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タロイモとは?里芋との違いや代表的なタロイモスイーツなどを紹介!

タロイモとは?里芋との違いや代表的なタロイモスイーツなどを紹介!

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2021年5月 7日

人気の台湾スイーツにも使われている「タロイモ」。その名前から「イモ」であることは想像できるが、具体的にどんな芋なのか知らない人も多いだろう。そこで今回はタロイモの基本や里芋との違いなどについて説明する。また、タロイモを使った人気の台湾スイーツについても紹介しておこう。

  

1. タロイモとは?

タロイモとは、根茎を食用とするサトイモ科の植物の総称である。具体的な栽培品種でいうと、サトイモ・エビイモ・タイモなどがタロイモに含まれる。また、海外でもサトイモの仲間は多く栽培されている。なお、日本でタロイモという場合には海外産のサトイモ科の植物を指すことが多く、特に台湾スイーツに使われているイモなどは「タロイモ」と呼ぶことが多くなっている。

タロイモの名前の由来

タロイモの語源は、ポリネシア語で「イモ」を意味する「Taro」である。また、「Taro」は英名でもそのまま使われるようになったが、欧米では「サトイモ」のことを「Taro」と呼ぶようになる。日本のタロイモは欧米の「Taro」をもとにしているため、厳密にいえば「タロイモ=サトイモ」となっている。ただし、一般的に日本産のサトイモをタロイモと呼ぶことはあまり多くはない。

2. タロイモの歴史と現在の栽培量

サトイモを含むタロイモは、日本だけでなくさまざまな地域で栽培されている。そこでタロイモの簡単な歴史とともに、現在のタロイモの世界の栽培量などを確認しておこう。

タロイモの誕生と歴史

タロイモの原産地は東南アジアであり、その起源は狩猟採集時代である10000年以上前といわれている。当時は人類にとって重要な食物であり、その後のイモ栽培にも大きく関わっていく。また、現在でもバヌアツ、ハワイ、フィジー、ニューカレドニアなどでは主食のひとつとして食べられている。

タロイモの世界の栽培量

国際連合食糧農業機関(FAO)によれば、2019年の世界のタロイモ(Taro, cocoyam)生産量は約1059万トン。また、生産量が最も多かったのはナイジェリア(約286万トン)であった。また、2位以下は中国(約195万トン)、カメルーン(約191万トン)、ガーナ(約152万トン)、パプアニューギニア(約27万トン)となっており、さまざまな地域で栽培されていることが伺える(※1)。

3. タロイモの基本的な栄養価

文部科学省の「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」には、タロイモの栄養価は収録されていない(※2)。そこでアメリカ合衆国農務省のデータベースを参考に、「生タロイモ(Taro, raw)」の100gあたりの栄養価を確認しておこう(※3)。

タロイモ100gあたりの栄養価

  • エネルギー:112kcal
  • たんぱく質:1.5g
  • 脂質:0.2g
  • 炭水化物:26.46g
  • 脂肪酸
     ・飽和脂肪酸:0.041g
     ・一価不飽和脂肪酸:0.016g
     ・多価不飽和脂肪酸:0.083g
  • ビタミン
     ・ビタミンA:4μg
     ・ビタミンD:0μg
     ・ビタミンE:2.38mg
     ・ビタミンK:1μg
     ・ビタミンB1:0.095mg
     ・ビタミンB2:0.025mg
     ・ナイアシン:0.6mg
     ・ビタミンB6:0.283mg
     ・ビタミンB12:μg
     ・葉酸:22μg
     ・パントテン酸:0.303mg
     ・ビタミンC:4.5mg
  • ミネラル
     ・ナトリウム:11mg
     ・カリウム:591mg
     ・カルシウム:43mg
     ・マグネシウム:33mg
     ・リン:84mg
     ・鉄:0.55mg
     ・亜鉛:0.23mg
     ・銅:0.172mg
     ・マンガン:33 mg
     ・亜鉛:0.23mg
  • 食物繊維:4.1g

4. タロイモとサトイモの違いとは?

海外のタロイモと日本のサトイモにはいくつか違いがある。そこで見た目、ヌメリ感、食べ方の三つの観点で海外のタロイモと日本のサトイモを比べてみよう。なお、ここで比べるタロイモは、台湾で栽培されているタロイモ(芋頭)を参考にしている。

違い1.見た目・大きさ

タロイモとサトイモの見た目は似ており、両方とも茶色っぽい色味の木の皮のような外皮に覆われている。しかし、サトイモは拳よりも小さいくらいのサイズであるが、タロイモは手のひらよりも大きいサイズであることが特徴だ。このようにタロイモとサトイモはサイズが全く異なっている。

違い2.ヌメリ感・味わい

海外のタロイモと日本のサトイモはヌメリ感が異なる。日本で食べられているサトイモには独特のヌメリ感があるが、海外のタロイモにはこのヌメリ感が少ない。また、味わいは海外のタロイモのほうがあっさりとしており、食感はいずれも柔らかくてねっとりとした感じがする。

違い3.食べ方

サトイモは煮る、茹でる、素揚げなど、さまざまな調理法で食べることができる。一方で、タロイモは蒸してからペースト状にするのがポピュラーで、ご飯と一緒に炊いたり、揚げたりすることもあるようだ。また、海外にはタロイモを使った加工食品も多く、タロイモチップスなどが有名である。

5. タロイモを使った台湾スイーツ3選

前述のとおりタロイモはさまざまな料理に使われているが、日本ではタロイモを使った台湾スイーツが有名である。そこでここでは台湾スイーツを3種類紹介しておこう。

その1.芋頭酥(ユートウスー)

芋頭酥は、タロイモで作った餡を模様の入った生地で包んで焼いたスイーツである。ひと口大~拳一個分くらいの大きさで、中にはぎっしりとタロイモの餡が詰まっている。そのため、一つでタロイモを十分楽しむことができる。日本では一般的に「タロイモケーキ」と呼ばれることが多い。

その2.芋圓(ユーユェン)

芋圓は、タロイモから作られる台湾の伝統スイーツの一つである。蒸したタロイモから作られるモチモチした団子であり、それに冷たい(または温かい)シロップをかけて食べる。台湾全土で食べられるスイーツではあるが、特に台湾では九份の芋圓が有名となっている。

その3.芋頭牛奶(ユートウニョウナイ)

芋頭牛奶は、タロイモを使った乳飲料である。お店によって「タロイモの食感を残している場合」と「タロイモをペースト状にしている場合」の二つがある。また、一般的には冷たいが、冬の時期には温かいドリンクも売られている。日本では一般的に「タロイモミルク」などと呼ばれることが多い。

結論

タロイモはサトイモ科のイモ類の総称であるが、日本では一般的にサトイモとタロイモは別のイモとして扱われることが多い。また、タロイモはさまざまな料理に使われるが、特に日本では台湾スイーツに使われることで有名だ。最近は台湾スイーツを扱っている専門店なども増えてきているので、興味があるなら探して見るといいだろう。
【参考文献】
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  • 公開日:

    2020年1月13日

  • 更新日:

    2021年5月 7日

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