目次
1. ブランデーとウイスキーの違いとは?

ブランデーとは何から作られるお酒かご存知だろうか。まず見た目の似ているお酒、ウイスキーとブランデーとはどう違うのかについてみていこう。
原料の違い
ブランデーとは果実から造られる蒸留酒のことだ。一方でウイスキーは大麦などの穀物から造られている。ほとんどのブランデーもウイスキーも樽で熟成されるため、色や楽しみ方に共通点があるのだ。果実から造られるブランデーは、そのフルーティーな香りを楽しむお酒といわれている。
2. ブランデーとワインの違いとは?

ブランデーとは果実から造られる蒸留酒であることが分かったが、代表的な果実酒であるワインとはどう違うのだろうか。次はその違いについてみていこう。
蒸留と醸造の違い
お酒は大きく分けると醸造酒と蒸留酒のふたつがある。ワイン、ビール、日本酒など原料の糖分を発酵させて造られるのが醸造酒だ。それを加熱し蒸発したアルコール度の高い部分を液体にしたお酒を蒸留酒という。実はブランデーとはフランスのコニャック地域で、味のよくないワインを蒸留してみたのが誕生のきっかけだったといわれている。ちなみにブランデーとは焼いたワインを意味する「ブランデヴァイン」というオランダ語からついた名前だ。
3. ブランデーの特徴

次はブランデーとはどこの国でどうやって造られるのか、またブランデーとはどんな味わいなのかについてみていこう。
主な生産国
ブランデーの主な生産国はヨーロッパに集中している。特にワイン生産国ではブランデー造りも盛んなことが多い。日本で見かけるブランデーとは、フランスやイタリア産のものがほとんどだ。
製造方法
ブランデーの製造方法にはいくつかの種類がある。ブドウやリンゴを使ったブランデーの場合は、果汁をアルコール発酵させてモロミを造り、これを蒸留して造られる。フランボワーズなど糖分が十分でない果実を使う場合は、モロミ造りの際に必要な糖分などを補って造られることが多い。
味わい
ブランデーは果実由来のフルーティーな香りと、ほのかに甘い味わいがその特徴だ。樽熟成されたものはまろやかな味わいと、木樽の香りが楽しめる。熟成年数の長いものはよりなめらかな口当たりで、高級感を感じさせる味わいだ。香りのよさからお菓子作りや料理にもよく使われる。
4. 主要なブランデーの種類一覧

ブランデーとは果実で造る蒸留酒全体を指すが、その中でも産地によって分類がある。次は代表的なブランデーの種類をみていこう。
コニャック
フランスのワイン銘醸地、ボルドーの北部にあるコニャック地方で造られるブランデーだ。最低2年の熟成を経たものがコニャックを名乗ることができる。ユニ・ブランという白ブドウを主な原料とし、2回の蒸留を行うため上品で洗練された香りとまろやかな味わいが特徴だ。
アルマニャック
フランス西部のアルマニャック地方で造られるブランデーだ。コニャック地方のブランデーとは違い1年の熟成でアルマニャックを名乗ることができ、蒸留も1回であることが多い。コニャック地方のブランデーとは違った、力強さのある香りとコク深い味わいがアルマニャックの特徴だ。
カルヴァドス
カルヴァドスはフランス北西部のノルマンディー地方で造られる、リンゴが原料のブランデーだ。リンゴだけでなく、一定量の洋ナシを使うことも認められている。最低2年の樽熟成期間が義務付けられており、まろやかさとリンゴの華やかな香りが楽しめるブランデーだ。
マール
マールはコニャックなどと同じくブドウが原料のブランデーだが、ワインの搾りかすから造られる。赤ワインの搾りかすから造られることもあり、ブルゴーニュなど高級ワイン産地では品質の高いマールも多い。
グラッパ
グラッパはマールと同じくワインの搾りかすで造られるイタリアのブランデーだ。グラッパは樽熟成をしていない無色透明のものが多いが、木樽で長期熟成した高級なものもある。
5. 初めての人におすすめのブランデー5選

お酒は飲むけれどブランデーとはあまり縁がない、という人も多いかもしれない。美味しいブランデーとは?と思う人へ、初めてでもおすすめできるブランデーの銘柄を紹介する。
レミーマルタン「レミーマルタン VSOP」
コニャックブランドとして知名度も人気も高い、レミーマルタンの中でも比較的手ごろな商品だ。ストレートでもカクテルにしても美味しく楽しめる。
シャボー「シャボー XO ハートボトル」
シャボーはアルマニャックの出荷量でトップを誇るブランドだ。飲みごたえのあるしっかりした味わいと芳醇な香りが特徴的で、可愛らしいハート型のボトルはプレゼントにもよい。
ブラー「ブラー グラン・ソラージュ」
厳選したリンゴを使って造られるノルマンディー産のカルヴァドスだ。リンゴの甘い香りとと樽のニュアンスがきいており、カクテルや料理に使っても楽しめる。
モエ・エ・シャンドン「マールドシャンパーニュ 」
世界的に知名度の高いモエ・エ・シャンドン社製シャンパーニュの搾りかすを使って造られるマールだ。複雑で高貴な香りが楽しめ、シャンパンボトルに入っているユニークさからシャンパン好きな人への贈り物にもいいだろう。
ポリ「グラッパ・ディ・サッシカイア」
イタリア最高級赤ワインのひとつ、サッシカイアの搾りかすで造られるグラッパだ。4年の樽熟成と、サッシカイアを熟成させていた樽でも約1年の熟成を経て瓶詰めされる。ブランデーとは縁がなくとも赤ワインは大好き、という人にぜひ試していただきたい1本だ。
結論
ブランデーとはどういうお酒なのか知ると、実はとてもたくさんの種類があることに気付くだろう。材料もここで挙げたブドウやリンゴを使ったもの以外に、プルーンやさくらんぼなどさまざまなものが使われる。ブランデーはお菓子や料理に使うほか、紅茶に入れたりカクテルにしたりなど用途もいろいろあるのでぜひ手に取ってみてほしい。