位置するレッジアーノとモデナ、そしてロンバルディア州に位置するマントヴァーノという地域だ。エミリア・ロマーニャ州は美食の地として有名で、チーズのパルミジャーノ・レッジャーノ、バルサミコ酢、生ハム、サラミといった食材が豊富に揃っている。
ランブルスコの多様な品種
「ランブルスコ」とはブドウ品種に由来する名前だ。ランブルスコ種に分類されるブドウは100種類を超えるといわれている。なかでも代表的なのはランブルスコ・ディ・ソルバーラ種とランブルスコ・グラスパロッサ種とランブルスコ・サラミーノ種だ。
まず、ランブルスコの品種の中でも高品質とされるランブルスコ・ディ・ソルバーラ種。ワインはフローラルな香りをもつフレッシュな味わいで、辛口になることが多い。次に、ランブルスコ・グラスパロッサ種は渋みが強く、熟した黒い果実の香りをもち、フルボディに仕上がる。そして、ランブルスコ・サラミーノ種は繊細な香りとフレッシュな果実味をもち、骨格があるバランスのとれたワインを生む。
セッコとアマービレの違い
ランブルスコは甘口のイメージが強いかもしれないが辛口も造られている。甘口から辛口まで味わいの違いは残糖度によって分類されており、ボトルのラベルに記載されている。
Seccoは辛口、Semiseccoはやや辛口、Amabileはやや甘口、Dolceは甘口だ。覚えておくと選ぶときの参考になるだろう。
2. ランブルスコの魅力

ここでは世界中で愛されるランブルスコの魅力を紹介する。
幅広い料理との合わせやすさ
ランブルスコは幅広い料理と合わせやすい。ランブルスコの生産地であるエミリア・ロマーニャ州のパルマ産生ハムやパルミジャーノ・レッジャーノなどとも好相性だ。濃い味つけの料理にも合わせやすく、ランブルスコが口の中に残った料理の脂を流してくれる。また、さわやかな微発泡のため食前酒としても楽しめるだけでなく、甘口のランブルスコは食後のデザートにもぴったりだ。
低アルコールで渋味が少ない
ランブルスコのアルコール度数は約8~11%と低めだ。味わいは渋みが少なく、甘口に造られることが多い。そして微発泡性のため口当たりがとてもさわやかだ。そのため赤ワインが苦手な人でも気軽に楽しめるだろう。
リーズナブルなのに上品
ランブルスコは価格がお手頃なので気軽に入手できる。そして安いながら高品質なところも大きな特徴だ。コスパが高い理由として、ランブルスコ種のブドウは果実を大量につけるため、ワインも大量生産できることが挙げられる。また、ステンレスタンクで醸造することで、クオリティーを落とさずにたくさんのワインを造れることも理由のひとつだ。
3. ランブルスコの色と種類

ランブルスコの生産は赤とロゼがほとんどだが、白も造られている。それぞれに味わいが異なるのでシチュエーションや好みに合わせて選ぶとよいだろう。
ランブルスコ・ロッソ(赤)
赤、白、ロゼの中で最もよく知られているであろうランブルスコ・ロッソ(赤)。軽やかで飲みやすいが、赤ワインならではの渋味やコクも持ち合わせている。飲んだ後に口の中に広がる余韻を楽しめるのも特徴だ。
ランブルスコ・ビアンコ(白)
フルーティーでさわやかな味わいが特徴のランブルスコ・ビアンコ。赤やロゼと同じように黒ブドウを使うが、果皮の色がワインにつかないように造られる。渋味もなく軽やかな味わいなので、ワインが苦手な人でも飲みやすいだろう。
ランブルスコ・ロザート(ロゼ)
赤のような渋みは少なく、白よりもコクがあるランブルスコ・ロザート。赤と白の中間のような存在といえるだろう。オードブルから魚料理、肉料理まで幅広い料理に合わせられる万能なワインだ。
4. ランブルスコの美味しい飲み方

ランブルスコを美味しく飲むポイントはよく冷やしておくことだ。温度は8℃前後がよいとされるので、飲む前に半日以上は冷蔵庫で冷やしておこう。また、辛口のランブルスコの場合は冷やしすぎると渋味や酸味が強く感じられることがあるので、10℃くらいで飲むとよいだろう。
結論
ランブルスコは渋みが少なく飲みやすい微発泡ワインだ。ワインが苦手な人にも人気が高い。また幅広い料理やスイーツとも相性がよいので、普段の食事からちょっとしたパーティーまでさまざまなシーンで活躍するだろう。