1. 小麦粉の種類

小麦粉の種類は、薄力粉、中力粉、強力粉に分けられるが、製粉される前、小麦そのものの種類で分ける方法もある。実際に家庭で利用することを想定し、ここでは、どんな小麦粉を選べばいいのか、その用途とともに小麦の種類についても紹介する。
●薄力粉
フライや天ぷら、お好み焼きやもんじゃ焼きなどのおかずからスポンジケーキやパンケーキ、クッキーをはじめとした製菓にも使われる薄力粉。グルテンという粘りのあるたんぱく質が一番少ない小麦粉でもある。粒度が一番細かく、軟質小麦という小麦から作られる。主な産地はアメリカ産、あまりこねずに粘りを出さないように使う。
●中力粉
うどんやそば、乾麺などを作る時に主に使われる小麦粉。グルテンの量が中間程度で、粒度も中間。中間質小麦、もしくは軟質小麦から作られる。軟質小麦の産地は、オーストラリア、国産のものが多く、よくこねて使用する。
●強力粉
グルテンの量が最も多いため粘りが強く、パンや中華麺、餃子の皮などに用いられる。粒度は3種類の中で最も荒い。アメリカ産やカナダ産のものが多く、よくこねて使用する。
その他、パスタやマカロニ、ピザに使われるデュラム・セモリナ粉もあり、こちらは非常にグルテンが多く、粘りが強い。他の粉は、水を加えると伸びがあるが、デュラム・セモリナ粉は伸びない。
その他、パスタやマカロニ、ピザに使われるデュラム・セモリナ粉もあり、こちらは非常にグルテンが多く、粘りが強い。他の粉は、水を加えると伸びがあるが、デュラム・セモリナ粉は伸びない。
2. そもそもグルテンとは

小麦粉を使いこなすには、グルテンの性質を知って粘りが出ないようにしたり、あるいは粘りを出したりして調理する。グルテンとは何なのだろうか。
小麦粉のタンパク質をグルテンという。グルテンは、粉に水を加えて練ると出てくる。グルテニンとグリアジンという2種類のタンパク質があり、この2つが絡み合ってグルテンになる。弾力性と粘り気がある。こねればこねるほどグルテンがたくさん出てくるので、薄力粉を使うお菓子や天ぷら粉の場合、こねずにサクッと切るように混ぜる。パンはグルテンの力で膨らみ、うどんや中華麺のコシが出るのもグルテンならではの特徴である。小麦粉に加える水の量やこね方によって、まったく異なる生地ができ上がる。
小麦粉のタンパク質をグルテンという。グルテンは、粉に水を加えて練ると出てくる。グルテニンとグリアジンという2種類のタンパク質があり、この2つが絡み合ってグルテンになる。弾力性と粘り気がある。こねればこねるほどグルテンがたくさん出てくるので、薄力粉を使うお菓子や天ぷら粉の場合、こねずにサクッと切るように混ぜる。パンはグルテンの力で膨らみ、うどんや中華麺のコシが出るのもグルテンならではの特徴である。小麦粉に加える水の量やこね方によって、まったく異なる生地ができ上がる。
●天ぷらを作る時、冷水を使う理由とは?
天ぷらの衣を作る時に冷水を使用しているだろう。実は温度が高いとグルテンができやすいため冷水を使うのだ。もたもた天ぷら粉を粘り気が出るまで混ぜてしまうと、具材の水分が蒸発する穴がなくなり、ずっしり思い天ぷらになってしまう。少々ダマが残っていても気にせず、菜箸でサックリ混ぜて作る。
●グルテンのかたまりとは
グルテンの固まりが「麸(ふ)」である。水を加えた小麦粉を練り、水で洗うと最後にグルテンが残って麸ができる。
3. 小麦粉を保存する際に気を付けること

小麦粉は、用途に合わせて使い分けする必要がある。薄力粉のように用途の幅が広く、比較的よく使う小麦粉とパン作りなど特定の用途に使う小麦粉がある。どの小麦粉も長期保存するとカビや虫が発生するので、使い切りしやすい量を買うか、適切な保存法で保管したい。
●強い臭いのものと一緒に保存しない
小麦粉は臭いが付きやすい。そのため、化粧品や灯油、洗剤などと同じ場所で保管するのは避ける。
●乾燥した場所で保管
小麦粉は湿気が苦手である。多湿な場所は、カビや虫が発生しやすくなるだけでなく、品質も劣化する。風通しがよく、乾燥した場所で保管する。
●使い残しはしっかり封をする
開封したらしっかり封をして保管する。口が開いたままだと虫や異物が入りやすくなる。瓶や缶に入れ、密封して保管してもよい。
●虫に注意する
小麦粉などでんぷん質の食品には虫がつきやすい。チャタテムシ、タバコシバンムシ、コクヌストモドキ、ノシメマダラメイガなど、台所や本棚、畳の裏など生活の場に発生しやすいので、侵入しないよう注意する必要がある。
●使った粉は元に戻さない
フライの衣をつける時など、外に出した小麦粉が余ってしまうことがある。戻したくなるのが人情だが、生の魚や肉のかけらが入ったり、湿気を帯びたりしているので、元には戻さない。
結論
薄力粉、中力粉、強力粉、それぞれグルテンの特性や用途を知って上手に使い分けしたい。特に、粘りを出したくない天ぷらなどの料理は、グルテンの性質を理解した上で、冷水を使うことは勿論、混ぜ方にも注意が必要だ。